第7章

ワークフロー管理

この章では、ワークフロー管理ツールおよび機能を使用する方法について説明します。この章は、次の節から構成されています。

 
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ワークフロー管理ポートレットの使用

exteNd Directorインストールには、エンジン、キュー、およびランタイムプロセスを管理するための次の2つのワークフロー管理ポートレットが含まれています。

ワークフロー管理者は、DAC (Director管理コンソール)からこれらのポートレットにアクセスすることができます。

For more information    詳細については、『exteNd Directorアプリケーションの開発』のDirector管理コンソールに関する章を参照してください。

 
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エンジンおよびキュー管理コンソール

wfAdminComp1

エンジンおよびキュー管理コンソールでは、次の機能が提供されます。

「開始」機能   選択した操作を開始します。 このオプションは、操作を最初から開始したり、一時停止した操作を再開したり、シャットダウンした操作を再開したりします。

「中断」機能   指定した操作を一時停止します。 エンジンまたはキューに送信されたメッセージはすべて保存されますが、[開始]を選択するまで実行されません。

「シャットダウン」機能   指定した操作をシャットダウンします。シャットダウン段階中にエンジンまたはキューに送信されたメッセージは、すべて失われます。

注記:   エンジンまたはキューが一時停止状態の場合は、シャットダウンできません。 つまり、シャットダウン機能を作動させるには、エンジンまたはキューが実行している必要があります。

 
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ワークフロー管理クライアント

wfAdminComp2

このポートレットを使用すると、次が可能になるため、プロセスインスタンスの実行を操作できます。

プロセス機能

プロセス機能は、ユーザのキューに作業がすでにない限り、プロセスに関連付けられているすべてのワークアイテムで動作します。この場合、プロセスまたはアクティビティのいずれかを一時停止または再開しても、ワークアイテムでは影響を受けません。基本的にこの作業はユーザによって所有され、ユーザがこの作業を更新および転送できないようにする既存の機能はロック機能以外にありません。

プロセスの一時停止   プロセスを一時停止した場合、このプロセスを実行するワークアイテムを更新してはならないということがWorkflowサブシステムに通知されます。プロセスを再開すると、そのプロセスの状態は「オープン」に戻ります。 一時停止と再開による影響は、あるアクティビティから別のアクティビティにユーザが作業を転送した場合にのみ明確です。

たとえば、workqueue-Aおよびworkqueue-Bという2つの作業キューがあるとします。また、workitem-1はworkqueue-Aにすでに表示されており、workitem-1での転送の結果として、通常は作業がworkqueue-Bに表示されるとします。

workitem-1によって現在実行されているワークフロープロセスが一時停止された場合(プロセス管理コンソールで誰かが[プロセスの中断]ボタンを選択したことによって)、workitem-1での転送の結果として、作業はworkqueue-Aから消えますが、workqueue-Bには表示されません。

プロセスの再開   プロセスを再開すると、そのプロセスは元の状態に戻ります。前と同じ例を引き続き使用して、今度は、ワークフロープロセスが再開されたとします(プロセス管理コンソールで[プロセスの再開]ボタンを選択したことによって)。workqueue-Bの更新の結果としてworkitem-1が表示され、ユーザによって更新および転送される準備が整います。

プロセスの終了   プロセスを終了した場合、Workflowサブシステムでは、プロセスインスタンスおよび関連付けられているアクティビティをエンジンキュープロセスから削除するように通知されます。 プロセスは、終了すると回復できません。

アクティビティ機能

アクティビティを一時停止して再開することは、プロセスを一時停止して再開することに類似していますが、さらに精密です。アクティビティは、次のいずれかの状態になります。

状態

ワークアイテム

オープン

まだ実行中ではなく、一時停止されていない

完了

完了済みで、次のアクティビティに転送されている(一時停止できない)

実行中

アクティブであり、一時停止できない

中断

一時停止されている(アクティビティを再開すると、ワークアイテムは再度開かれる)

アクティビティの一時停止   アクティビティを一時停止した場合、Workflowサブシステムでは、このプロセス内のこのアクティビティに作業を転送しないように通知されます。一時停止できるのは、オープンのアクティビティのみです。実行中または完了済みのアクティビティを一時停止しても、何も行われません。その他の組み合わせも無視されます(すでに一時停止されているプロセスやアクティビティの一時停止など)。

重要:   Javaアクティビティは一時停止できないので、このアクティビティのタイプには、ワークフロー管理クライアントポートレットまたは管理APIを使用してアクセスできません。

前の節の例を引き続き使用して、今度は、追加の作業キュー(workqueue-C)があるとします。ただし、workitem-1は、前と同じようにworkqueue-Aに現在表示されているとします。さらに、workqueue-Bでの転送の結果として、作業がworkqueue-Cに表示されるとします(キューシーケンスは単純なA-B-C)。

workqueue-Cのワークフローアクティビティが一時停止された場合(誰かが[アクティビティの中断]ボタンを選択したことによって)、workitem-1 (workqueue-A内に現在あります)での転送の結果として、作業はworkqueue-Bに期待どおりに表示されます。ただし、workqueue-Bからの転送の結果としては、workitem-1はworkqueue-Cに表示されません。これは、関連付けられているアクティビティが現在一時停止されているからです。

アクティビティの再開   今度は、workqueue-Cのアクティビティが再開されるとします(誰かが[アクティビティの再開]ボタンを選択したことによって)。すると、workqueue-Cの更新の結果としてworkitem-1が表示され、ユーザによって更新および転送される準備が整います。

 
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ランタイムプロセスの監査

ワークフローAPIでは、ワークフロープロセス、アクティビティ、ワークアイテム、およびワークアイテムプロパティに関する監査情報を取得するためのEbiAuditDelegate.getAuditInfo()メソッドを提供します。メソッド宣言は、次のとおりです。

  public Document getAuditInfo(
  	 String processId, String runNumber, String activityName, Date startDate, Date endDate) 
  throws com.sssw.wf.client.EboAuditLoggerException

返されたドキュメントに対するこのDTDは、library/WorkflowService/DTD/workflow-auditlist.dtdのexteNd Directorプロジェクトディレクトリにあります。

注記:   パラメータ値は、すべてオプションです。すべての情報を返すには、パラメータに対してnullを指定します。

 
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ランタイム例外レポートの生成

ワークフローAPIには、Workflowサブシステムポートレットの例外処理クラス(EboEngineException、EboQueueException、EboWorkitemExceptionなど)が含まれています。デフォルトでは、例外メッセージはサーバコンソールに書き出されます。 ただし、指定したユーザにメッセージが電子メールで送信されるようにすることもできます。このオプションの設定は、config.xml内にあります。

Procedure 例外メッセージが管理者に送信されるよう設定する

  1. exteNd Director外で、次のファイルを開きます。

      My_Project/library/WorkflowService/WorkflowService-conf/config.xml
    
  2. 次の行のコメントを解除します。

      <!--
      	 <property>
      	 	 <key>WorkflowService/administrator-host</key>
      	 	 <value>SomeHost</value>
      	 </property>
      	 <property>
      	 	 <key>WorkflowService/administrator-address</key>
      	 	 <value>SomeAddress</value>
      	 </property>
      	 -->
    

    注記:   プロパティは、コメントを解除すると、exteNd DirectorのXMLエディタでアクセス可能になります。

  3. 有効な電子メールアドレスを持っている有効なユーザまたはadminグループに、2つのプロパティを設定します。たとえば、次のとおりです。

      <property>
      	 	 <key>WorkflowService/administrator-host</key>
      	 	 <value>SMPT mail server hostname</value>
      	 </property>
      	 <property>
      	 	 <key>WorkflowService/administrator-address</key>
      	 	 <value>admin@addresss.com</value>
      	 </property>
      
    
  4. ファイルを保存します。



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