5.5 Exchangeメールボックスのオーバレイの適用

Identity Manager 2.xからIdentity Manager 3.0にアップグレードした場合は、ドライバでExchangeプロビジョニングを有効にする際にADドライバオーバレイを適用する必要があります。オーバレイを使用すると、ドライバでExchangeメールボックスによる削除と移動を制御できます。

5.5.1 Designerでのオーバレイの適用

  1. モデラーで、ADドライバコネクタアイコンを右クリックして、[Run Configuration Wizard (環境設定ウィザードの実行)]をクリックします。

    ドライバ環境設定ウィザード
  2. [参照]を選択してファイルActiveDirectoryUpdate.xmlを参照し、[開く]をクリックします。

    このファイルは、次のプラグインeclipse\plugins\com.novell.designer.idm_x.x.x\defs\ActiveDirect oryUpdate.xmlにあります。

    ドライバ環境設定ウィザード
  3. [ActiveDirectoryUpdate.xml]を選択して、[実行]をクリックします。

  4. [はい]を選択するか、またはプロンプトで入力した情報をDesignerで検証する場合は[いいえ]を選択します。

    ドライバ環境設定ウィザード
  5. 各自の環境に特有の情報を入力して、[OK]をクリックします。フィールドの説明については、Table 5-1を参照してください。

  6. [Confirm Object Update (オブジェクトの更新の確認)]ウィンドウで、インポートされた環境設定ファイルの値とDesignerオブジェクトの値の違いを表示するために[比較]を選択して、[閉じる]をクリックします。

    [Confirm Object Update (オブジェクトの更新の確認)]ウィンドウ
  7. 変更が正しい場合は、[はい]を選択すると、既存のDesignerオブジェクトが上書きされます。ドライバを更新しない場合は、[いいえ]を選択します。

Table 5-1 Designerでのオーバレイ環境設定パラメータ

パラメータ

説明

ドライバ名

このパラメータは、新しいパラメータで更新する必要があるドライバです。ドライバ名を入力するか、またはドライバを参照して選択します。

ドライバの更新

このパラメータを使用すると、他のパラメータでドライバが更新されます。ドライバを更新する場合は、[はい]を選択します。ドライバを更新しない場合は、[いいえ]を選択します。

Exchangeの移動を制御するhomeMDB

ユーザのhomeMDB属性を変更すると、CDOEXMの使用時にユーザのExchangeメールボックスを移動できます。ユーザのメールボックスの移動先のExchangeメッセージデータベースは、古いExchangeメッセージデータベースと同じドメインに存在する必要があります。

[はい]を選択した場合は、ユーザオブジェクトがeDirectoryに移動されると、その移動がActive DirectoryとExchangeにも反映されます。

[いいえ]を選択した場合は、ユーザオブジェクトがeDirectoryに移動されると、その移動がActive Directoryには反映されますが、Exchangeには反映されません。

Exchangeの削除を制御するhomeMDB

ユーザのhomeMDB属性を削除すると、CDOEXMの使用時にユーザのExchangeメールボックスを削除できます。

[はい]を選択した場合は、eDirectoryのユーザオブジェクトが削除されると、関連するActive DirectoryユーザオブジェクトとExchangeアカウントも削除されます。

[いいえ]を選択した場合は、eDirectoryのユーザオブジェクトが削除されると、関連するActive Directoryユーザオブジェクトは削除されますが、Exchangeアカウントはそのまま残されます。

ログオンと偽装

CDOEXM用およびパスワードの設定サポート用のドライバ認証アカウントがさまざまな方式でログオンできます。

[いいえ]を選択すると、ドライバでネットワークログオンだけが実行されます。

[はい]を選択すると、ドライバでローカルログオンが実行されます。認証アカウントは、管理者特権を備えたActive Directoryアカウントである必要があります。

5.5.2 iManagerでのオーバレイの適用

iManagerを介してドライバを更新する場合は、2通りの方法があります。ドライバは、[Identity Managerの概要]または[Identity Managerユーティリティ]で更新できます。

Identity Managerの概要

  1. iManagerで、[Identity Manager]>[Identity Managerの概要]の順に選択します。

  2. [検索]を選択して、Active Directoryドライバを保存するドライバセットオブジェクトを検索します。

  3. [Identity Managerの概要]画面で[ドライバの追加]を選択します。

  4. Active Directoryドライバを保存するドライバセットオブジェクトを参照して選択し、[次へ]をクリックします。

  5. [サーバからのドライバ環境設定のインポート(.XMLファイル)]を選択します。

  6. ドロップダウンメニューから、[ActiveDirectoryUpdate.xml]を選択して、[次へ]をクリックします。

  7. 各自の環境に特有の情報を入力して、[次へ]をクリックします。フィールドの説明については、Table 5-2を参照してください。

  8. [該当ドライバの更新(ドライバのイメージを含める)]を選択するか、[異なるドライバの選択]を選択して、[次へ]をクリックします。

  9. 変更の要約を表示して、[終了]をクリックします。

Table 5-2 iManagerでのオーバレイ環境設定パラメータ

パラメータ

説明

ドライバ名

このパラメータは、新しいパラメータで更新する必要があるドライバです。

既存のドライバ

ドロップダウンメニューから、Exchangeプロビジョニングを有効にした更新済みADドライバの名前を選択します。ドライバ名を選択すると、[ドライブ名]フィールドが自動的に作成されます。

ドライバの更新

このパラメータを使用すると、他のパラメータでドライバが更新されます。ドライバを更新する場合は、[はい]を選択します。ドライバを更新しない場合は、[いいえ]を選択します。

Exchangeの移動を制御するhomeMDB

ユーザのhomeMDB属性を変更すると、CDOEXMの使用時にユーザのExchangeメールボックスを移動できます。ユーザのメールボックスの移動先のExchangeメッセージデータベースは、古いExchangeメッセージデータベースと同じドメインに存在する必要があります。

[はい]を選択した場合は、ユーザオブジェクトがeDirectoryに移動されると、その移動がActive DirectoryとExchangeにも反映されます。

[いいえ]を選択した場合は、ユーザオブジェクトがeDirectoryに移動されると、その移動がActive Directoryには反映されますが、Exchangeには反映されません。

Exchangeの削除を制御するhomeMDB

ユーザのhomeMDB属性を削除すると、CDOEXMの使用時にユーザのExchangeメールボックスを削除できます。

[はい]を選択した場合は、eDirectoryのユーザオブジェクトが削除されると、関連するActive DirectoryユーザオブジェクトとExchangeアカウントも削除されます。

[いいえ]を選択した場合は、eDirectoryのユーザオブジェクトが削除されると、関連するActive Directoryユーザオブジェクトは削除されますが、Exchangeアカウントはそのまま残されます。

ログオンと偽装

CDOEXM用およびパスワードの設定サポート用のドライバ認証アカウントがさまざまな方式でログオンできます。

[いいえ]を選択すると、ドライバでネットワークログオンだけが実行されます。

[はい]を選択すると、ドライバでローカルログオンが実行されます。認証アカウントは、管理者特権を備えたActive Directoryアカウントである必要があります。

Identity Managerユーティリティ

  1. iManagerで、[Identity Managerユーティリティ]>[ドライバのインポート]の順に選択します。

  2. Active Directoryドライバを保存するドライバセットオブジェクトを参照して選択し、[次へ]をクリックします。

  3. [その他のポリシー]で、[IDM2からIDM3へのADドライバシム環境設定の更新]を選択して、[次へ]をクリックします。

    ADドライバオーバレイファイル
  4. 各自の環境に特有の情報を入力して、[次へ]をクリックします。フィールドの説明については、Table 5-2を参照してください。

  5. [該当ドライバの更新(ドライバのイメージを含める)]を選択するか、[異なるドライバの選択]を選択して、[次へ]をクリックします。

  6. 変更の要約を表示して、[終了]をクリックします。