eDirectoryツリーが複数のサイトにまたがっている場合は、アプリケーションオブジェクトを使用するユーザがいるサイトのツリーにそのアプリケーションオブジェクトを配置し、そのサイトのeDirectoryパーティションがそのサイトの1つまたは複数のサーバに複製されるようにすることをお勧めします。通常、この場合は、次の図に示すように複数のサイトにAPPSコンテナが作成されます。
図 51-3 3つの異なるサイトにあるAPPSコンテナ
この図では、eDirectoryツリーは地理上の場所に応じて設定されていて、各部門のコンテナは異なるサイトに位置しています。このようなツリーの構成が、最も効率的で理想的です。ツリーを地理上の場所に応じて構成していなくても、アプリケーションオブジェクトにアクセスするユーザと同じ場所にアプリケーションオブジェクトを配置できます。ただし、その場合は、それらの場所を探し出すのが大変です。
全サイトのユーザに配布する必要があるアプリケーションも間違いなく出てきます。その場合は、そのアプリケーションを配布するために複数のアプリケーションオブジェクト(少なくとも各サイトに1つ)を作成する必要があります。
ユーザがアプリケーションにアクセスできるようにするには、ユーザとユーザのサイトに配置されているアプリケーションオブジェクトを関連付けます。ユーザが自分のサイトに配置されているアプリケーションにアクセスできるようにしておくと、アプリケーションへのアクセス速度が向上し、サイト間のネットワークトラフィックも軽減されます。
サイト間を移動するユーザがいる場合は、すべてのサイトからアクセスできるようにするアプリケーション用のサイトリストを設定することができます。アプリケーションのサイトリストを設定しておくと、ユーザがどのアプリケーションオブジェクトに関連付けられているかに関係なく、ユーザは自分のいるサイトからアプリケーションにアクセスできるようになります。サイトリストの詳細については、セクション 48.0, リファレンス:アプリケーションオブジェクトの設定を参照してください。