12.2 DNSおよびDHCP

Domain Name Services (DNS)はTCP/IPベースのネットワークの標準ネーミングサービスです。DNSは、192.168.1.1のようなIPアドレスを、myserver.example.comなどのような人にわかりやすいドメイン名に変換します。また、必要にに応じてその反対の変換も行います。

DHCP (Dynamic Host Configuration Protocol)は、IPアドレスおよび設定パラメータを、ホストおよびネットワークデバイスに割り当てます。

Novellでは、NetWare用に、iManagerでアクセス可能なJave*コンソールを使用し、eDirectoryで一元的に設定と管理を行う、directory-integrated DNS/DHCPサービスを開発しました。

OES 2 Linuxには、次の節で説明するように、NetWare DNSサービスおよびISC DHCPと統合されたeDirectoryが移植されます。

12.2.1 NetWareおよびOES 2 LinuxでのDNSの違い

次は、NetWareおよびOES 2 Linux上のDNSの違いについて説明します。

表 12-1 DNS-OES 2 NetWareとOES 2 Linux

機能またはコマンド

OES 2 NetWare

OES 2 Linux

監査

はい

いいえ

DNSMaint

はい

いいえ

障害対策

はい

はい

ファイル名およびパス。

  • サーババイナリ

  • sys:/system/named.nlm

  • /opt/novell/named/bin/novell-named

  • .db.jnlファイル

  • sys:/etc/dns

  • /etc/opt/novell/named/named.conf

  • ステータスファイル、情報ファイル

  • /var/opt/novell/log/named/named.run

コンソールコマンド。

 

 

  • サーバを開始します。

  • 名前付き

  • rcnovell-namedまたはnovell-named

  • サーバを停止します。

  • named stop

  • rcnovell-named stop

  • ステータスをチェックします。

  • named status

  • rcnovell-named status

  • サポートされないコマンドパラメータ

  • 該当なし

  • [-dc categories]

  • [-mstats]

  • [-nno_of_cpus]

  • [-qstats]

ジャーナルログサイズ

jsize引数を使用してコマンドプロンプトで指定します。

iManagerプラグインの[max-journal-size]フィールドを使用して指定します。

管理

  • iManager
  • コマンドラインインタフェース
  • iManager
  • コマンドラインインタフェース

Netwareの実装とは違い、コマンドラインパラメータをロード中およびアンロード中に渡すことはできません。

SNMPのサポート

はい

いいえ

12.2.2 NetWareおよびOES 2 LinuxのDHCPの違い

表 12-2 DHCP-OES 2 NetWareとOES 2 Linux

機能またはコマンド

OES 2 NetWare

OES 2 Linux

監査

はい

いいえ

ファイル名およびパス:

  • 設定ファイル

  • 該当なし

  • /etc/dhcpd.conf

  • リース

  • eDirectoryに格納

  • /var/lib/dhcp/db/dhcpd.leases

  • ログファイル

  • sys:/etc/dhcp/dhcpsrvr.log

  • /var/log/dhcpd.log

  • スタートアップログ

  • 該当なし

  • /var/log/dhcp-ldap-startup.log

    これは、DHCPサーバが開始するときにeDirectoryから読み込まれた、DHCP設定のダンプです。

管理

iManager 2.7 (ウィザードベース)

iManager 2.7 (タブベース)

Netwareの実装とは違い、コマンドラインパラメータをロード中およびアンロード中に渡すことはできません。

マイグレーション

該当なし

NetWareからシームレスにマイグレーション可能です。

スキーマの変更

該当なし

集中管理および簡単な権利管理用に、ロケータオブジェクトおよびグループオブジェクトが別に存在します。

SNMPのサポート

はい

いいえ

サブネットのネーミング

はい

いいえ