NetWareサーバの概要

NetWare(R)をインストールしたコンピュータをサーバと呼ぶ方が都合がよい場合も数多くありますが、正確には、NetWareサーバはサーバクラスのコンピュータにインストールされたネットワークオペレーティングシステムのことです。NetWareをインストールすることでコンピュータは高性能なネットワークプラットフォームになり、ワークステーション、プリンタ、大容量のストレージデバイス、およびインターネットをはじめとする他のネットワークを相互に接続できるようになります。NetWareは、ネットワークユーザにJavaアプリケーションのホストとなるサーバプラットフォームも提供します。

NetWareサーバは、ネットワークデバイス間でのデータ送信の管理、ハードディスクへのデータの保存と取得、1つ以上のファイルシステムの管理、データの整合性、プリンタと印刷の管理、およびメモリの割り当てと管理を行います。NetWareサーバは、ユニプロセッシングコンピュータでもマルチプロセッシングコンピュータでも動作するように設計されています。

NetWareの主要な実行可能ファイルであるSERVER.EXEには、メディアマネージャ、NWPA (NetWare Peripheral ArchitectureTM)、LSLTM (Link Support LayerTM)などのモジュールがバインドされています。SERVER.EXEを実行すると、NetWareサーバがメモリにロードされハードウェアリソースを制御して、これらのコンポーネントモジュールのロードを開始します。

注:  NetWareでは、DOSをコールドブートローダとして使用します。ただし、NetWareがDOS上で実行されるわけではありません。

システムはモジュール式なので、SERVER.EXEを置き換えることなく各モジュールを更新できます。古いバージョンのモジュールが新しいモジュールに置き換わります。

注:  SERVER.EXEが保存されているディレクトリを、起動ディレクトリまたはブートディレクトリと呼びます。デフォルトでは、SERVER.EXEはC:\NWSERVERディレクトリに保存されます。更新されたモジュールを起動ディレクトリにコピーすることで、同じモジュールの以前のバージョンや、バインドバージョンを上書きできます。

NetWare 6は、統合カーネルに基づいています。マルチプロセッシングカーネル(MPK)は完全なマルチスレッド対応であり、プリエンプティブ対応です。また、統合カーネルとして、マルチプロセッサシステムとユニプロセッサシステムの両方で動作します。NetWareは、最高で32個のプロセッサをサポートします。

NetWare 6は最小限のハードウェア要件を満たせば動作しますが(『NetWare 6概要とインストールガイド』の「システム要件」を参照)、NetWare 6の性能と拡張性を最大限に引き出すためには高性能のハードウェアプラットフォームを使用することが推奨されます。

システムのコンポーネントが他のパフォーマンスを低下させないようにするには、「パフォーマンス特性の一致」も参照してください。



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