OES 2は、Novell Storage Management Services™ およびSUSE Linux Enterprise Server 10配布パッケージの一部として使用可能ないくつかのサービスを提供します。
Novell SMS (Storage Management Services)はバックアップのアプリケーションではありません。SMSは、標準フレームワークおよび完全なバックアップ/復元ソリューションの展開に必要なインタフェースを提供します。SMSを使用すると、OES 2 NetWareサーバおよびOES 2 Linuxサーバのファイルシステム(NSSなど)を、リムーバブルテープメディアまたはオフサイトストレージのその他のメディアにバックアップできます。
SMSは抽象化した機能を提供する2つの独立したコンポーネントとして実装されます。
SMDR (Storage Management Data Requester)は、APIフレームワークの定義、リモート接続の提供、サーバ間通信の詳細の抽象化を行います。
TSA (Target Service Agent)は、特定のターゲット用のSMS APIの実装を提供します。TSAを使用すると、バックアップ対象の特定のサービスの詳細が抽象化されるため、透過的な操作が可能です。
たとえば、さまざまなアプリケーションがファイルシステム用のTSAを使用してNSSファイルシステムのデータとメタデータ(トラスティ割り当て、ファイル属性、およびネームスペース)をバックアップ、または復元できます。
OES 2では、NetWare上のファイルシステム、Linux上のファイルシステム、およびGroupWise®およびNovell iFolderのようなNovellアプリケーションをバックアップする単一で整合性のとれたインターフェースを備えたSLES 10上のSMS APIフレームワークを使用できます。APIのセットは、OES用の新しい機能も含めるように拡張されました。
SMSの共存および移行に関する問題のほとんどは、バックアップアプリケーション開発者にのみ関係する問題です。しかし、管理者は、OES for Linuxサーバ上のNSSファイルシステムのデータのバックアップおよび復元に、SMSベースのアプリケーションを使用すべきであることに注意してください。NSSは仮想ファイルシステム互換のファイルシステムとして紹介されていますが、Linuxインタフェースは、NSSファイルシステム属性、rich ACL、トラスティ、および複数データストリームをバックアップするのに不十分です。
追加の情報については、『OES 2: Storage Management Services Administration Guide』のCoexistence and Migration Issues
」を参照してください。
2つのSLES 10サービスを紹介します。
DRDB:
これにより、IPネットワーク内の別々の2つのサイトで、2つのブロックデバイスのミラーを作成できます。HeartBeat 2 (HB2)と共に使用すると、DRBDは分散高可用性Linuxクラスタをサポートします。詳細については、『SLES 10 Storage Administration Guide』のInstalling and Managing DRBD Services
を参照してください。
rsync:
これは、大容量のデータを定期的にバックアップする必要がある、または他のサーバに移動する必要がある、などの場合に便利です。たとえば、ステージングサーバからDMZ内のWebサーバへのデータ移動などの場合です。詳細については、『SLES 10 SP1 Installation and Administration Guide』のIntroduction to rsync
を参照してください。