Sybase ODBC対応データベースへのレポート機能をセットアップするには、次の作業を実行します。
Novell ZENworks 7 Desktop Management CDに含まれているSybaseデータベースは、ZENworks Application ManagementのダイレクトODBCレポートがサポートされている唯一のデータベースです。Sybaseデータベースのインストール方法については、『Novell ZENworks 7 Desktop Managementインストールガイド』の「ZENworks Desktop Management Serverのインストール」を参照してください。
Sybaseは、ワークステーションインベントリデータベースにも使用されます。アプリケーション管理のレポート機能でデータベースを使用し、ワークステーションインベントリも使用する場合は、この2つの目的に同じデータベースを使用できます。各コンポーネントでは独自のデータベースが作成されます。アプリケーション管理ではnal.dbデータベースファイルが作成され、ワークステーションインベントリではmgmtdb.dbデータベースファイルが作成されます。
アプリケーション管理のレポート機能の主な要件はデータベースがユーザと同じサイトにあることなので、ワークステーションインベントリを使用するために必要な手順に従ってデータベースを配備した後で、アプリケーション管理のレポート機能で使用するデータベースをその中から選択します。ワークステーションインベントリのデータベースの展開については、セクション 73.0, ワークステーションインベントリのセットアップを参照してください。
Application LauncherはODBCドライバを使用して、アプリケーションのイベント情報をデータベースに書き込みます。イベント情報を記録する各ワークステーションに、Sybaseデータベースの正しいODBCドライバがインストールされていることを確認する必要があります。
デフォルトでは、Sybaseデータベースの正しいODBCドライバ(dbodbc7.dll)がインストールされます。しかし、Windows 98の場合には、Windowsの最小インストール中にインストールされない2つのDLL (odbccp32.dllおよびodbcint.dll)を別にインストールする必要があります。これらのファイルは、MicrosoftのWebサイトまたは他のファイルダウンロードサイトからダウンロードします。こうしたファイルをインストールするには、Windowsのシステムディレクトリ(たとえば、c:\windows\system)にコピーします。アプリケーションオブジェクトを使用して、ファイルを該当するワークステーションに配布することもできます。Windows 2000/XPの場合には、ファイルをインストールする必要はありません。ファイルはすでにインストールされています。
ZENworks®に付属のSybaseデータベースをすでにインストールして使用している場合は、インストールプログラムによってeDirectoryにデータベースオブジェクト(Desktop Management Database_servername)が作成されます。その場合は、次の節データベースのODBC情報の設定に進んでください。
別のデータベースを使用している場合は、データベースを表すZENworksデータベースオブジェクトをeDirectoryに作成する必要があります。
ZENworksデータベースオブジェクトを作成するには
ConsoleOne®で、オブジェクトを作成するコンテナを右クリックし、
、 の順にクリックして、[新規オブジェクト]ダイアログボックスを開きます。を選択して をクリックし、[新規ZENworksデータベース]ダイアログボックスを表示します。
[名前]ボックスに、データベースの名前(Desktop Management Database_ZENServerなど)を入力します。
チェックボックスを選択し、 をクリックして、[ZENworksデータベース]プロパティページを表示します。
フィールドで、データベースが物理的にインストールされ、実行されているサーバを表すサーバオブジェクトを参照して選択します。
読み書き可能、読み取り専用、および書き込み専用ユーザに対する次のユーザ名フィールドとパスワードフィールドに情報を入力します。
[データベース(読み書き可能)ユーザ名]: データベースへの読み取りと書き込みの両方のアクセス権を与えるユーザ名を指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_READER」です。
[データベース(読み書き可能)パスワード]: 読み書き可能なユーザのパスワードを指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、パスワードは「novell」です。
[データベース(読み込み専用)ユーザ名]: データベースへの読み込みアクセス権のみを与えるユーザ名を指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_READER」です。
[データベース(読み込み専用)パスワード]: 読み取り専用ユーザのパスワードを指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、パスワードは「novell」です。
[データベース(書き込み専用)ユーザ名]: データベースへの書き込みアクセス権のみを与えるユーザ名を指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、ユーザ名は「MW_UPDATER」です。
[データベース(書き込み専用)パスワード]: 書き込み専用ユーザのパスワードを指定します。Desktop Management Serverインストールプログラムによって作成されたSybaseデータベースを使用している場合、パスワードは「novell」です。
をクリックして情報を保存します。
Application LauncherはODBCドライバを使用して、イベント情報をデータベースに書き込みます。Application Launcherが必要とするODBCドライバ情報をデータベースオブジェクトに設定しておくことも必要です。
ODBC情報を設定するには
データベースオブジェクトを右クリックし、
をクリックします。タブをクリックします。
次の各フィールドに情報を入力します。
[ドライバファイル名]: データベースにアクセスするためにApplication Launcherが使用するワークステーションのODBCドライバファイル名を指定します。Sybaseの場合は、このフィールドに入力する必要はありません。Application Launcherがインストールされているドライバを自動的に検出します。
[データソース名]: 「NAL Reporting」と入力します。
[接続パラメータ]: データベースに接続するための適切なコマンドを指定します。Sybaseの場合、次のようなコマンドを入力します。
CommLinks=TCPIP{Host=IPAddress:2638};AutoStop=Yes;Integrated=No;DBN=NAL;ENG=IPAddress
IPAddressは、データベースがインストールされているサーバの実際のIPアドレスに置き換えます。
をクリックして、ODBCドライバ情報を保存します。
前の節でデータベースオブジェクトに定義したODBCプロパティに対する読み込みおよび比較の権利をユーザに与える必要があります。これにより、Application Launcherで、データベースにアクセスするために必要なODBC情報を取得できるようになります。
権利を付与するには
ZENworksデータベースオブジェクトを右クリックし、
をクリックします。をクリックします。
を選択し、 をクリックすると、トラスティのリストに[PUBLIC (パブリック)]が追加されます。
[PUBLIC (パブリック)]をトラスティとして追加すると、データベースオブジェクトのすべてのプロパティに対する読み込みと比較の権利がすべてのユーザに与えられます。この「すべてのプロパティ」には、データベースにアクセスするために使用されるユーザ名やパスワードも含まれます。これを避けるには、[PUBLIC (パブリック)]アクセスを3つのODBCプロパティに制限する必要があります。
[プロパティ]リストで
を選択し、 をクリックしてリストから削除します。をクリックして、[プロパティの追加]ダイアログボックスを表示します。 を選択し、 をクリックして[プロパティ]リストに追加します。
デフォルトの権利、つまり[読む]と[比較]だけで十分です。これらの権利を変更する必要はありません。
ステップ 5を繰り返して、次のプロパティを追加します(デフォルトの権利[読む]と[比較]は変更しない)。
をクリックします。[OK]を再度クリックすると変更内容が保存されます。
Application Launcherでデータベースを使用できるようにするには、次の作業を実行します。
ZENworksデータベースポリシーを有効にして、コンテナと関連付けるには
ConsoleOne®で、使用するSLPのプロパティパッケージを右クリックし、
をクリックします。または
SLPのプロパティパッケージがない場合は、新しいパッケージを作成するコンテナを右クリックし、
> の順にクリックします。ポリシーパッケージウィザードに従って、SLPのプロパティパッケージを作成します。[一般]ページで、
列のチェックボックスを選択し、[ZENworksデータベース]ポリシーを有効にします。リストから
ポリシーを選択し、 をクリックして、ZENworksデータベースのプロパティページを表示します。 タブをクリックして[アプリケーション管理]ページを表示します。データベースのODBC情報の設定で設定したオブジェクトと同じオブジェクトを選択してください。
フィールドで、アプリケーションイベントのレポート機能で使用するデータベースオブジェクトを参照して選択します。をクリックして[一般]ページに戻ります。
をクリックして[関連付け]ページを表示します。
このページを使用して、データベースに送信するレポートの対象になるユーザまたはワークステーションが配置されているコンテナにSLPのプロパティパッケージを関連付けます。ユーザオブジェクトおよびワークステーションオブジェクトが配置されているコンテナがペアレントコンテナに複数含まれている場合は、各コンテナを選択する代わりに、ペアレントコンテナを選択することができます。
をクリックし、追加するコンテナを参照して選択します。 をクリックして、選択したコンテナをリストに追加します。
ステップ 7を繰り返して、さらにコンテナを追加します。
コンテナを追加し終わったら、
をクリックして情報を保存します。レポート機能に使用するデータベースの設定が完了したら、イベントのレポート機能を使用するアプリケーションオブジェクトを設定できます。イベントのレポート機能はアプリケーションごとに設定します。したがって、イベントのレポートを収集するアプリケーションと、収集しないアプリケーションを選択できます。
データベースレポート機能、SNMPトラップレポート機能、またはログファイルレポート機能を使用するためにアプリケーションを設定する方法については、セクション 44.5, レポート機能を使用するためのアプリケーションの設定を参照してください。