第2章

概念検索の環境の設定

この章では、exteNd Directorアプリケーションで概念検索を実装するための環境を設定する方法について説明します。この章では、CM (Content Management)サブシステムで概念検索機能を使用するためのプラットフォーム固有およびサーバ固有の環境設定要件について学習します。

次の環境設定タスクについて説明します。

 
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exteNd DirectorDynamic Reasoning Engineのインストール

で説明したように、概念検索では、Autonomy, Inc.の技術に基づいたDRE (Dynamic Reasoning Engine)を使用します。そのため、概念検索を実装するexteNd Directorアプリケーションを実行するプラットフォームにDREをインストールする必要があります。

この節では、exteNd DirectorでサポートされているプラットフォームにDREをインストールする方法について説明します。これらのプラットフォームは、リリースノートに一覧表示されています。

 
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WindowsでのDREのインストール

exteNd Director DREは、WindowsにexteNd Directorと一緒に自動的にインストールされ、exteNd DirectorをインストールしたWindowsコンピュータを起動すると自動的に開始します。

exteNd Directorをインストールしたコンピュータとは別のコンピュータでDREを実行する場合、次の手順を実行します。

Procedure リモートのWindowsサーバにexteNd Director DREをインストールする

  1. exteNd Directorインストールプログラムを実行し、初期画面まで進みます。

  2. [設定タイプ]パネルで、[カスタム]オプションを選択します。

  3. 機能を選択するパネルで、[Autonomy DRE]を選択します。

  4. インストールウィザートを終了します

 
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UNIXでのDREのインストール

Procedure exteNd Director DREをUNIXにインストールする

  1. インストールファイルをCDからコンピュータにコピーします。

    対象

    コピーするファイル

    AIX

    aix-Director500Autonomy.tar.Z

    HP-UX

    hpux-Director500Autonomy.tar.Z

    Linux

    linux-Director500Autonomy.tar.Z

    Solaris

    sol-Director500Autonomy.tar.Z

  2. 次のコマンドを入力して、コピーしたファイルを解凍します。

      uncompress filename.tar.Z
    

    ファイルfilename.tarが作成されます。

  3. 次のコマンドを入力して、filename.tarを解凍します。

      tar -xvf filename.tar
    

    次のように、ディレクトリserver-platformIDが作成されます。

    ソースファイル

    作成されるディレクトリ

    aix-Director500Autonomy.tar

    Director500Autonomy

    hpux-Director500Autonomy.tar

    Director500Autonomy

    linux-Director500Autonomy.tar

    Director500Autonomy

    sol-Director500Autonomy.tar

    Director500Autonomy

  4. 次のコマンドを入力して、ディレクトリScriptsおよびns-homeを作成します。

      mkdir Scripts
      mkdir ns-home
    
  5. 次のコマンドを入力してディレクトリns-homeに移動し、docsおよびcgi-binという追加の2つのディレクトリを作成します。

      cd ns-home
      mkdir docs
      mkdir cgi-bin
    
  6. 次のコマンドを入力して、1つ上のディレクトリに移動し、インストーラディレクトリに移動します。

      cd ..
      cd server-platformID
    
  7. インストーラディレクトリで、次の構文を使用してsetupコマンドを実行します。

      ./Setup.sh App_Name App_dir DRE_IP_Address DRE_Port DRE_IndexerPort Root_html_dir CGI_dir_Map
    

    各オプションの説明は、次のとおりです。

    引数

    説明

    App_Name

    Autonomyサーバインストールの名前

    App_dir

    ソフトウェアをインストールする場所のフルパス

    注記:   このディレクトリは新規で作成されるため、既存のディレクトリであってはなりません。

    DRE_IP_Address

    ホストIPアドレス

    DRE_Port

    DREとの通信に使用するポート番号。DRE_IndexerPortとは別のポートを使用する必要があります。

    DRE_IndexerPort

    DREのインデックス作成プロセスとの通信に使用するポート番号

    注記:   DRE_Portとは別のポートを使用する必要があります。

    Root_html_dir

    Webサーバのルートドキュメント場所のフルパス

    注記:   HTMLファイルは、App_Nameと同じ名前のサブディレクトリにインストールされます。

    CGI_dir

    WebサーバのCGIディレクトリのフルパス

    注記:   このディレクトリはCGIファイルにマップされ、URL /Scriptsを介してアクセス可能である必要があります(CGI_Dir_Mapを参照)。

    CGI_Dir_Map

    使用するCGIマッピング

    サンプルコマンドは次のとおりです。

      ./Setup.sh MyServer /Autonomy/Server 127.0.0.1 2000 2001 /opt/ns-home/docs /opt/ns-home/cgi-bin /Scripts
    
  8. 画面の指示に従って、スタイルを選択します。

  9. 次のコマンドを入力して、App_dirディレクトリに移動し、Autonomyサービスを起動します。

      cd App_dir
      StartQuery.sh
    

 
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使用環境へのAutonomy Java Native Interfaceの追加

次のようにして、Autonomy JNI (Java Native Interface)をご使用の環境に追加します。

  1. アプリケーションサーバクラスパスへのautonomyJNI.jarの追加

  2. 使用環境へのAutonomyダイナミックライブラリの追加

 
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アプリケーションサーバクラスパスへのautonomyJNI.jarの追加

AutonomyJNI.jarの保存場所

環境

JARのインストールディレクトリ

Windows

サブディレクトリautonomy下のexteNd Directorインストールディレクトリ

AIX

$HOME/Director500Autonomy

HP-UX

$HOME/Director500Autonomy3

Linux

$HOME/Director500Autonomy

Solaris

$HOME/Director500Autonomy

autonomyJNI.jarをサーバクラスパスに追加するには、次に示すサーバ固有の手順に従います。

Novellサーバでの手順

クラスパスコマンドを使用して、コマンドラインからサーバを起動します。たとえば、exteNd Directorをc:\\xwbにインストールする場合の構文は、次のとおりです。

実行する操作

使用するコマンドライン

JARをクラスパスの前に追加する

  silverserver +cp:p C:\xwb\exteNd Director\autonomy\autonomyJNI.jar

JARをクラスパスの後ろに追加する

  silverserver +cp:a C:\xwb\exteNd Director\autonomy\autonomyJNI.jar

注記:   exteNd DirectorをハードドライブのProgram Files下にインストールする場合、コマンドラインのパスにショートカットProgra~1を使用する必要があります。

BEA WebLogicサーバでの手順

次の手順に従い、autonomyJNI.jarをBEA WebLogicサーバクラスパスに追加します。

  1. サーバの起動ファイルを編集用に開きます。

    ヒント:   Windows NTのデフォルトの起動ファイルは、startWebLogic.cmdです。

  2. autonomyJNI.jarをクラスパスの後ろに追加して、set CLASSPATHコマンドを編集します。

  3. ファイルを保存して閉じます。

IBM WebSphereサーバでの手順

autonomyJNI.jarをWebSphere Classpathディレクトリ(通常は\WebSphere\AppServer\lib)にコピーします。

 
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使用環境へのAutonomyダイナミックライブラリの追加

Autonomyダイナミックライブラリは、サポートされている各プラットフォームの次のファイルに含まれています。

プラットフォーム

ダイナミックライブラリ

Windows NT

autonomyJNI.dll

AIX

libautonomyJNI.so

HP-UX

libautonomyJNI.sl

Linux

libautonomyJNI.so

Solaris

libautonomyJNI.so

このダイナミックライブラリをサーバ環境、つまり、アプリケーションを展開するコンピュータに追加する必要があります。次のサーバ固有およびプラットフォーム固有の手順に従います。

Novellサーバでの手順

Windowsの場合   ファイルautonomyJNI.dllは、サブディレクトリautonomy下のexteNd Directorインストールディレクトリにインストールされます。

autonomyJNI.dllを含むディレクトリは、exteNd Directorをインストールするコンピュータのパスに自動的に追加されます。このコンピュータをサーバとして使用する場合、これで準備は完了です。サーバとして使用しない場合、autonomyJNI.dllを含むディレクトリのパスをライブラリパス(サーバのPATH環境変数)に追加します。

UNIXの場合   次のように、libautonomyJNI.soまたはlibautonomyJNI.slを含むディレクトリのパスをライブラリパスに追加します。

  1. Novell exteNd\xaa Application ServerインストールディレクトリのNovell環境設定ファイル.agprofileを開きます。

  2. 次のように、.agprofileを編集します。

    対象

    実行する操作

    AIX

    libautonomy.soのパスをLIBPATH変数に追加する

    HP-UX

    libautonomy.slのパスをSHLIB_PATH変数に追加する

    Solaris

    libautonomy.soのパスをLD_LIBRARY_PATH変数に追加する

サポートされている他のサーバでの手順

WindowsやUNIXプラットフォームでのBEA WebLogicおよびIBM WebSphereサーバのライブラリパスの編集方法については、これらのサーバのマニュアルを参照してください。

 
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exteNd Directorプロジェクト設定の決定

exteNd Directorプロジェクトを作成するには、概念検索の実装に必要なサブシステムを決める必要があります。通常、この設定は、CMリポジトリのコンテンツ更新に選択する方法論で決まります。

次の表を参考にしてください。

使用する方法論

必要なサブシステム

Searchサブシステム

CMサブシステム

WebDAVサブシステム

Portalサブシステム

DAC

DACのCMS管理コンソールの使用

srcGoldBullet

srcGoldBullet

-

srcGoldBullet

srcGoldBullet

ランタイム時にCM APIを使用

srcGoldBullet

srcGoldBullet

-

-

-

WebDAVを使用してアップデートをサードパーティアプリケーションからCMリポジトリに転送

srcGoldBullet

srcGoldBullet

srcGoldBullet

-

-

必要なサブシステムがexteNd Directorプロジェクトに含まれている限り、これらの方法論を自由に組み合わせることができます。

For more informationCMS管理コンソール、CM API、およびWebDAVの詳細については、コンテンツ管理ガイドを参照してください。

 
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exteNd Directorプロジェクトの作成

概念検索の実装に必要なサブシステムを決定したら、これらのサブシステムおよびアプリケーションで必要となるその他のサブシステムを含む新しいexteNd Directorプロジェクトを作成できます。

プロジェクトウィザードを使用して、新しいプロジェクトを作成します。「カスタム」プロジェクトを作成する場合、サブシステムを個別に含めることができます。「標準」のプロジェクトを作成する場合、すべてのexteNd Directorサブシステムが自動的に含められます。

Procedure 検索をサポートするexteNd Directorプロジェクトを作成する

  1. 「exteNd Directorアプリケーションの開発」のexteNd Directorプロジェクトの作成に関する節で説明されているプロジェクトウィザードの使用手順に従います。

  2. 次の内容に注意してください。

 
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概念検索を有効にする

アプリケーションで検索を実装するには、概念検索機能を有効にするオプションを設定する必要があります。

このオプションは、「カスタム」のexteNd Directorプロジェクトを作成する際、または既存プロジェクトに対して設計時に設定できます。

Procedure 設計時に検索を有効にする

  1. プロジェクトウィザードを使用して、プロジェクトの作成を開始します。

    For more information詳細については、「exteNd Directorアプリケーションの開発」のexteNd Directorプロジェクトの作成に関する節を参照してください。

  2. [設定タイプ]パネルで、[カスタム]を選択します。

    重要:   カスタムプロジェクトではなく「標準」のプロジェクトを作成する場合、検索はデフォルトで無効となっています。このデフォルト設定は、プロジェクトを作成した後で既存のプロジェクトで検索を有効にするで説明されている技術を使用して上書きする必要があります。

  3. [コンテンツ管理検索環境設定]パネルを使用する場合、[検索サービスへのリンクを有効にする]を[はい]に設定します。

    srcCMSearchOptionsAtSetup

  4. ウィザードパネルの指示に従って、プロジェクト作成を終了します。

Procedure 既存のプロジェクトで検索を有効にする

  1. exteNd Directorで、概念検索を実装するプロジェクトのCMサブシステムのconfig.xmlを開きます。

    For more information    プロジェクトファイルの保存場所の詳細については、「exteNd Directorアプリケーションの開発」のexteNd Directorプロジェクト構造に関する節を参照してください。

  2. 環境設定ファイルで、プロパティcom.sssw.cm.search.enable.repository nametrueに設定します。

    srcCMconfigfile

    正しいリポジトリに検索が有効になっていることを確認します。たとえば、デフォルトのCMリポジトリを検索する場合、次のオプションを有効にします。

      com.sssw.cm.search.enable.Default
    
  3. で説明されているように、必要に応じてこのファイルの他のオプションを設定します。

  4. 新しい設定でプロジェクトを再展開して、設定を有効にします。

For more informationこのオプションの詳細については、Searchサブシステムへのリンクの有効化を参照してください。

 
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セキュリティオプションの設定

システム管理者は、許可されたユーザがカスタムメタデータフィールドをCMリポジトリに追加する際に、これらの変更がSearchサービスにも反映され、DREに正しくインデックスが作成されるように、セキュリティオプションを設定する必要があります。このように、CMサブシステムは、検索結果の整合性を確保するため、Searchサービスと同期化されます。

設定方法は、次のとおりです。

  1. 許可されたユーザをSearchAdminグループに割り当てます。

  2. 読み込み、書き込み、および保護許可をSearchAdminグループに割り当てます。

For more informationPAC (ポータル管理コンソール)でのこれらのオプションの設定方法については、『ユーザ管理ガイド』のPACを使用したセキュリティの管理に関する章を参照してください。

 
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検索オプションの設定

Searchサブシステムは、検索の技術および動作をカスタマイズするために設定できる包括的なオプションセットを提供しています。

For more information    これらのオプションについては、およびを参照してください。



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