ネットワーク識別情報とともにネットワークユーザを指定することは、ネットワークに求められる基本的な機能ですが、ネットワークサービスを使用するために複数の識別情報を使用しなければならない状況は混乱の原因にもなります。Linuxシステムで検出された従来のPOSIXユーザを追加し、混在させる場合はさらに複雑になります。
Novell Open Enterprise Server (OES)が提供する識別情報管理サービスでは、Novell eDirectoryを利用し、ユーザのニーズに合わせて識別情報管理の簡素化、およびカスタマイズ化をはかります。
現在すべてのユーザおよびグループをeDirectoryに格納および管理している場合は、そのままそれを続行できます。
ネットワークファイルおよびプリントサービスにNovell Client™ソフトウェアを使用している場合は、 Linux用NCP™サーバおよびiPrintサービスを使い、OES 2 Linuxサーバに対するシームレスなファイルおよびプリントアクセスを提供できます。詳細については、セクション 17.6, NCPの実装と保守およびセクション 18.0, プリントサービスを参照してください。
POSIX認証が必要なOES 2 LinuxサービスへのアクセスをeDirectoryユーザに付与する場合は、Linuxアクセスに対してそのユーザを有効にします。詳細については、セクション 15.2, LUM (Linux User Management): eDirectoryユーザのためのLinuxへのアクセスを参照してください。
ユーザを複数のディレクトリに格納および管理しなければならない場合は、Novell Identity Manager 3.5を導入することにより、組織のセキュリティを大いに強化し、識別情報管理のコストを大幅に減らすことができます。
次の節では、Identity Manager 3.5バンドルエディションについて説明します。