48.1 [識別]タブ

[識別]タブには次のページがあり、アプリケーションオブジェクトの表示方法を設定することができます。

48.1.1 [パッケージ情報]ページ

[パッケージ情報]プロパティページは、MSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。単純なアプリケーション、AOT/AXTアプリケーション、Webアプリケーション、およびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。

次の図に示す[パッケージ情報]プロパティページには、アプリケーションに関連付けられたMicrosoft Windows Installerパッケージファイル(.msiファイル)に関する情報が表示されます。このページは情報を参照するためのもので、このページを使用してパッケージ情報を変更することはできません。

図 48-1 アプリケーションオブジェクト>[識別]タブ>[パッケージ情報]ページ

パッケージパス

アプリケーションオブジェクトが使用する.msiファイルの場所を表示します。

バージョン

.msiファイルのバージョンを表示します。

ベンダ名

.msiファイルの作成者を表示します。

ロケール

.msiファイルで定義されたロケールを表示します。

ヘルプリンク

アプリケーションに関する情報やヘルプを提供するWebの場所を表示します。

48.1.2 [アイコン]ページ

[アイコン]プロパティページは、すべてのアプリケーションタイプ(シンプル、AOT/AXT、MSI、Webおよびターミナルサーバ)用のアプリケーションオブジェクトで使用できます。

次の図に示す[アイコン]プロパティページでは、Novell® Application Launcher™がワークステーション上で表示する、アプリケーションオブジェクトのアイコンを定義します。アプリケーションアイコンにタイトルを付け、アイコンに使用するグラフィックを選択し、アイコンの表示順と強制実行の優先順位を設定することができます。ユーザがNovell eDirectory™から切断した後も引き続きアプリケーションオブジェクトをワークステーション上に表示するかどうかを指定することもできます。

図 48-2 アプリケーションオブジェクト>[識別]タブ>[アイコン]ページ

アプリケーションアイコンのタイトル

アプリケーションオブジェクトのアイコンタイトルとして使用するテキストを指定します。アイコンタイトルは、標準的なWindowsのフォルダ名やファイル名の命名規則に従っている必要があります。Windowsのフォルダ名やファイル名として次のような無効な文字を使用した場合、その文字は(ユーザのデスクトップ上では)アンダースコア(_)で表示されます。

\ / : * ? " < > |

アプリケーションアイコン

アプリケーションオブジェクトのアイコンとして表示するアイコンを選択します。アイコンを指定しないと、アプリケーションオブジェクトのデフォルトのアイコンが使用されます。

接続解除可能

eDirectoryから切断されているワークステーション上でもアプリケーションを実行できることを示す場合は、このオプションを選択します。

切断モードの場合にユーザがアプリケーションを実行できるようにするには、アプリケーションをワークステーションにインストールまたはキャッシュしておく必要があります。[強制実行]([関連付け]ページ)を選択すると、アプリケーションを強制的にワークステーションにインストールすることができます。[強制キャッシュ]([関連付け]ページ)を選択すると、アプリケーションを強制的にワークステーションにキャッシュすることができます。

強制実行時に待機

このオプションは、アプリケーションおよび少なくとももう1つ別のアプリケーションで[強制実行]オプション([関連付け]ページ)を使用する場合にのみ適用されます。

このオプションを選択すると、先に開始されたアプリケーションが終了するまで、アプリケーションの実行を強制的に待機させることができます。アプリケーションの順序は、[強制実行の順序を決定する]フィールドで定義します。最後のアプリケーションが終了するまで、再起動ジョブはキューに入れられます。

強制実行の順序を決定する

このオプションでは、[強制実行]として設定されたアプリケーションの起動順序を指定します。このオプションを選択して機能を有効にし、[順序]リストを使用して、[強制実行]の順序でのアプリケーションの位置を選択します。

[順序]ボックスに数値を入力することにより、アプリケーションの起動順序を指定します。ゼロという値を割り当てたアプリケーションの起動順序が1番になります。入力できる最大値は9999999です。たとえば、順序がそれぞれ0と1である2つのアプリケーションの後に起動するアプリケーションの場合は、[順序]ボックスに「2」と入力します。

Application Launcherは、[強制実行時に待機]オプションが有効になっている限り、すでに起動されている別のアプリケーションの終了を待たずにアプリケーションを実行します。

進捗表示

このオプションを選択すると、ワークステーションにアプリケーションを配布するときや、ワークステーションからアプリケーションを削除するときに、進捗状況バーが表示されます。レジストリの変更など、アプリケーションに対する細かい変更のみを配布するような場合は、このオプションを選択しないでください。大きなアプリケーションを配布または削除するときに、所要時間の目安をユーザに示す場合は、このオプションを選択します。

このオプションを選択していない場合に、インストール処理の完了のためにワークステーションを再起動する必要があり、[再起動を要求する]([配布オプション]タブ>[オプション]ページ)が有効になっているときは、ユーザにはプロンプトは表示されず、ワークステーションは自動的に再起動します。アンインストール処理の完了のためにワークステーションを再起動する必要があり、[アンインストール前にユーザに確認する]([共通]タブ>[アンインストール]ページ)が有効になっているときも同様です。

ユーザインタフェースレベル

このオプションが表示されるのは、アプリケーションオブジェクトがMSI (Microsoft Windows Installer)パッケージを使用する場合のみです。MSIアプリケーションオブジェクト配布の際に、Application LauncherはアプリケーションをインストールするためのWindows Installerを起動します。したがって、標準のApplication Launcherインストール進捗状況バーは表示されず、MSIパッケージ用に作成されたインストール用ユーザインタフェースがWindows Installerで使用されます。次の各設定を使用して、インストールの際にWindows Installerで表示されるユーザインタフェースの量を指定することができます。

  • [デフォルト]:(Windowsインストーラが選択した)適切なユーザインタフェースレベルを表示します。
  • [SILENT]:ユーザインタフェースを表示しません。
  • [進行状況]:簡潔な進捗情報およびエラーメッセージやプロンプトを表示します。
  • [REDUCED]:ウィザードの各ダイアログボックスで使用するすべてのユーザインタフェースを非表示にします。
  • [フル]:すべてのユーザインタフェース(ウィザードの各ダイアログボックス、進捗情報、エラーメッセージとプロンプトなど)を表示します。

Application Launcherは、選択された設定を起動パラメータとしてWindowsインストーラに渡します。これらの設定の詳細については、Microsoft Windowsインストーラのマニュアルを参照してください。

48.1.3 [説明]ページ

[説明]プロパティページは、すべてのアプリケーションタイプ(シンプル、AOT/AXT、MSI、Webおよびターミナルサーバ)用のアプリケーションオブジェクトで使用できます。

次の図に示す[説明]プロパティページでは、アプリケーションオブジェクトについて、アプリケーションアイコンのタイトルに表示される情報よりも詳しい情報を参照できます。

図 48-3 アプリケーションオブジェクト>[識別]タブ>[説明]ページ

[配布前に確認する]オプション([配布オプション]>[オプション]ページ)が有効になっている場合は、Application Launcherによるアプリケーションの初回配布時に、この情報が表示されます。アプリケーションオブジェクトのプロパティを参照して、この情報を確認することもできます。プロパティを表示するには、ワークステーション上のアプリケーションオブジェクトを右クリックして、[プロパティ]をクリックします。

48.1.4 [フォルダ]ページ

[フォルダ]プロパティページは、すべてのアプリケーションタイプ(シンプル、AOT/AXT、MSI、Webおよびターミナルサーバ)用のアプリケーションオブジェクトで使用できます。

次の図に示す[フォルダ]プロパティページでは、ワークステーションにアプリケーションを配布するときにApplication Launcherがアプリケーションを配置するフォルダを指定できます。

図 48-4 アプリケーションオブジェクト>[識別]タブ>[フォルダ]ページ

アプリケーションは、カスタムフォルダとリンクフォルダの2種類の異なるフォルダに追加できます。

カスタムフォルダは、特定のアプリケーションオブジェクト専用に作成されたフォルダです。他のアプリケーションオブジェクトをこのフォルダに入れることはできません。カスタムフォルダは、フォルダ内に作成することができます。つまり、カスタムフォルダの構造を作成することができます。たとえば、電卓とメモ帳を同じフォルダ内に入れることはできませんが、同じカスタムフォルダ内にサブフォルダを2つ作成して、この2つのプログラムを2つのサブフォルダ内に入れることができます。つまり、winapps\calculator\calc.exeおよびwinapps\notepad\notepad.exeのようになります。

リンクフォルダは、既存のアプリケーションフォルダオブジェクトへの関連付けに過ぎません。アプリケーションフォルダオブジェクトがすでにeDirectoryに存在している必要があります。アプリケーションフォルダオブジェクトに複数のフォルダ(フォルダ構造)が含まれている場合は、アプリケーションを構造内の任意のフォルダに追加することができます。

配布するアプリケーションに対して複雑なフォルダ構造を作成する場合は、アプリケーションフォルダオブジェクトを使用して、アプリケーションオブジェクトをそのアプリケーションフォルダオブジェクトにリンクすることをお勧めします。アプリケーションフォルダオブジェクトの場合は、そのフォルダ構造を一度だけ定義する必要がありますが、カスタムフォルダの場合はアプリケーションオブジェクトごとに定義しなければなりません。フォルダ構造にカスタムフォルダを使用する場合は、各アプリケーションオブジェクトのカスタムフォルダ構造を定義するときに、同じ名前を使用していることを確認してください。異なる名前を使用すると、Application Launcherによって別のカスタムフォルダ構造が作成されます。

フォルダ

[フォルダ]リストには、アプリケーションが追加されているカスタムフォルダとリンクフォルダ(アプリケーションフォルダオブジェクト)が表示されます。Application Launcherは、ワークステーションにアプリケーションを配布するときに、リストに表示されているフォルダを必要に応じて作成します。

追加

[追加]をクリックすると、[フォルダ]リストにカスタムフォルダまたはリンクフォルダを追加できます。アプリケーションを複数のフォルダに表示する場合は、リストに各フォルダを追加します。

カスタムフォルダを追加すると、追加したフォルダが[新規フォルダ]というタイトルのリストに表示されます。リストからフォルダを選択して、[選択されたフォルダの変更]ボックスを使用してフォルダ名を変更したり、そのフォルダにサブフォルダを追加したりすることができます(「選択されたフォルダの変更」を参照)。

削除

[フォルダ]リストからフォルダを選択して[削除]をクリックすると、フォルダをリストから削除できます。変更内容は、次回のApplication Launcherの再起動時に適用されます。

選択されたフォルダの変更

[選択されたフォルダの変更]ボックスでは、[フォルダ]リストで選択したフォルダの情報(名前と構造)を変更できます。カスタムフォルダとリンクフォルダの情報を変更できます。ただし、リンクフォルダの情報を変更すると、そのフォルダはカスタムフォルダになります。

Add Folder (フォルダの追加)

フォルダツリーからフォルダを選択して[Add Folder (フォルダの追加)]をクリックすると、選択したフォルダにサブフォルダを追加できます。サブフォルダを追加した後にApplication Launcherをリフレッシュすると、アプリケーションは選択したフォルダ内ではなく追加したサブフォルダ内に表示されます。

フォルダの削除

フォルダツリーからフォルダを選択して[フォルダの削除]をクリックすると、フォルダを削除できます。変更内容は、次回のApplication Launcherの再起動時に適用されます。

変更

フォルダツリーからフォルダを選択して[変更]をクリックすると、フォルダの名前を変更できます。

アプリケーションを既存フォルダの新規サブフォルダに追加するには、「existing_folder_name\new_subfolder_name」と入力します。

選択されたフォルダを次の箇所で使用する

Windowsの[スタート]メニューおよびApplication Launcherウィンドウ(Application WindowおよびApplication Explorerウィンドウ)がアプリケーションオブジェクトの[関連付け]ページで有効に設定されている場合、Application Launcherではそれらの場所にフォルダを表示できます。[フォルダ]リストからフォルダを選択して、そのフォルダを使用する場所のチェックボックスを選択します。

どちらの場所も選択しない場合でも、Application Launcherでは[スタート]メニューおよびApplication Launcherのウィンドウにアプリケーションオブジェクトが表示されますが、管理者が定義したフォルダには表示されません。

48.1.5 [連絡先]ページ

[連絡先]プロパティページは、すべてのアプリケーションタイプ(シンプル、AOT/AXT、MSI、Webおよびターミナルサーバ)用のアプリケーションオブジェクトで使用できます。

[連絡先]プロパティページには、アプリケーションのサポートスタッフの名前、電子メールアドレス、および電話番号のリストが表示されます。ユーザは、アプリケーションオブジェクトのプロパティからこの情報にアクセスすることができます。プロパティを表示するには、ワークステーション上のアプリケーションオブジェクトを右クリックし、[プロパティ]>[ヘルプ担当者]の順にクリックします。

図 48-5 アプリケーションオブジェクト>[識別]タブ>[連絡先]ページ

この情報を編集して、ユーザから担当のサポートスタッフに連絡できるようにすることができます。サポート担当者の電子メールアドレスを入力しておくと、ユーザが[プロパティ]ダイアログボックスの[ヘルプ担当者]ページから直接電子メールを送信できるようになります。

メモ:担当者として定義されたユーザの[電子メールアドレス]フィールド(インターネットメールアドレス属性)および[Telephone (電話)]フィールド(電話番号属性)を読み込むためのeDirectory権限がユーザには必要です。

48.1.6 [管理者のメモ]ページ

[管理者のメモ]プロパティページは、すべてのアプリケーションタイプ(シンプル、AOT/AXT、MSI、Webおよびターミナルサーバ)用のアプリケーションオブジェクトで使用できます。

次の図に示す[管理者のメモ]プロパティページでは、自分または他の管理者のためのメモを記録できます。たとえば、アプリケーションの特殊な設定についてのメモを残しておくことができます。または、複数の管理者がいる場合、更新履歴やファイルの変更履歴を記録しておくことができます。

図 48-6 アプリケーションオブジェクト>[識別]タブ>[管理者のメモ]ページ