次の項では、ログインおよびZENworks Adaptive Agentの使用に役立つ情報を提供します。
管理対象デバイスでオペレーティングシステムを起動するときに、Adaptive Agentが起動されて、デバイスに割り当てられているすべてのバンドルおよびポリシーが使用可能になります。ユーザに割り当てられているバンドルおよびポリシーを使用可能にするためには、ユーザは管理ゾーンにログインする必要があります。
Adaptive AgentはWindowsログインまたはNovellログインクライアントと統合し、ユーザにシングルログインを提供します。ユーザがWindowsまたはNovellクライアントでeDirectoryまたはActive Directoryのアカウント情報を入力した場合、ユーザのアカウント情報がZENworksユーザソースのものと一致すると、管理ゾーンにログインします。 一致しない場合、別のAdaptive Agentログイン画面が表示され、ユーザに正しいアカウント情報を入力するよう求めます。
たとえば、あるユーザが2つのディレクトリツリーTree1とTree2でアカウントを持っているとします。Tree1は、管理ゾーンのユーザソースとして定義されていますが、Tree2は定義されていません。そのユーザがTree1にログインすると、自動的に管理ゾーンにログインします。一方、そのユーザがTree2にログインした場合は、Adaptive Agentのログイン画面が表示され、Tree1のアカウント情報を入力するよう求められます。
Adaptive Agentには、次の3つのビューがあります。
ZENworks Windowは、バンドルへのアクセスを提供するスタンドアロンのウィンドウです。このウィンドウは[スタート]メニューから起動します([
]メニュー]>[ ]>[ ]>[ ])。図 4-1 ZENworks Window
[ZENworksウィンドウ]の左ペインには、次の項目が表示されます。
[すべて]フォルダ: バンドルが配置されているフォルダにかかわらず、配布されているバンドルすべてが表示されます。
[ZENworks]フォルダ: 別のフォルダに割り当てられていないバンドルすべてが表示されます。バンドルのデフォルトフォルダは[ZENworks]フォルダです。ただし、管理者はバンドルを整理するために追加フォルダを作成したり、ZENworksフォルダを名前変更したりすることもできます。
左ペインでフォルダを選択すると、右ペインにフォルダ内に含まれるバンドルが表示されます。以下の操作を行うことができます。
バンドルをインストールするか、すでにインストール済みのアプリケーションを起動する。
バンドルのプロパティを表示する。プロパティには、バンドルの説明、バンドルのヘルプ担当者についての情報、バンドルを使用できる時間、バンドルに設定されたシステム要件などが含まれます。
インストールしたアプリケーションを修復する。
アプリケーションをアンインストールする。 これは管理者が制御する機能で、有効になっていない場合もあります。
ZENworks Explorerは、Windowsエクスプローラ用の拡張機能で、Windowsエクスプローラ、デスクトップ、[スタート]メニュー、[クイック起動]ツールバー、および通知領域(システムトレイ)にバンドルを表示できるようになります。 次の図は、Windowsエクスプローラに表示されるバンドルを示しています。
図 4-2 ZENworks Explorer - Windowsエクスプローラ用ビュー
次の図は、デスクトップに表示されるバンドルを示しています。
図 4-3 ZENworks Explorer - Windowsデスクトップ用ビュー
ZENworks Explorerでも、[ZENworksウィンドウ]と同じタスクをバンドルに対して実行できます。
ZENworksアイコンは、Windowsの通知領域(システムトレイ)にあります。 アイコンをダブルクリックすると、ZENworks Adaptive Agentのプロパティを表示できます。
図 4-4 ZENworks Adaptive Agentのプロパティ
プロパティウィンドウの左側のナビゲーション画面には、Adaptive Agentのステータスおよび各モジュールのリンクが含まれています。
ステータス: エージェントが前回ZENworksサーバに接続した時間や、Agentモジュールが実行中であるかどうかなどの情報が表示されます。
ポリシー: デバイスおよびログインユーザに割り当てられているポリシーが表示されます。また、ポリシーが有効であるかどうかも表示されます。
バンドル: デバイスおよびログインユーザに割り当てられているバンドルが表示されます。 また、各バンドルの現在のインストールステータス(使用可能、ダウンロード中、インストール中など)およびバンドルが有効(デバイスが配布の要件を満たしている)かどうかも表示されます。
インベントリ: デバイスのインベントリ情報が表示されます。ハードドライブ、ディスクドライブ、ビデオカードの製造元やモデルなどのハードウェアの詳細を表示できます。また、インストール済みWindowsホットフィックスとパッチ、およびインストール済みソフトウェア製品のバージョン番号と場所などのソフトウェアの詳細も表示できます。
リモート管理: 現在接続しているリモートオペレータおよびデバイスで有効になっているリモート管理ポリシーの設定に関する情報が表示されます。また、管理セッションを開始したり、セッションのセキュリティ設定を制御したりすることもできます。
配布ポイント: コンテンツ配布ポイントとしてのデバイスのステータスが表示されます。デバイスがコンテンツ配布ポイントとして機能している場合、ページにはコンテンツのリポジトリサイズおよびコンテンツにアクセスしたデバイスの数などの情報が表示されます。
ログ: ログファイルの場所、エージェントのログファイルがアップロードされるZENworksサーバ、および次回ログのアップロードが予定されているスケジュールなど、Adaptive Agentのログファイルに関する情報が表示されます。また、記録されたメッセージの重大度レベルを決めることもできます。
Adaptive Agentには、バンドル、ポリシー、インベントリ、リモート管理、およびコンテンツ配布ポイントという5つのモジュールが含まれています。 デフォルトでは、すべてのモジュールがデバイスにインストールされ、コンテンツ配布ポイントを除くすべてのモジュールが有効になります。
リモート管理モジュールは、Adaptive Agentと一緒にインストールされないようにすることもできます。その他のモジュール(バンドル、ポリシー、インベントリ、およびコンテンツ配布ポイント)は、常にインストールされます。また、デバイスがコンテンツを他のデバイスに配布できるように、デバイスでコンテンツ配布ポイントモジュールを有効にすることもできます。
以下の項では、手順について説明します。
以下の手順を実行すると、今後管理ゾーンに追加されるデバイスでAdaptive Agentと共にリモート管理モジュールがインストールされなくなります。また、デバイスフォルダまたは個々のデバイスで[
]の設定を変更して、特定のデバイスのリモート管理モジュールを無効にすることができます。重要:このオプションを変更しても、リモート管理モジュールが現在の管理対象デバイスからアンインストールされるわけではありません。単に新しいデバイスにインストールされなくなるだけです。
ZENworksコントロールセンターで、[
]タブをクリックします。[管理ゾーンの設定]パネルで、[
]をクリックし、次に[ ]をクリックします。[エージェントの有効化/無効化]パネルで、[
]をクリックします。[
]をクリックします。任意の管理対象デバイス(プライマリサーバを除く)をコンテンツ役割を持つサテライトサーバに昇格できます。コンテンツ役割を持つサテライトサーバは、ZENworksプライマリサーバと同様のコンテンツ配信サービスを提供しますが、ZENworks Adaptive Agentと共にインストールされているモジュールのみを必要とします。このモジュールは、管理デバイスをコンテンツ役割が有効化されたサテライトサーバに昇格するまで有効になりません。
コンテンツ役割の詳細については、『ZENworks 10 Configuration Managementシステム管理リファレンス』の「コンテンツ役割の理解」を参照してください。
コンテンツ役割モジュールを有効にする
ZENworksコントロールセンターで、[
]タブをクリックします。[サーバの階層] パネルで、新しいサテライトサーバの親コンテンツサーバとしての役割を果たすプライマリサーバを選択します。
サテライトサーバは、その親プライマリサーバからのみコンテンツをダウンロードします。したがって、サテライトサーバでホストされるコンテンツは、親プライマリサーバでもホストされる必要があります。
必要に応じて、デフォルトのポート番号(80)を、コンテンツ複製のHTTP要求に使用したいデバイスのポート番号に変更します。
[をクリックして、目的のデバイスを参照し、選択します。
[サテライトサーバ役割]セクションで、[
]のチェックボックスをオンにしてその役割を有効にします。[コンテンツレプリケーションスケジュール]セクションで、サテライトサーバがその親プライマリサーバからコンテンツを受け取る頻度を選択します。
[サテライトサーバに昇格させます。
]をクリックして、選択したデバイスを[サーバの階層]パネルに、新しいサテライトサーバがプライマリサーバの子として追加されます。
サテライトサーバに複製されたコンテンツの制御に関する詳細については、『ZENworks 10 Configuration Managementシステム管理リファレンス』の「コンテンツの複製」を参照してください。
任意の管理対象デバイス(プライマリサーバを除く)をコレクション役割を持つサテライトサーバに昇格できます。サテライトサーバは、ZENworksプライマリサーバと同様のコレクションサービスを提供しますが、ZENworks Adaptive Agentと共にインストールされているコレクション役割モジュールでのみ必要になります。
このモジュールは、管理対象デバイスをコレクション役割が有効化されたサテライトサーバに昇格するまで無効です。
コレクション役割の詳細については、『ZENworks 10 Configuration Managementシステム管理リファレンス』の「コレクション役割の理解」を参照してください。
コレクション役割モジュールを有効にする
ZENworksコントロールセンターで、[
]タブをクリックします。[サーバの階層] パネルで、新しいサテライトサーバの親コレクションサーバとしての役割を果たすプライマリサーバを選択します。
サテライトサーバは、収集した情報をその親プライマリサーバにのみアップロードします。
[
]>[ ]の順にクリックして、新しいサテライトサーバの追加および設定を行えるダイアログボックスを表示します。必要に応じて、デフォルトのポート番号(80)を、コンテンツ複製のHTTP要求に使用したいデバイスのポート番号に変更します。
[をクリックして、目的のデバイスを参照し、選択します。
[サテライトサーバ役割]セクションで、[
]のチェックボックスをオンにしてその役割を有効にします。[コレクションロールアップスケジュール]セクションで、管理対象デバイスがコレクション情報をロールアップする頻度を選択します。
[
]をクリックして、選択したデバイスをサテライトサーバに昇格させます。[サーバの階層]パネルに、新しいサテライトサーバがプライマリサーバの子として追加されます。
任意の管理対象デバイス(プライマリサーバを除く)をイメージング役割を持つサテライトサーバに昇格できます。サテライトサーバは、ZENworksプライマリサーバと同様のイメージングサービスを提供しますが、ZENworks Adaptive Agentと共にインストールされているイメージング役割モジュールでのみ必要になります。
このモジュールは、管理対象デバイスをイメージング役割が有効化されたサテライトサーバに昇格するまで有効になりません。
コレクション役割の詳細については、『ZENworks 10 Configuration Managementシステム管理リファレンス』の「コレクション役割の理解」を参照してください。
コレクション役割モジュールを有効にする
ZENworksコントロールセンターで、[
]タブをクリックします。[サーバの階層] パネルで、新しいサテライトサーバの親コレクションサーバとしての役割を果たすプライマリサーバを選択します。
サテライトサーバは、収集した情報をその親プライマリサーバにのみアップロードします。
[
]>[ ]の順にクリックして、新しいサテライトサーバの追加および設定を行えるダイアログボックスを表示します。必要に応じて、デフォルトのポート番号(80)を、コンテンツ複製のHTTP要求に使用したいデバイスのポート番号に変更します。
[をクリックして、目的のデバイスを参照し、選択します。
[サテライトサーバ役割]セクションで、[
]のチェックボックスをオンにしてその役割を有効にします。[イメージング]セクションで、以下の設定を行います。
PXE サービスの有効化: このオプションは、イメージングサーバの役割が割り当てられているデバイスでプロキシDHCPサービスを自動的に開始します。
イメージング役割が削除されると、サーバからイメージファイルを削除します。 このオプションは、イメージング役割が削除された場合、デバイスに保存されているZENworksイメージファイルを削除します。
[
]をクリックして、選択したデバイスをサテライトサーバに昇格させます。[サーバの階層]パネルに、新しいサテライトサーバがプライマリサーバの子として追加されます。
(条件付き)イメージング役割を設定すると、役割は直ちにデバイスに追加されます。役割がすぐに追加されない場合、次回のデバイス更新スケジュールの時点でのみ追加されます。ただし、デバイスにすぐに役割を追加したい場合は、次のいずれかの方法で手動でデバイスを更新する必要があります。
[
]タブ>[ ]で、更新するデバイスの前のチェックボックスをオンにして、[ ]>[ ]の順にクリックします。管理対象デバイスで、アイコンを右クリックし、次に[ ]をクリックします。
デバイスでプロキシDHCPサービスが開始されているかどうか確認するには、デバイスのメッセージログをレビューします([
]タブ、[ ]フォルダを選択し、ワークステーションの[ ]、[メッセージログ]パネルをクリックします)。ローカルファイルの重大度レベルおよびシステムログが[ローカルデバイスのログ]ページで[
]に設定されている場合にのみ、メッセージは[ローカルデバイスのログ]ページにログされます。([ ]タブ、[ ]、[ ])。