ドライバパラメータを変更する場合は、ネットワーク環境と協調するようにドライバの動作を調整します。たとえば、同期に必要な間隔より短いデフォルトの発行者ポーリング間隔を見つけることができます。この間隔を長くすると、適切な同期を維持しながら、ネットワークパフォーマンスを向上させることができます。
ドライバパラメータは、次の設定に分けられます。
ドライバパラメータを設定する
iManagerで、[Identity Manager]>[Identity Managerの概要]の順に選択します。
[検索]または[参照]機能を使用して、区切りテキスト用のIdentity Managerドライバセットを検索します。
次の図は、[検索]機能の使用方法を示しています。
ドライバの概要を表示するには、ドライバアイコン([区切りテキスト])をクリックします。
[ドライバ環境設定]ページにアクセスするには、もう一度ドライバアイコンをクリックします。
[ドライバパラメータ]セクションまでスクロールし、変更を加えて、[OK]をクリックします。
[ドライバ設定]セクションに変更を加えるには、ドライバ設定を参照してください。
[購読者設定]セクションに変更を加えるには、購読者設定を参照してください。
[発行者設定]セクションに変更を加えるには、発行者設定を参照してください。
次の図は、サンプル環境設定のドライバ設定とそのデフォルト値を示しています。
[フィールド区切り記号]は、入力ファイルのフィールド値を区切るために使用される文字を示します。この区切り記号には、1文字を指定する必要があります。
いずれかの入力フィールドの値にこの文字が使用されている場合は、その文字が区切り記号として参照されないように値全体を引用符で囲みます。
NOTE:この区切り記号パラメータをカンマ以外の文字に変更しても、購読者が使用されている場合は、出力ファイルで使用される区切り記号文字は自動的に変更されません。出力ファイルの区切り記号文字を変更するには、出力変換スタイルシートを編集します。区切り記号文字は、そのスタイルシートの一番上付近の変数に割り当てられています。
[フィールド名]は、スキーママッピングルールで参照されている属性名のカンマ区切りのリストです。入力ファイルでは、レコードのフィールドが、このリスト内の名前の順序と位置に対応している必要があります。
たとえば、このパラメータで8つのフィールド名を指定する場合、入力ファイルの各レコードでは、8つのフィールドがフィールド区切り記号文字で区切られている必要があります。NetWare®およびWindowsの場合の例については、delimitedtext/samplesディレクトリのsample.csvを参照してください。SolarisおよびLinuxの場合、sample.csvは/usr/lib/dirxml/rules/delimディレクトリにあります。
次の表は、デフォルト値を示しています。
パラメータ |
サンプルの環境設定値 |
---|---|
フィールド名(フィールド1, フィールド2, フィールド3...) |
LastName, FirstName, Title,Email, WorkPhone, Fax, WirelessPhone, Description |
[オブジェクトクラス名]は、入力ファイルに対応する新規オブジェクトを作成するときに使用する必要があるNovell® eDirectory™クラス名です。
このパラメータにより、ドライバが書き込んだ出力ファイルを誤って同じドライバの入力としてすぐにもう一度読み込むことのないようにします。
デフォルトは[いいえ]です。デフォルトでは、次の条件がすべて当てはまる場合、ドライバはロードしません。
アイデンティティボールトの他の変更のきっかけとなるアイデンティティボールトイベントを検出する方法として購読者チャネルの入力に購読者チャネルの出力を指定する場合は、このパラメータを[はい]に設定します。たとえば、名前、名字、またはイニシャルの属性を更新するときにフルネーム属性を更新するには、このパラメータを[はい]に設定します。
次の図は、サンプル環境設定の購読者設定とそのデフォルト値を示しています。
[出力ファイルへのパス]は、出力ファイルの作成先となるローカルファイルシステムのディレクトリです。このディレクトリが存在しない場合は、エラーが発生します。
プラットフォーム |
サンプルの環境設定値 |
---|---|
Windows |
c:\csvsample\output |
SolarisまたはLinux |
/csvsample/output |
NetWare |
ボリューム(sys:csvsample\outputなど)を指定する |
出力ファイルには、[出力ファイルの拡張子]パラメータの文字列で終わる固有の名前が付きます。購読者チャネルからの出力ファイルを別の区切りテキスト用Identity Managerドライバの発行者チャネルの入力ファイルとして使用する場合は、宛先ファイルの拡張子がもう1つのドライバのソースファイルの拡張子パラメータと一致している必要があります。
[宛先ファイルの文字エンコード]パラメータに値が設定されていない場合は、指定したロケールのデフォルトのJava文字エンコードが使用されます。
指定したロケールのデフォルト以外のエンコードを使用するには、「Supported Encodings」の表のいずれかの標準名を入力します。
NOTE:発行者チャネルと購読者チャネルでは、さまざまな文字エンコードを使用できます。
このパラメータでは、1つの出力ファイルに書き込まれるトランザクションの最大数を指定します。ファイルトランザクションの上限に達すると、その出力ファイルは閉じられ、以降のトランザクション用に新しいファイルが作成されます。1つのファイルに書き込めるトランザクション数を制限するには、このパラメータを空白のままにするか、ゼロに設定します。
詳細については、すべてのトランザクションを削除するまでの最大秒数を参照してください。
このパラメータで指定した時間内に新しいトランザクションが出力ファイルに書き込まれなかった場合、その出力ファイルは閉じられます。新しいトランザクションを書き込む必要がある場合は、新しい出力ファイルが作成されます。出力ファイルを閉じるまでの時間を制限しない場合は、このパラメータを空白のままにするか、ゼロに設定します。
このパラメータの値が指定されている場合、現在の出力ファイルは、毎日指定された時刻に閉じられます。それ以降のトランザクションは、新しいファイルに書き込まれます。このパラメータの指定にかかわらず、[出力ファイルごとの最大トランザクション数]や[すべてのトランザクションを削除するまでの最大秒数]パラメータは出力ファイルのしきい値としても機能します。このパラメータを使用して1日1ファイルにする場合は、他の2つのパラメータをゼロに設定します。
このパラメータは、HH:MM:SS (24時間表示)またはH:MM:SS AM/PMの形式で指定できます。時間は必須ですが、分と秒は省略可能です。このパラメータはローカル時刻を想定しているため、値に含まれている時間帯情報は無視されます。
NOTE:前の3つのパラメータ([出力ファイルごとの最大トランザクション数]、[すべてのトランザクションを削除するまでの最大秒数]、および[すべてのトランザクションを削除する時刻])はすべて、ファイルの増大を制限するトランザクションサイズのしきい値、または新しいトランザクションを受け入れるために出力ファイルを開いたままにする時間のしきい値として機能できます。
出力ファイルは、区切りテキストドライバによる書き込みに備えて開かれている限り、完了とは見なされません。ドライバがファイルを閉じるまで、他のプロセスでファイルを開くことはできません。このために、前の3つのパラメータのいずれかを設定して、その出力ファイルが無期限に開かれたままにならないないようにする必要があります。このような状況を防ぐために、ドライバで3つのパラメータすべてが空白(またはゼロ)であることが検出されると、[出力ファイルごとの最大トランザクション数]の値が自動的に1に設定されます。
次の表は、サンプル環境設定の発行者チャネルパラメータとそのデフォルト値を示しています。
Table 4-1 発行者パラメータのデフォルト値
発行者チャネルでは、入力ファイルパスで新しい入力ファイルが検索されます。このパスは、ローカルファイルシステムのディレクトリです。
発行者チャネルでは、このパラメータで指定された拡張子のファイルだけを使用します。ファイルが処理されたら、[ファイル名拡張子(名前変更後)]パラメータの値がファイル名に追加されるので、発行者チャネルで同じファイルが再び処理されることはありません。[ファイル名拡張子(名前変更後)]パラメータの値を空白のままにすると、ソースファイルは処理された後に削除されます。
[ソースファイルの文字エンコード]パラメータに値が設定されていない場合は、各自のロケールのデフォルトのJava文字エンコードが使用されます。
指定したロケールのデフォルト以外のエンコードを使用するには、「Supported Encodings」の表のいずれかの標準名を入力します。
[入力ファイルの拡張子]パラメータが.xmlの場合は、次のどちらかの方法でソースファイルの文字エンコードを示すことができます。
Identity Manager XMLパーサでは、次の文字エンコードが処理されます。
NOTE:発行者チャネルと購読者チャネルでは、さまざまな文字エンコードを使用できます。
[ファイル名拡張子(名前変更後)]については、入力ファイルの拡張子を参照してください。
IMPORTANT:デフォルトを変更する場合は、プラットフォーム上のファイル名に有効な文字だけを使用します。無効な文字を使用すると、リネームに失敗したり、ドライバが繰り返し同じファイルを再処理する原因になります。
発行者チャネルですべてのソースファイルの処理が完了したら、このパラメータで指定した秒数待った後に、処理する新しいソースファイルをチェックします。
データ同期が一方向しか行われない場合は、使用しないチャネルを無効にします。いずれかのチャネルを無効にするには、チャネルに応じて、不要なチャネルや入力または出力ディレクトリのパスを指定していないチャネルのフィルタをクリアします。
たとえば、発行者チャネルだけが必要な場合は、次の手順を実行してください。
iManagerのフィルタエディタで、購読者オブジェクトのフィルタをクリアします。
たとえば、[名前]フィルタを選択します。
[Subscribe (購読)]セクションの[無視]を選択します。
次の図に示すように、フィルタの購読機能は無効にされます。
変更を保存するには、[OK]をクリックします。
[ドライバパラメータ]セクションで、[購読者設定]までスクロールして、[出力ファイルへのパス]の指定したパスを削除します。
購読者チャネルだけが必要な場合は、発行者オブジェクトのフィルタをクリアし、[ドライバパラメータ]セクションの[入力ファイルへのパス]に指定したパスを削除します。
ドライバでCSV (Comma Separated Values)ファイルではなくXDS形式のXMLファイルを使用できます。
通常は、発行者チャネルまたは購読者チャネルでしかこのドライバを使用しないため、必要なセクションの手順だけを実行します。
ドライバにXML形式で入力を受け入れさせるには、入力ファイルの拡張子を.xmlに変更します。
ドライバにXDS形式で出力を送信させるには、購読者チャネルからイベント変換スタイルシートと出力変換スタイルシートを削除します。
iManagerで、[eDirectory管理]>[オブジェクトの削除]の順に選択します。
ドライバの購読者オブジェクトを参照して、SubscriberEventTransformSSオブジェクトを選択します。
[OK]をクリックします。
[タスクの繰り返し]をクリックします。
ドライバのOutputTransformSSオブジェクトを参照して選択します。
[OK]を2回クリックします。