この節では、次のようなインベントリサーバに割り当てる役割について説明します。
インベントリサーバの役割の早見表は、セクション 72.4.10, インベントリサーバの役割の早見表を参照してください。
ルートサーバには次のような特徴があります。
ルートサーバを選択して企業のインベントリ情報を一元化されたデータベースに保存します。ルートサーバのインベントリデータベースには、すべての下位インベントリサーバのインベントリ情報が保存されます。
次の図は、データベースを搭載した中間サーバに接続されているリーフサーバを示しています。中間サーバはルートサーバに接続されています。
図 72-1 Root Server (ルートサーバ)
インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバには、次のような特徴があります。
一元化したデータベースに企業のインベントリ情報を保存する場合、およびインベントリ対象ワークステーションがルートサーバと同じサイトにある場合には、インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバを選択します。インベントリ情報を、ワークステーションからルートサーバに直接送信することができます。インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバにあるインベントリデータベースには、下位レベルの全インベントリサーバのインベントリ情報だけでなく、インベントリ対象ワークステーションのインベントリ情報も収められます。
次の図は、インベントリ対象ワークステーションとインベントリデータベースが接続されたルートサーバを示しています。ルートサーバには、リーフサーバも接続されています。
図 72-2 Root Server with Inventoried Workstations (インベントリ対象ワークステーションが接続されているルートサーバ)
中間サーバには次のような特徴があります。
リンクのパラメータが頻繁に変更されるサイトには中間サーバを設置します。中間サーバのディスクにスキャンファイルを保存することで、帯域幅と信頼性の差をカバーします。
次の図は、ルートサーバに接続されている中間サーバを示しています。2つのリーフサーバがインベントリ情報を中間サーバにロールアップします。この中間サーバは、インベントリ情報をルートサーバに接続された別の中間サーバにロールアップします。
図 72-3 Intermediate Server (中間サーバ)
この図では、異なるレベルにリーフサーバと中間サーバが多数あります。中間サーバは、スキャン情報を次のレベルのサーバにアップロードするための中継サーバです。最後の中間サーバは、最上位のルートサーバに接続されています。リーフサーバが地理的に分散している場合は、この構成例が一般的です。すべてのリーフサーバはインベントリ情報を中間サーバに転送します。
リーフサーバがWAN経由で中間サーバに接続される場合もあります。
データベースが接続されている中間サーバには次のような特徴があります。
インベントリレポートを生成して中間サイトを管理するには、データベースが接続された中間サーバを選択します。このインベントリサーバにロールアップされたインベントリ情報は、ローカルのインベントリデータベースに保存され、さらに次のレベルのインベントリサーバにロールアップされます。
次の図は、2つのリーフサーバが接続されている中間サーバを示しています。すべてのリーフサーバの統合されたインベントリ情報は、中間サーバレベルに配置されています。
図 72-4 Intermediate Server with Database (データベースが接続されている中間サーバ)
インベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバには次のような特徴があります。
中間サーバと、その中間サーバが含まれるサイトにインベントリ対象ワークステーションを置き、そのインベントリ情報をルートサーバに保存したい場合には、インベントリ対象ワークステーションに接続された中間サーバを選択します。
次の図は、2つのリーフサーバが接続されている中間サーバを示しています。この中間サーバには、インベントリ対象ワークステーションも接続されています。
図 72-5 Intermediate Server with Inventoried Workstations (インベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ)
データベースとインベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバには次のような特徴があります。
Intermediate Server with Database (データベースが接続されている中間サーバ)およびIntermediate Server with Inventoried Workstations (インベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ)の機能をサイトで利用したい場合は、データベースとインベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバを選択します。
次の図は、2つのリーフサーバが接続されている中間サーバを示しています。中間サーバには、インベントリ対象ワークステーションが接続されています。すべてのリーフサーバのデータをまとめたインベントリデータベースと、中間サーバに直接接続されたインベントリ対象ワークステーションは、中間サーバレベルで利用できます。
図 72-6 Intermediate Server with Database and Inventoried Workstations (データベースとインベントリ対象ワークステーションが接続されている中間サーバ)
リーフサーバには次のような特徴があります。
インベントリ対象ワークステーションがリモートサイトにあり、そのインベントリ対象ワークステーションのインベントリ情報を一元化したデータベースに保存したい場合には、リーフサーバを選択します。
次の図は、中間サーバに接続されている多数のリーフサーバを示しています。中間サーバはルートサーバに接続されています。すべてのリーフサーバの統合されたインベントリデータベースは、ルートサーバレベルに配置されています。
図 72-7 Leaf Server (リーフサーバ)
データベースが接続されているリーフサーバには次のような特徴があります。
Leaf Server (リーフサーバ)の機能が必要な場合や、インベントリレポートを生成してサイトを管理する場合には、データベースが接続されているリーフサーバを選択します。
次の図は、2つのリーフサーバが接続されている中間サーバを示しています。1つのリーフサーバにインベントリデータベースが接続されています。このデータベースには、このリーフサーバに接続されているすべてのインベントリ対象ワークステーションからまとめられたインベントリ情報が保存されます。
図 72-8 Leaf Server with Database (データベースが接続されているリーフサーバ)
スタンドアロンサーバには次のような特徴があります。
ネットワークが1つのサイトで構成されているときに、そのサイトを管理する場合には、スタンドアロンサーバを使用します。
次の図は、スタンドアロンサーバを示しています。
図 72-9 Standalone Server (スタンドアロンサーバ)
表 72-1 インベントリサーバの役割