idl2java - IDLからJavaへのコンパイラ

idl2javaは、OMG CORBA IDLを携帯用Java言語バインドにコンパイルします。

概要

idl2java [options] IDL-file(s)

ここで、optionsには、次が含まれます。
    -help           このメッセージを出力します
    -J<vm flag>     Javaインタープリタに引数を渡します
    -ds <directory> 生成されたソースの宛先ディレクトリです
    -pkgprefix <t> <prefix> タイプまたはモジュールのパッケージプレフィックスです<t>
    -genincluded    # を含むファイルを生成します
    -poa            POAで使用されるスタブおよびスケルトンを生成します
    -multicast      マルチキャスト呼び出しに使用するスタブ/スケルトンを生成します
    -dynamic        DII/DSIを使用するスタブおよびスケルトンを生成します
    -nostub         スタブを生成しません
    -noskel         スケルトンを生成しません
    -notie          TIEベースのスケルトンを生成しません
    -nolocal        ローカル呼び出しにスタブを使用できません
    -smartstubs     スマートスタブを生成します
    -compile        生成されたJavaソースファイルをコンパイルします
    -nokeep         生成されたJavaソースファイルを削除します
    -verbose        詳細モードをオンにします
pre-processor options:
    -I <directory>  含まれているIDLファイルを検索するディレクトリ
    -D <symbol>     記号を事前定義します
java-compiler options:
    -classpath <directories separated by colons>
                    クラスを検索するディレクトリを一覧表示します
    -d <directory>  クラスの宛先ディレクトリ
    -g              デバッグ情報が生成されるようにします
    -O              最適化されたコードを生成します
    -depend         コンパイラの依存関係を考慮します
    -nowarn         Javaコンパイラからの警告を解除します

説明

idl2javaは、CORBA 2.2に準拠したIDLからJavaへのコンパイラです。 IDLソースは、.idlの拡張子を持つファイルにあります。idl2javaは、これらのファイルに含まれるIDLに対してJava言語バインドを生成します。 複数のスタブ/スケルトンアーキテクチャ(POAおよびPOA以外)、継承および委任ベースのスケルトン、ローカルおよびリモートスタブをサポートします。 コンパイラは、ANSI Cプリプロセッサのサブセットを含み、オプションで直接Javaコンパイラを呼び出し、生成されたJavaコードをコンパイルできます。

オプション

-help
コマンドライン構文およびコンパイラオプションの簡単な説明を印刷します。
-JruntimeFlag
ランタイムフラグをJavaインタープリタ/ランタイムに渡すために使用します。 たとえば、-Dオプションと連携して、Java Systemプロパティを設定します。 1つ以上のランタイムフラグを指定するため、複数の-J引数を使用できます。
-ds directory
生成されたJavaソースのルートディレクトリを指定します。 現在のディレクトリはdirectoryのデフォルト値です。
-pkgprefix  type_or_module_name prefix
JavaタイプまたはIDLモジュールのパッケージプレフィックスをファイル範囲で指定します。 たとえば、COSネーミングidlは、"-pkgPrefix CosNaming org.omg"パラメータを使用してidl2javaコンパイラに変換されます。
-genincluded
デフォルトでは、idl2javaコンパイラは、#includeファイルの一部であるIDL定義に対してコードを作成しません。 このフラグが指定されていると、すべての定義に対してコードが生成されます。
-poa
生成されたスケルトンがポータブルオブジェクトアダプタ(POA)で機能するように指定します。 POAのスケルトンは、org.omg.PortableServer.Servantクラスを拡張します。

-poaが指定されていない場合は、生成されたスケルトンは単純な一時オブジェクトに書き込む場合にのみ使用します。 これらのスケルトンは、org.omg.CORBA.portable.ObjectImplを拡張します。 使用するアダプタAPIは、ORB.connectおよびORB.disconnect.です。

-multicast
コンパイラがマルチキャストオブジェクト呼び出しに使用するスタブおよびスケルトンを生成するように指定します。 -poaおよび-multicastオプションは相互に排他的です。
-dynamic
生成されたスタブおよびスケルトンが、マーシャリングパラメータのORB動的呼び出しインタフェースDllおよびDSIを使用するように指定します。 このフラグが指定されていない場合は、スタブおよびスケルトンは、IIOPストリームに、またはIIOPストリームから、それぞれ直接マーシャリング/アンマーシャリングします。
-nostub
スタブが生成されないように指定します。 IDLインタフェースのクライアントがJavaプログラムでない場合に役立ちます。
-noskel
スケルトンが生成されないように指定します。 IDLインタフェースのサーバがJavaで記述されていない場合に役立ちます。
-notie
委任ベースのスケルトンが生成されないように指定します。
-nolocal
(同じJava VMでサーバントへの直接呼出しをする)ローカルスタブが生成されないように指定します。 ローカルスタブにより、ローカルIPCメカニズムは高速になります。  非POAの場合、サーバントがすでにオブジェクト参照であるため、このオプションは-poaを使用した場合にのみ有効です。
-smartstubs
アプリケーション開発者が、スタブについて自身の実装を提供できるようにコードを生成するよう指定します。スマートスタブは、デフォルトスタブに拡張する必要があります。 このオプションを使用すると、IDLインタフェース - setStubClassおよびgetStubClassに対して生成されたHelperクラスで2つの追加メソッドが生成されます。
-compile
生成されたJavaコードがコンパイルされるように指定します。 Javaコンパイラオプションをを参照してください。
-verbose
idl2javaコンパイルを詳細モードに置きます。 読み取り中および生成中のJavaファイルを出力します。

プリプロセスオプション

idl2javaは、ANSI Cプリプロセッサ機能のサブセットを実装します。このサブセットには、 #ifdef、#ifndef、#else、#endif、simple #define、#undef、#line、#pragma、および#includeの処理が含まれます。トークンの貼り付けおよびマクロ拡張はサポートされません。
-I directory
#includedファイルを検索するディレクトリを指定します。 -lの後には空白があります。コンパイラが複数のディレクトリで#includedファイルを順に検索できるように、複数の-lオプションを指定できます。
-D symbol
IDLファイルのプリプロセス中にsymbolが定義されるように指定します。 記号JAVAは、idl2javaコンパイラによってあらかじめ定義されます。 Javaプログラムのみを含むidlファイルを条件付でコンパイルするために使用できます。

Javaコンパイラオプション

-classpath path
javacの実行に必要なクラス、または、コンパイル中の他のクラスによって参照されているクラスを検索するため、パスjavacを使用するように指定します。 デフォルトまたは設定されている場合はCLASSPATH環境変数を上書きします。 ディレクトリはコロンで区切られます。 ソースファイルを含むディレクトリがクラスパス上にあると、多くの場合便利です。 システムクラスを常にパスの終わりに含める必要があります。
-d directory
クラスファイル階層のルートディレクトリを指定します。 つまり、これが原則的にコンパイルされたクラスの宛先ディレクトリとなります。 現在のディレクトリはdirectoryのデフォルト値です。
-g
デバックテーブルの生成を有効にします。 デバッグテーブルには、ライン番号およびローカル変数 - Javaデバッグツールによって使用された情報があります。 デフォルトでは、最適化([-O])がオンにされていない限り、ライン番号のみが生成されます。
-O
コンパイラに、static、final、およびprivateメソッドインラインして高速なコードを生成するように指示します。 このオプションにより、コンパイルの速度が落ち、大きいクラスファイルが作成され、および/またはデバッグしにくくなる場合があります。
-nowarn
警告を解除します。 このオプションを使用すると、Javaコンパイラはどのような警告も出力しません。

参照

rmi2iiop
 

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