複数インスタンスを管理する

このセクションでは、次の情報について説明します。


ndsmanageユーティリティ

ndsmanageユーティリティを使用すると、次の操作を実行できます。


インスタンスの表示

次の表で、eDirectoryインスタンスを表示する方法について説明します。


表 3. インスタンスを表示する際のndsmanageの使用法

構文 説明

ndsmanage

設定したすべてのインスタンスを表示します。

ndsmanage -a|--all

eDirectoryの特定のインストールを使用しているすべてのユーザのインスタンスを表示します。

ndsmanage ユーザ名

特定のユーザによって設定されたインスタンスを表示します。

各インスタンスについて、次のフィールドが表示されます。

  • 環境設定ファイルのパス
  • サーバのFDNおよびポート
  • ステータス(インスタンスがアクティブか非アクティブか)

注:  このユーティリティは、単一のバイナリに対して設定されたすべてのインスタンスを表示します。

詳細については、ndsmanageユーティリティの出力画面を参照してください。


ndsmanageを使用してインスタンスを作成する

ndsmanageを使用して新しいインスタンスを作成する

  1. 次のコマンドを入力します。

    ndsmanage

    2つのインスタンスを設定した場合、次の画面が表示されます。

    図 5
    ndsmanageユーティリティの出力画面
  2. 新しいインスタンスを作成するには、「c」と入力します。

    新しいツリーを作成するか、既存のツリーにサーバを追加できます。画面の指示に従って、新しいインスタンスを作成します。


特定のインスタンスに対する操作の実行

各インスタンスについて、次の操作を実行できます。

これらの操作以外に、選択したインスタンスに対してndstraceを実行することもできます。


特定のインスタンスの開始

自分が設定したインスタンスを開始する

  1. 次のコマンドを入力します。

    ndsmanage
  2. 開始するインスタンスを選択します。

    メニューが拡張し、特定のインスタンスに対して実行可能なオプションが表示されます。

    図 6
    ndsmanageユーティリティのインスタンスオプションの出力画面
  3. インスタンスを開始するには、「s」と入力します。

または、コマンドプロンプトに次のコマンドを入力することもできます。

ndsmanage start --config-file 自分が設定したインスタンスの設定ファイル


特定のインスタンスの停止

自分が設定したインスタンスを停止する

  1. 次のコマンドを入力します。

    ndsmanage
  2. 停止するインスタンスを選択します。

    メニューが拡張し、特定のインスタンスに対して実行可能なオプションが表示されます。詳細については、ndsmanageユーティリティのインスタンスオプションの出力画面を参照してください。

  3. インスタンスを停止するには、「k」と入力します。

または、コマンドプロンプトに次のコマンドを入力することもできます。

ndsmanage stop --config-file 自分が設定したインスタンスの環境設定ファイル


インスタンスの設定解除

インスタンスの設定を解除する

  1. 次のコマンドを入力します。

    ndsmanage
  2. 設定解除するインスタンスを選択します。

    メニューが拡張し、特定のインスタンスに対して実行可能なオプションが表示されます。詳細については、ndsmanageユーティリティのインスタンスオプションの出力画面を参照してください。

  3. インスタンスを設定解除するには、「d」と入力します。


すべてのインスタンスの開始と停止

自分が設定したすべてのインスタンスを開始および停止できます。


すべてのインスタンスの開始

自分が設定したすべてのインスタンスを開始するには、コマンドプロンプトで次のコマンドを入力します。

ndsmanage startall

特定のインスタンスを開始するには、「特定のインスタンスの開始」を参照してください。


すべてのインスタンスの停止

自分が設定したすべてのインスタンスを停止するには、コマンドプロンプトで次のコマンドを入力します。

ndsmanage stopall

特定のインスタンスを停止するには、「特定のインスタンスの停止」を参照してください。


特定のインスタンスの識別

複数インスタンスの設定中に、ホスト名、ポート番号、および一意な環境設定ファイルのパスを、各インスタンスに割り当てます。このホスト名とポート番号が、インスタンスの識別子になります。

ほとんどのユーティリティには、特定のインスタンスを指定することができる「-h ホスト名:ポート」オプションまたは「--config-file 環境設定ファイルの場所」オプションが用意されています。詳細については、ユーティリティのマニュアルページを参照してください。


特定のインスタンスに対するユーティリティの呼び出し

特定のインスタンスに対してユーティリティを実行する場合は、ユーティリティのコマンドにインスタンスの識別子を含める必要があります。インスタンスの識別子になるのは、環境設定ファイルのパス、ホスト名、およびポート番号です。「--config-file 環境設定ファイルの場所」または「-h ホスト名:ポート」を使用すると、特定のインスタンスに対してユーティリティを実行できます。

コマンドにインスタンス識別子を指定しないと、ユーザが所有するさまざまなインスタンスが表示され、ユーティリティの実行対象にするインスタンスを選択するように求められます。

たとえば、--config-fileオプションを指定して特定のインスタンスに対してndstraceを実行する場合は、次のように入力します。

ndstrace --config-file 場所を指定した環境設定ファイル