PlateSpin Protectでは、Microsoft Windowsクラスタのビジネスサービスの保護をサポートしています。サポートされるクラスタリング技術は次のとおりです。
Windows 2003 ServerベースのWindowsクラスタサーバ (シングルクォーラムデバイスクラスタモデル)
Windows 2008 ServerベースのMicrosoftフェールオーバークラスタ(ノードおよびディスク マジョリティモデルおよびマジョリティなし: ディスクのみモデル)
クラスタの保護は、アクティブノード上の変更の増分レプリケーションを、ソースインフラのトラブルシューティング時に使用できる仮想シングルノードクラスタに流すことで実現します。
現在のリリースにおけるクラスタマイグレーションのサポート範囲は、次の条件に従う必要があります。
[仮想IPアドレス)で識別されます。個別ノードのIPアドレスを指定すると、そのノードが通常のクラスタ非対応のWindowsワークロードとしてインベントリされてしまいます。
操作を実行する場合、クラスタのクォーラムリソースを現在所有しているアクティブノードを識別する必要があります。これは、クラスタのIPアドレス(クラスタのクォーラムリソースは、保護されるクラスタのリソースグループ(サービス)と一緒に用られる必要があります。
保護されたクラスタの増分レプリケーション間でノードのフェールオーバーが発生した場合、PlateSpin Protectは保護イベントを生成します。新しいアクティブノードのプロファイルが障害の発生したアクティブノードと同様の場合は保護スケジュールが継続します。そうでない場合はコマンドが失敗します。クラスタノードのプロファイルは、次のような場合に、類似していると見なされます。
同じ数のボリュームがあります。
各ボリュームは、各ノードでまったく同じサイズになります。
それらは、まったく同数のネットワーク接続をもちます。
Windowsクラスタを保護するには、通常のワークロード保護ワークフローに従います(ワークロードの保護と回復の基本ワークフローを参照)。
フェールバック時に、PlateSpin Protectは共有ボリュームのレイアウトがターゲット上に確実に保持されるようにする検証機能を提供します。ボリュームを正しくマップしていることを確認します。
Xen-on-SLES上で並行仮想化されたVMへのフェールバックを行うことができます(バージョン10のみ)。これは、2段階プロセスを通じて、間接的に行われます。並行仮想化されたVMはまず、完全に仮想化されたVMに変換され、後で戻されます。ユーティリティ(xmpsadministrator-)は、PlateSpin ISOブートイメージに含まれ、VMにより使用されます。
ターゲットが新規であるか、既存の並行仮想化されたVMであるかに応じて、プロシージャは若干異なります。
PlateSpin LinuxブートISOをターゲットのXen-on-SLESサーバにコピーします。詳細については、表 5-2, ターゲット物理マシン向けのISOブートイメージを参照してください。
仮想マシンマネージャを開始し、次のように、完全に仮想化されたVMを作成します。
[
]オプションをインストールします。ディスクイメージに対して適切なサイズを選択します(ディスクサイズは、フェールオーバーVMと等しいか、それよりも大きい必要があります)。
ブートISOをインストールソースとして選択します。
VMはPlateSpin OS 環境にブートします。物理マシンへのフェールバックの設定で使用されます。
フェールバックプロシージャを完了してください。物理マシンへの半自動化されたフェールバックを参照してください。
完了時に、VMは完全に仮想化されたマシンとして完全に機能する必要があります。
VMを再起動し、再びPlateSpin OS環境にブートされることを確認してください。
boot:プロンプトで、「switch」をタイプし、<Enter>キーを押します。
これにより、オペレーティングシステムが並行仮想化されたマシンとしてブート可能になるように再構成されます。完了時に、次のように、出力が表示されます。
出力の最後のセグメントのbootloader引数を書き留めてください。
Please apply the following data as bootloader_args for switching Xen fully-virt machine to Para-virt machine: '-entry=xvda1:/vmlinuz-2.6.16.60-0.54.5-xen, /initrd-2.6.16.60-0.54.5-xen'
これらは、並行仮想化されたマシンがブートされるカーネルの場所とinitrdイメージをセットアップするために、xmpsユーティリティにより使用されます。
仮想マシンの電源を切るには
[DB]$ poweroff
Xen-on-SLESサーバにrootとしてログインし、PlateSpin LinuxブートISOをマウントします(コマンドの例は、ISOが/rootディレクトリとしてコピーされていることを想定します)。
# mkdir /mnt/ps # mount -o loop /root/linuxfailback.iso /mnt/ps
xmpsユーティリティを実行して、次のように完全に仮想化されたVMの構成に基づいて並行仮想化されたVMを作成します。
# /mnt/ps/tools/xmps --pv --vm_name=SLES10-FV --new_vm_name=SLES10-PV --bootloader_args="--entry=xvda1:/vmlinuz-2.6.16.60-0.54.5-xen, /initrd-2.6.16.60-0.54.5-xen"
ユーティリティでは次の項目を入力します。
並行仮想化されたマシンの構成が基礎とする完全に仮想化されたVMの名前(SLES10-FV)
作成する仮想マシンの名前(SLES10-PV)
並行仮想化されたマシンのブートローダ引数"--bootloader_args" (ステップ 5に表示)
new_vm_nameとして渡されたVMと同じ名前をもつVMの場合、xmpsユーティリティが失敗します。
新たに作成された並行仮想化されたVM (SLES10-PV)は、Virtual Machine Managerで利用できるようになっているはずで、オンにする準備が完了しています。対応する完全に仮想化されたマシンはリタイヤし、ブートができなくなります。このVMは安全に削除できます(VM構成のみが削除されます)。
PlateSpin LinuxブートISOのマウントを解除します。
# umount /mnt/ps
PlateSpin LinuxブートISOをターゲットのXen-on-SLESサーバにコピーします。詳細については、表 5-2, ターゲット物理マシン向けのISOブートイメージを参照してください。
XEN SLESサーバにrootとしてログインして、次のとおり、PlateSpin LinuxブートISOとしてマウントします。
# mkdir /mnt/ps # mount -o loop /root/linuxfailback.iso /mnt/ps
xmpsユーティリティを実行して、次のとおり、並行仮想化されたVM(対象のフェールバックターゲット)の構成に基づいて、完全に仮想化されたVMを作成します。
# /mnt/ps/tools/xmps --fv --vm_name=SLES10-PV --new_vm_name=SLES10-FV --bootiso=/root/linuxfailback.iso
ユーティリティでは次の項目を入力します。
既存の並行仮想化されたマシンの名前(SLES10-PV)。対象のフェールバックターゲットです。
一時的に完全に仮想化されたマシンの名前(SLES10-FV)。2段階フェールバック操作に対して作成されます。
ブートISOの完全パス(ISOファイルが/root: /root/linuxfailback.isoの下にあることを想定)
new_vm_nameとして渡されたVMと同じ名前をもつVMの場合、xmpsユーティリティが失敗します。
新しく作成された完全に仮想化されたマシン(SLES10-FV)は、Virtual Machine Managerで使用できるようになります。
新しく作成された完全に仮想化されたマシン(SLES10-FV)をオンにします。
VMはPlateSpin OS環境にブートします。物理マシンへのフェールバックの設定で使用されます。
フェールバックプロシージャを完了してください。物理マシンへの半自動化されたフェールバックを参照してください。
VMを再起動し、switchコマンドを実行して、新たに並行仮想化されたVMへのLinuxフェールバック(ステップ 4からステップ 9までのみ)の記述に従ってワークロードを再構成します。
アプリケーション内からprotection.webservices APIを使用することで、ワークロード保護機能をプログラムで利用できます。Webサービスをサポートするあらゆるプログラミング言語またはスクリプト言語を使用できます。
http://<ホスト名 | IPアドレス>/protection.webservices
PlateSpin Protect Serverホストのホスト名またはIPアドレスで<ホスト名 | IPアドレス>を置き換えます。
図 5-3 Protection Web Services APIのフロントページ
ワークロード保護の一般的な操作を記述するには、Pythonで記述された参考のサンプルをガイドとして使用してください。Microsoft Silverlightアプリケーションとそのソースコードも、参照目的で提供されています。