[配布オプション]タブには次のページがあり、アプリケーションオブジェクトをユーザに配布する方法を設定できます。
[アイコン/ショートカット]プロパティページは、単純なアプリケーションおよびAOT/AXTアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。MSIアプリケーション、Webアプリケーション、およびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
次の図に示す[アイコン/ショートカット]プロパティページでは、アプリケーションをワークステーションに配布するときにApplication Launcherが作成するアイコンとショートカットを定義します。アプリケーションのアイコンは、プログラムグループの項目として、またはワークステーションのデスクトップ上やフォルダ内のショートカットとして追加できます。既存のアイコン、ショートカット、およびプログラムグループを削除することもできます。
図 48-7 アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]タブ>[アイコン/ショートカット]ページ
このページで追加したアイコンおよびショートカットは、アプリケーションオブジェクトのアイコンとは別に作成されるものです。アプリケーションオブジェクトのアイコンは、アプリケーションのインストールや実行などの各種アクションを呼び出しますが、このページで定義するアイコンおよびショートカットは、アプリケーションの実行可能ファイルに直接リンクしており、アプリケーションを起動する機能しかありません。
アイコンおよびショートカットを他のオプションと組み合わせて使用すると、必要に応じたユーザ環境を構築することができます。たとえば、作成するアイコンおよびショートカットを定義して、アプリケーションオブジェクトを一度だけ実行するように設定できます(
> )。ユーザがアプリケーションオブジェクトを選択すると、Application Launcherは、アプリケーションを一度実行し、アイコンとショートカットを作成して、アプリケーションオブジェクトのプロパティによって指定されているその他のタスクを実行します。それから、ワークステーションからそのアプリケーションオブジェクトのアイコンを削除します。その後でアプリケーションを起動するには、ユーザはアイコンまたはショートカットを選択しなければなりません。重要:Application Launcherがショートカットを作成できない場合、アプリケーションは配布されません。この場合、すべてのアプリケーションファイルおよび設定が削除されます。ただし、ショートカットの作成に失敗する前に他のショートカットが作成されていた場合は、それらのショートカットは削除されません。
このリストには、アプリケーションがワークステーションに配布されるときに作成されるアイコンとショートカットが表示されます。
> の順にクリックすると、特定の情報を備えたアイコンやショートカットを検索できます。
*.axtが表示されます。.aotファイルからインポートする場合、.aotファイルを選択するためには、ファイルの種類の表示を[*.aot]または に変更する必要があります。
>[インポート]の順にクリックすると、別のアプリケーションオブジェクトからアイコンとショートカットをインポートすることができます。[開く]ダイアログボックスでは、デフォルトでファイルの種類としてをクリックすると、新しいプログラムグループ、プログラムグループ項目、またはショートカットを追加できます。プログラムグループとプログラムグループの項目はWindows 98ワークステーションではサポートされていますが、Windows 2000/XPワークステーションではサポートされていません。ショートカットは、Windowsのすべてのバージョンでサポートされています。
重要:ショートカットのターゲットパスを定義するときに、アプリケーションがWindows 2000/XPワークステーションに配布される場合は、マップされたドライブパスではなくUNCパスを使用する必要があります。Windows 2000/XPでは、マップされたドライブパスが長いと切り捨てられるため、機能しない無効なショートカットが作成されてしまいます。
[アイコンとショートカット]リストからアイコンまたはショートカットを選択して
をクリックすると、そのアイコンまたはショートカットに関連付けられている情報を変更することができます。[アイコンとショートカット]リストからアイコンまたはショートカットを選択して
をクリックすると、そのアイコンまたはショートカットをリストから削除することができます。Roamingユーザプロファイルを実装した場合は、このオプションを使用して、ユーザのログイン先の各ワークステーションに特定のアイコンおよびショートカットが配布されることを確認します。
[アイコンとショートカット]リストで、目的のアイコンやショートカットを選択して
を選択します。デフォルトでは、Application Launcherは[アイコンとショートカット]リストに定義されたアイコンおよびショートカットのみを次のタイミングで作成します。
アプリケーションを起動するたびにアイコンやショートカットをApplication Launcherが作成するようにするには、[アイコンとショートカット]リストでアイコンやショートカットを選択して、
を選択します。ユーザが各自のローカルコンピュータにNALキャッシュディレクトリを持っている場合、Application LauncherはこのNALキャッシュディレクトリに保存されている情報を使用して、アイコンやショートカットを作成します。ユーザがnalcacheディレクトリを持たない場合(たとえば、ユーザがターミナルサーバクライアントセッションを通じてApplication Launcherを実行している場合)、またはユーザに対してキャッシュの書き込みが無効である場合(ユーザオブジェクト>
タブ> ページ> オプション)、Application LauncherはeDirectoryに保存された情報を使用します。[レジストリ]プロパティページは、単純なアプリケーション、AOT/AXTアプリケーション、およびMSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。Webアプリケーションおよびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
次の図に示す[レジストリ]プロパティページでは、アプリケーションをワークステーションに配布するときにApplication Launcherが実行するレジストリ変更を定義します。
図 48-8 アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]タブ>[レジストリ]ページ
[レジストリ設定]ツリーには、アプリケーションをワークステーションに配布するときに変更される、すべての設定が表示されます。アプリケーションオブジェクトの作成時に.aotファイル、.axtファイル、または.msiファイルを使用した場合は、このツリーには、それらのテンプレートで定義されているすべてのレジストリ設定が自動的に表示されます。
配布時に作成または削除する追加のレジストリ設定がある場合は、その設定を
ツリーに追加して、該当するアクション(作成または削除)を フィールドで指定する必要があります。メモ:AOT/AXTアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトの場合は、Novell Application Launcher (NAL)が.INI設定の配布とアプリケーションの配布を処理します。AOT/AXTアプリケーションのレジストリ設定を変更した後でレジストリ設定の配布に失敗した場合は、アプリケーション自体にエラーが発生し、NALはアプリケーションのインストールをロールバックします。
MSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトの場合は、NALがアプリケーションのレジストリ設定の配布を処理し、Microsoft Windows Installer (MSI)がアプリケーションの配布を処理します。MSIアプリケーションのアプリケーションオブジェクトのレジストリ設定を変更した後でレジストリ設定の配布に失敗した場合、アプリケーションはWindows Installerによってインストールされますが、レジストリ設定はロールバックしません。その結果、アプリケーションにおけるレジストリ設定の使用状況によっては、アプリケーションが適切に動作しなくなる場合があります。
このオプションを使用すると、
ツリーでキーや値を検索したり、設定をツリーにインポートしたり、設定をツリーからエクスポートしたりすることができます。をクリックし、次のいずれかのオプションを選択します。
[検索]: 特定のキー、値の名前、値のデータをレジストリで検索します。
[次を検索]: 検索したキー、値の名前、値のデータに一致する次の候補を検索します。
[インポート]: レジストリ設定を別のアプリケーションオブジェクトの.aotファイルや.axtファイル、またはレジストリファイル(.reg)からインポートします。[開く]ダイアログボックスでは、デフォルトでファイルの種類として*.axtが表示されます。.aotファイルまたは.regファイルからインポートする場合、適切なファイルを選択するためには、ファイルの種類の表示を[*.aot]、[*.reg]、または に変更する必要があります。
[エクスポート]: レジストリ設定をレジストリファイル(.reg)にエクスポートします。設定を.aotファイルまたは.axtファイルの形式にエクスポートするには、 > > メニューにある[アプリケーションオブジェクトのエクスポート]オプションを使用して、アプリケーションオブジェクト全体をエクスポートする必要があります。
このオプションを使用すると、レジストリ設定を
ツリーに追加できます。[レジストリ設定]ツリーに表示されている設定だけが、アプリケーション配布の際に作成または削除されます。レジストリのキーまたは値を追加するには、キーを追加するレジストリフォルダを選択するか、値を追加するキーを選択し、[追加]ボタンをクリックして、次のオプションのいずれかを選択します。
[キー]: 選択したレジストリフォルダにキーを追加します。
[バイナリ]: 選択したキーにバイナリの値を追加します。
[文字列の展開]: 選択したキーに展開文字列の値を追加します。Windows 98のレジストリには、展開文字列設定がありません。この設定を使用した場合、Windows 98ワークステーションへの配布時には設定が文字列設定に変更されます。
[デフォルト]: 選択したキーにデフォルトの文字列値を追加します。
[DWORD]: 選択したキーにDWORD値を追加します。
[Multi-String Value (マルチ文字列値)]: 選択したキーに複数の値を持つ文字列を追加します。Windows 98のレジストリには、複数の値を持つ文字列の設定がありません。この設定を使用した場合、Windows 98ワークステーションへの配布時には設定がバイナリ設定に変更されます。
[文字列]: 選択したキーに文字列値を追加します。
[レジストリ設定]ツリーにキーまたは値を追加した後で、[配布オプション]リストを使用して、追加したキーまたは値をワークステーションのレジストリに作成するか、レジストリから削除するかを決定できます。
キー名、値の名前、値のデータにマクロを使用することができます。マクロの詳細については、セクション 49.0, リファレンス:マクロを参照してください。
変更するキーまたは値を選択して、
をクリックします。削除するキーまたは値を選択して、
をクリックします。キーを削除すると、そのキーの下位オブジェクトもすべて削除されます。[配布オプション]では、アプリケーション配布時における個々のレジストリ設定([レジストリ設定]ツリー内)の処理方法を指定できます。
[レジストリ設定]ツリーでは、設定を選択してから、アプリケーションが配布されるときにその設定に対して実行するアクションを選択します。
[常に作成]: 設定がレジストリにすでに存在する場合でも、常に設定を作成します。すでに存在する場合は、設定の現在の値が上書きされます。たとえば、PATH=C:\がすでに存在する場合、PATH=C:\TEMPに置き換えられます。
[存在しない場合に作成]: 設定が存在しない場合にのみ、設定が作成されます。
[存在する場合に作成]: 設定は既存する場合にのみ作成されます。設定の現在の値は上書きされます。たとえば、PATH=C:\がすでに存在する場合、PATH=C:\TEMPに置き換えられます。
[削除]: 設定は削除されます。レジストリ設定に下位の設定がある場合は、Application Launcherによってその下位の設定も削除されます。
[存在する場合に追加し、そうでなければ作成]: このオプションは文字列値(
、 > 、 、および )だけに適用されます。文字列値のデータは、既存の文字列に最後のエントリとして追加されます。文字列値(またはキー)が存在しない場合は、作成されます。文字列値を指定するとき、文字列に既存の値が存在する場合は、指定する文字列値の前にセミコロン(;)区切り文字を含める必要があります。たとえば、レジストリに設定string1=value1がすでに存在すると仮定します。ここにもう1つの値(value2)を追加するとします。文字列値を指定するときには、;value2と指定して、文字列をstring1=value1;value2にする必要があります。
[存在する場合に付加し、そうでなければ作成]: このオプションは文字列値(
、 、 、および )だけに適用されます。文字列値のデータは、既存の文字列に最初のエントリとして追加されます。文字列値(またはキー)が存在しない場合は、作成されます。文字列値を指定するとき、文字列に既存の値が存在する場合は、指定する文字列値の後にセミコロン(;)区切り文字を含める必要があります。たとえば、レジストリに設定string1=value1がすでに存在すると仮定します。ここにもう1つの値(value2)を付加するとします。この文字列値を追加するには、value2;と指定し、結果の文字列がstring1=value2;value1になるようにします。
Roamingユーザプロファイルを実装した場合は、このオプションを使用して、ユーザのログイン先の各ワークステーションに特定のレジストリ設定が配布されることを確認します。ローミングユーザプロファイルの一部として保存されていないレジストリ設定すべてに対して、このオプションを有効に設定する必要があります。
[レジストリ設定]リストで、目的のレジストリ変更を選択し、[ユーザごとに配布をトラッキングする]を選択します。
デフォルトでは、Application Launcherは[レジストリ設定]リストに定義されたレジストリ変更のみを次のタイミングで配布します。
アプリケーションを起動するたびにレジストリ変更をApplication Launcherが配布するようにするには、
リストでレジストリ設定を選択して、 チェックボックスを選択します。ユーザが各自のローカルコンピュータにNALキャッシュディレクトリを持っている場合、Application LauncherはこのNALキャッシュディレクトリに保存されている情報を使用して、レジストリを変更します。ユーザがnalcacheディレクトリを持たない場合(たとえば、ユーザがターミナルサーバクライアントセッションを通じてApplication Launcherを実行している場合)、またはユーザに対してキャッシュの書き込みが無効である場合(ユーザオブジェクト>
タブ> ページ> オプション)、Application LauncherはeDirectoryに保存された設定情報を使用します。[アプリケーションファイル]プロパティページは、単純なアプリケーションおよびAOT/AXTアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。MSIアプリケーション、Webアプリケーション、およびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
このプロパティページでは、アプリケーションをワークステーションに配布するときにApplication Launcherがインストールまたは削除するアプリケーションファイルを指定します。
図 48-9 アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]タブ>[アプリケーションファイル]ページ
[アプリケーションファイル]リストには、配布中にインストール、削除、またはコピーされるすべてのファイルおよびディレクトリが表示されます。アプリケーションファイルまたはディレクトリごとに、名前、ターゲットディレクトリ(ファイルがインストールされるワークステーション上の場所)、およびソース(ファイルのインストール中に使用するファイルまたはディレクトリ)が表示されます。
アプリケーションオブジェクトの作成時に.aotファイルまたは.axtファイルを使用した場合は、このリストには、それらのテンプレートで定義されているすべてのファイルおよびディレクトリが自動的に表示されます。
このオプションを使用すると、[アプリケーションファイル]リスト内の項目を検索したり、ファイルとディレクトリをリストにインポートしたりすることができます。
をクリックし、次のいずれかのオプションを選択します。
[検索]: リスト内の特定の項目を検索します。Program Filesディレクトリにインストールされているファイルおよびディレクトリをすべて検索することができます。
、 > 、または の各フィールドに入力したテキストを検索できます。たとえば、[次を検索]: 検索の条件として指定した項目に一致する次の候補を検索します。
[インポート]: アプリケーションファイルとディレクトリを、別のアプリケーションオブジェクトの.aotファイルまたは.axtファイルからインポートします。[開く]ダイアログボックスでは、デフォルトでファイルの種類として*.axtが表示されます。.aotファイルからインポートする場合、.aotファイルを選択するためには、ファイルの種類の表示を[*.aot]または に変更する必要があります。
このオプションを使用すると、
リストにファイルやディレクトリを追加できます。 リストに表示されているファイルとディレクトリのみが、配布中にワークステーションにインストール、ワークステーションから削除、またはワークステーションにコピーされます。[ファイル]: ファイルをリストに追加するには、
、 の順にクリックして、[ファイルの編集]ダイアログボックスを開きます。\\server1\vol1\bookmarks\bookmark.htmまたは%SOURCE_PATH%\bookmark.htm)。ソースファイルは、単一のファイルがコピーされる場合もあれば、複数のファイルの場合もあります(たとえば、%SOURCE_PATH%\*.*)。snAppShot™アプリケーションソース(.fil)ファイルである場合もあります。
フィールドで、インストールのソースとして使用するファイルを指定します。マッピングされたドライブ、UNCパス、またはマクロを使用できます。または、ファイルを参照して選択することもできます(たとえば、ワークステーションからファイルを削除する場合は、このフィールドは空欄にしておきます。
c:\program files\novell\browser\bookmark.htm)。マクロでターゲットパスを置き換えることもできます(たとえば、%TARGET_PATH%\bookmark.htm)。ワイルドカード(*.*)を使用して複数のファイルをコピーするときは、コピー先のディレクトリだけを指定します(たとえば、c:\program files\novell\browser\)。
フィールドでは、ソースファイルのコピー先になるワークステーション上のファイルを指定します(たとえば、ワークステーションからファイルを削除する場合は、そのファイルのワークステーションにおけるフルパスを入力し、
チェックボックスをオンにします。[ディレクトリ]: ディレクトリをリストに追加するには、
、 の順にクリックして、[ディレクトリの編集]ダイアログボックスを開きます。ディレクトリをコピーする場合は、c:\program files\novellなど)を参照して選択することもできます。マクロでディレクトリのパスを置き換えることもできます(たとえば、%DIRECTORY_TARGET_PATH%\novell)。
フィールドで、ソースとして使用されるディレクトリを指定します。マップされたドライブのUNCパスやマクロを使用したり、ディレクトリ(ディレクトリを作成または削除すると、
フィールドは無効になります。c:\program files\novellなど)を指定したりできます。マクロでディレクトリのパスを置き換えることもできます(たとえば、%DIRECTORY_TARGET_PATH%\novell)。
フィールドで、作成または削除するディレクトリを指定したり、ソースディレクトリのコピー先のワークステーションのディレクトリ(ワークステーションにディレクトリを作成するには
を選択します。ワークステーションからディレクトリを削除するには
を選択します。を選択して、ワークステーションにディレクトリをコピーします。 を選択すると、 オプションが利用可能になります。 フィールドに一覧表示されたディレクトリのサブディレクトリをコピーする場合は、 チェックボックスをオンにします。
変更するファイルまたはフォルダを選択して、
をクリックします。削除するファイルまたはフォルダを選択して、
をクリックすると、 リストから選択したファイルやフォルダを削除できます。これらのオプションを使用して、
リストに含まれているファイルやディレクトリの個々の配布オプションを指定します。リストからフォルダを選択して、 リストから次のオプションのいずれかを選択します。
[常にコピー]: ファイルがワークステーション上に現在あるかどうかに関係なくファイルをコピーします。
[存在する場合にコピー]: ファイルがワークステーション上に現在ある場合にそのファイルをコピーします。
[存在しない場合にコピー]: ファイルがワークステーション上に現在ない場合にそのファイルをコピーします。
[新しければコピー]: 既存ファイルの日時よりもファイルの日時が新しい場合、またはファイルが現在ワークステーション上にない場合に限り、ファイルをコピーします。
[存在して新しければコピー]: ファイルがすでにワークステーション上にあり、その日時が古い場合に限り、ファイルをコピーします。
[新しいバージョンの場合にコピー]: ファイルの内部バージョンが既存ファイルのバージョンより新しい場合に限り、ファイルをコピーします(バージョン情報がある場合)。これは、.exeまたは.dllのバージョンを、コンパイル済みのバージョン情報に基づいて更新する場合に便利です。
[ユーザへ確認]: ファイルをコピーするかどうかを確認するメッセージを表示します。
[異なる場合にコピー]: ファイルの日時またはサイズが既存ファイルの日時やサイズと異なっている場合に限り、ファイルをコピーします。
[削除]: ワークステーションからファイルを削除します。
リストからフォルダを選択して、 リストから次のオプションのいずれかを選択します。
[作成]: ワークステーション上にディレクトリを作成します。
[削除]: ワークステーションからファイルを削除します。
ローミングユーザプロファイルを実装した場合は、このオプションを使用して、ユーザのログイン先の各ワークステーションにアプリケーションファイルが配布されることを確認します。ローミングユーザプロファイルの一部として保存されていないアプリケーションファイルすべてに対して、このオプションを有効に設定する必要があります。
リストで、目的のアプリケーションファイルを選択し、 を選択します。
デフォルトでは、Application Launcherは
リストに定義されたファイルとフォルダの変更のみを次のタイミングで配布します。アプリケーションを起動するたびにファイルやフォルダをApplication Launcherが配布するようにするには、
でファイルやフォルダを選択して、 を選択します。ユーザが各自のローカルコンピュータにNALキャッシュディレクトリを持っている場合、Application LauncherはこのNALキャッシュディレクトリに保存されている情報を使用して、ファイルやフォルダをインストールまたは削除します。ユーザがnalcacheディレクトリを持たない場合(たとえば、ユーザがターミナルサーバクライアントセッションを通じてApplication Launcherを実行している場合)、またはユーザに対してキャッシュの書き込みが無効である場合(ユーザオブジェクト>
タブ> ページ> オプション)、Application LauncherはeDirectoryに保存された情報を使用します。このオプションは、ファイルを共有ファイル(複数のアプリケーションで使用するファイル)として設定する場合に使用します。通常、共有ファイルはWindowsのDLLファイルです。snAppShotは、ワークステーションにインストールされているアプリケーションに変更点が見つかった場合に、共有ファイルを検出します。
[INI設定]プロパティページは、単純なアプリケーション、AOT/AXTアプリケーション、およびMSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。Webアプリケーションおよびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
次の図に示す[INI設定]プロパティページでは、アプリケーションをワークステーションに配布するときにApplication Launcherが作成または削除するINI設定を定義します。
図 48-10 [INI設定]ページ
[INI設定]ツリーには、アプリケーションをワークステーションに配布するときに変更するINI設定が表示されます。アプリケーションオブジェクトの作成時に.aotファイル、.axtファイル、または.msiファイルを使用した場合は、このツリーには、それらのテンプレートで定義されているすべての.INI設定が自動的に表示されます。
配布時に作成または削除する追加のINI設定がある場合は、そのINI設定を
ツリーに追加して、該当するアクション(作成または削除)を フィールドで指定する必要があります。[INI設定]ツリーには複数のINIファイルを含めることができ、各INIファイルは複数のセクションで構成することができます。設定を[INI設定]ツリーに追加する場合、その設定はファイルとセクションに追加する必要があります。つまり、新しい設定を追加する前に、新しいファイルと新しいセクションを追加しておく必要があります。
たとえば、CLASSPATH=の設定をsample.iniファイルのENVIRONMENTセクションに追加すると仮定します。この場合は、1)sample.iniファイルのファイルエントリを ツリーに追加します。2)sample.iniファイルの下にENVIRONMENTセクションを追加します。3)ENVIRONMENTセクションの下にCLASSPATH=の設定を追加します。4)CLASSPATH=の設定を選択して、該当する アクションを フィールドで指定します。
CLASSPATH=の設定を追加するのではなく削除する場合も、実行するプロセスは同じですが、該当する
アクションを フィールドで指定する点が異なります。メモ:AOT/AXTアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトの場合は、Novell Application Launcher (NAL)が.INI設定の配布とアプリケーションの配布を処理します。AOT/AXTアプリケーションの.INI設定を変更した後で.INI設定の配布に失敗した場合は、アプリケーション自体にエラーが発生し、NALはアプリケーションのインストールをロールバックします。
MSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトの場合は、NALが.INI設定の配布を処理し、Microsoft Windows Installer (MSI)がアプリケーションの配布を処理します。MSIアプリケーションのアプリケーションオブジェクトのINI設定を変更した後でINI設定の配布に失敗した場合、アプリケーションはWindows Installerによってインストールされますが、INI設定はロールバックしません。その結果、アプリケーションにおけるINI設定の使用状況によっては、アプリケーションが適切に動作しなくなる場合があります。
このオプションを使用すると、ファイル、セクション、または値を[INI設定]ツリーで検索したり、設定をツリーにインポートしたり、設定をツリーからエクスポートしたり、ファイルのINI設定を確認したりすることができます。
をクリックし、次のいずれかのオプションを選択します。
[検索]: 特定のファイル、セクション、または値を検索します。
[次を検索]: 検索の条件として指定した項目に一致する次の候補を検索します。
[インポート]: INI設定を別のアプリケーションオブジェクトの.aotファイルや.axtファイル、または.iniファイルからインポートします。[開く]ダイアログボックスでは、デフォルトでファイルの種類として*.axtが表示されます。.aotファイルまたは.iniファイルからインポートする場合、適切なファイルを選択するためには、ファイルの種類の表示を[*.aot]、[*.ini]、または に変更する必要があります。
[エクスポート]: 設定を.iniファイルにエクスポートします。設定を.aotファイルまたは.axtファイルにエクスポートするには、 > > メニューにある オプションを使用して、アプリケーションオブジェクト全体をエクスポートする必要があります。
[ファイル表示]: アプリケーションの配布時に変更する特定ファイルのINI設定を表示します。
> の順にクリックする前に、[INI設定]ツリーからファイルを選択する必要があります。このオプションを使用して、.ini設定を[INI設定]ツリーに追加できます。[INI設定]ツリーに表示されている設定だけが、アプリケーション配布時に作成または削除されます。ファイルをツリーに追加したり、セクションをファイルに追加したり、値をセクションに追加したりすることができます。
そのためには、ツリーから適切な項目を選択し、
ボタンをクリックして、次のオプションのいずれかを選択します。[ファイル]: [INI設定]ツリーにファイルを追加します。ファイル名の指定だけでなく、ファイルの場所を指定することもできます。デフォルトでは、 %*WINDIR%マクロが使用されます。これは、ワークステーションのWindowsディレクトリ(通常はc:\windowsまたはc:\winnt)を表しています。ファイルに名前を付けたら、そのファイルにセクションを追加することができます。
[セクション]: 選択したファイルにセクションを追加します。セクションに名前を付けたら、そのセクションに値を追加することができます。
[値]: 選択したセクションに値を追加します。値の名前と値のデータを指定する必要があります。
[INI設定]ツリーに値を追加したら、
リストを使用して、その値をワークステーションに作成するかどうか、またはワークステーションから削除するかどうかを指定することができます。値を作成する必要があるがファイルまたはセクションがない場合は、Application Launcherが、値を追加する前にそのファイルまたはセクションを作成します。セクション名、値の名前、値のデータにマクロを使用することができます。詳細については、セクション 49.0, リファレンス:マクロを参照してください。
ファイルの名前、セクションの名前、または値の名前とデータを変更することができます。変更するファイル、セクション、または値を選択して、
をクリックします。ツリーから削除するファイル、セクション、または値を選択して、 をクリックします。ファイルやセクションを削除すると、それらの下位オブジェクトもすべて削除されます。
この配布オプションを使用すると、アプリケーション配布時における個々のINI設定([INI Settings]ツリー内)の処理方法を定義することができます。
このオプションを使用して、アプリケーションを配布するときに設定を作成するか削除するかを指定します。
ツリーから値を選択し、 リストから次のオプションのいずれかを選択します。[常に作成](デフォルト): 値がセクションに現在あるかどうかに関係なく値を作成します。
[存在しない場合に作成]: 値がセクションに現在ない場合に限り、その値を作成します。
[存在する場合に作成]: 値がセクションに現在ある場合に限り、その値を作成します。
[作成するか、既存のセクションに追加]: 値が現在セクションにない場合にその値を作成します。値がある場合は、既存の値に加えてその値をセクションに追加します。これは、たとえば、「DEVICE=」の値が2つある場合など、同じ種類の値が複数必要なときに便利です。
[作成するか、既存の値に追加]: 値が現在セクションにない場合にその値を作成します。値がある場合は、新しい値のデータを既存の値に追加します。値のデータは、先頭の文字がスペースなどの区切り文字でなければなりません。
[削除]: セクションから値を削除します。
[既存の値を削除]: セクションから値を削除するか、値に複数のデータエントリがある場合は、この値のデータエントリを値から削除します。たとえば、win.iniファイルに次の設定があるとします。Run = sol.exe calc.exe.このオプションを使用すると、次の部分は残したままcalc.exeだけを削除することができます。Run = sol.exe.値のデータは、先頭の文字がスペースなどの区切り文字でなければなりません。
これらのオプションを使用して、セクションや値を作成、変更、または削除する順番に配置します。
ツリーで、移動するセクションまたは値を選択して、 または をクリックします。
デフォルトでは、Application Launcherは[INI設定]リストに定義された変更のみを次のタイミングで配布します。
ユーザが各自のローカルコンピュータにNALキャッシュディレクトリを持っている場合、Application LauncherはこのNALキャッシュディレクトリに保存されている情報を使用して、INI変更を実行します。ユーザがnalcacheディレクトリを持たない場合(たとえば、ユーザがターミナルサーバクライアントセッションを通じてApplication Launcherを実行している場合)、またはユーザに対してキャッシュの書き込みが無効である場合(ユーザオブジェクト>
タブ> ページ> オプション)、Application LauncherはeDirectoryに保存された情報を使用します。アプリケーションを起動するたびにINI変更をApplication Launcherが配布するようにするには、
リストでINI設定を選択して、 を選択します。メモ:アプリケーションオブジェクトを保存して再度開くと、
がオンの設定は、 がオフの設定の後にまとめて表示されます。この場合、作成順や / 矢印を使用して変更した順序は無視されます。たとえば、セクションに
がオンの2つの値(DAValue1およびDAValue2)と[配布(常時)]がオフの2つの値(Value3およびValue4)がある場合、これらの値はValue3、Value4、DAValue1、DAValue2の順に表示されます。および 矢印を使用して2つのグループ内の順序を変更することはできますが、 が指定されたグループは常に2番目に表示されます。たとえば、前の順番(Value3、Value4、DAValue1、DAValue 2)で最初の2つの値を相互に入れ替え、次の2つの値も相互に入れ替えて、Value4、Value3、DAValue2、DAValue1の順に変更することができます。ただし、この順番を変更して[配布(常時)]がオンの値を最初に移動した場合(DAValue2、DAValue1、Value4、Value3)、アプリケーションオブジェクトを保存すると、順番が元に戻ります(Value4、Value3、DAValue2、DAValue1)。
ローミングユーザプロファイルを実装した場合は、このオプションを使用して、ユーザのログイン先の各ワークステーションに特定の.iniファイル設定が配布されることを確認します。ローミングユーザプロファイルの一部として保存されていないすべての.iniファイル設定に対して、このオプションを有効にする必要があります。
ツリーで、追跡する設定を選択して、 を選択します。
[テキストファイル]プロパティページは、単純なアプリケーションおよびAOT/AXTアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。MSIアプリケーション、Webアプリケーション、およびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
次の図に示す[テキストファイル]プロパティページでは、アプリケーションをワークステーションに配布するときにApplication Launcherがテキストファイル(config.sys、autoexec.batなど)に対して実行する変更を定義します。
図 48-11 アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]タブ>[テキストファイル]ページ
[テキストファイル]ツリーには、Application Launcherが変更するテキストファイルが表示されます。ファイルへの各変更内容は、そのファイルの下位に表示されます。
このオプションを使用すると、
ツリーでファイルやテキストを検索したり、[テキストファイル]ツリーにファイルをインポートしたりすることができます。をクリックし、次のいずれかのオプションを選択します。
[検索]: 特定のファイルや情報を
ツリーで検索します。[次を検索]: 検索の条件として指定した項目に一致する次の候補を検索します。
[インポート]: テキストファイルを、別のアプリケーションオブジェクトの.aotファイルまたは.axtファイルからインポートします。[開く]ダイアログボックスでは、デフォルトでファイルの種類として*.axtが表示されます。.aotファイルからインポートする場合、.aotファイルを選択するためには、ファイルの種類の表示を[*.aot]または に変更する必要があります。
このオプションを使用すると、テキストファイルの変更内容を
ツリーに追加できます。アプリケーションが配布されるときに、 ツリーに表示されている内容だけが変更されます。[ファイル]: テキストファイルをツリーに追加するには、autoexec.batやc:\autoexec.bat)を入力することができます。指定できるのは、ローカルワークステーションのドライブ、UNCサーバのパス、およびマクロだけです。
> の順にクリックしてファイルエントリを作成します。ファイル名のみ、またはパスとファイル名(たとえば、できるだけパスを指定してください。ファイル名しか入力しない場合、Application Launcherでは、ワークステーションのPATH環境変数に指定されているすべてのディレクトリが検索されます。一致するファイル名が見つからない場合は、ファイルが存在しないと判断され、PATH変数に指定されている最初のディレクトリにそのファイルが作成されます。
[変更]: [テキストファイル]リストに表示されているファイルに変更を加えるには、ファイルを選択し、
> の順にクリックして、[テキストファイルの編集]ダイアログボックスを開きます。必要な変更を加えます。[テキストファイルの編集]ダイアログボックスの をクリックすると、ダイアログボックスの各フィールドについての情報を参照できます。1つのテキストファイルに、複数の変更内容を追加できます。たとえば、ファイル内のテキストを置換し、同じファイルの末尾にテキストを追加することができます。追加するそれぞれの変更内容は、
リストのテキストファイルの下に表示されます。重要: テキストを追加するなど、テキストファイルに変更を加える場合、一度に追加できるのは1行だけです。<Enter>キーを押して改行を挿入すると、変更が保存されます。
テキストファイルの名前を変更するには、
ツリーからファイルを選択し、 をクリックして新しい名前を指定します。テキストファイルの変更内容を編集するには、
ツリーから変更内容を選択し、 をクリックします。表示される[テキストファイルの編集]ダイアログボックスで、必要な変更を加えます。[テキストファイルの編集]ダイアログボックスの をクリックすると、ダイアログボックスの各フィールドについての情報を参照できます。ツリーで、削除するテキストファイルまたはテキストファイルの変更を選択して、 をクリックします。
これらのオプションを使用して、テキストファイルやテキストファイルの変更それぞれに配布オプションを設定します。表示されるオプションは、[テキストファイル]ツリーからテキストファイルを選択したか、テキストファイルの変更を選択したかによって異なります。
このオプションは、テキストファイルを選択した場合にのみ表示されます。選択したテキストファイルの変更後にユーザがコンピュータを再起動しないように設定する場合は、このオプションを選択します。
> ページの と のオプションの方が、このオプションの設定よりも優先されます。これらのオプションは、テキストファイルの変更を選択した場合にのみ表示されます。
または をクリックして、変更を適用する順番に並べます。デフォルトでは、Application Launcherは
リストに定義されたテキストファイル変更を次のタイミングで配布します。ユーザが各自のローカルコンピュータにNALキャッシュディレクトリを持っている場合、Application LauncherはこのNALキャッシュディレクトリに保存されている情報を使用して、変更を行います。ユーザがnalcacheディレクトリを持たない場合(たとえば、ユーザがターミナルサーバクライアントセッションを通じてApplication Launcherを実行している場合)、またはユーザに対してキャッシュの書き込みが無効である場合(ユーザオブジェクト>
タブ> ページ> オプション)、Application LauncherはeDirectoryに保存された情報を使用します。アプリケーションを起動するたびにテキストファイルの変更をApplication Launcherが配布するようにするには、
リストで変更を選択して、 を選択します。メモ:アプリケーションオブジェクトを保存して再度開くと、
を設定した変更は、 を設定しない変更の後にまとめて表示されます。この場合、作成順や や の矢印を使用して変更した順序は無視されます。たとえば、ファイルに
を設定した2つの変更(DAMod1およびDAMod2)と[配布(常時)]を設定しない2つの変更(Mod3およびMod4)がある場合、変更はMod3、Mod4、DAMod1、DAMod2の順に表示されます。および 矢印を使用して2つのグループ内の順序を変更することはできますが、 が指定されたグループは常に2番目に表示されます。たとえば、前の順序(Mod3、Mod4、DAMod1、DAMod 2)で最初の2つの変更を相互に入れ替え、次の2つの変更も相互に入れ替えて、Mod4、Mod3、DAMod2、DAMod1の順にすることができます。しかし、 が指定された変更を最初に表示するように変更した場合(DAMod2、DAMod1、Mod4、Mod3の順)、アプリケーションオブジェクトの保存時に変更の順序がMod4、Mod3、DAMod2、DAMod1の順に戻されます。
ローミングユーザプロファイルを実装した場合は、このオプションを使用して、ユーザのログイン先の各ワークステーションに特定のテキストファイル変更が配布されることを確認します。ローミングユーザプロファイルの一部として保存されていない変更すべてに対して、このオプションを有効に設定する必要があります。
リストで、目的の変更を選択し、 を選択します。
[配布スクリプト]プロパティページは、単純なアプリケーション、AOT/AXTアプリケーション、およびMSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。Webアプリケーションおよびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
アプリケーション配布処理の一部として、Application Launcherではスクリプトエンジンを起動して、「配布前に実行」スクリプトと「配布後に実行」スクリプトを実行することができます(スクリプト実行順序の詳細については、スクリプトの実行順序を参照してください)。次の図に示す[配布スクリプト]プロパティページでは、Application Launcherが使用するスクリプトエンジン、および実行するスクリプトを定義します。
図 48-12 アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]タブ>[配布スクリプト]ページ
Windows 2000/XPでは、配布スクリプトは保護されたシステムスペースで実行されます。つまり、ユーザがスクリプトコマンドやコマンドの結果を知ることはありません。したがって、ユーザの介入を必要としたり開始したりするコマンドを配布スクリプトに含めないでください。そのようなコマンドを含むスクリプトは、ユーザの介入を必要としたり開始したりする時点で停止します。たとえば、ユーザの介入を必要とするプログラムを実行するコマンドは、プログラムが保護されたシステムスペースで実行されてユーザに対しては表示されないため、スクリプトに含めないでください。Windows 98では、(システムスペースがないため)配布スクリプトはユーザスペースで実行されます。
このテキストウィンドウを使用して、アプリケーションの配布前に実行するスクリプトコマンドを入力します。スクリプト内で拡張文字を使用しないでください。拡張文字はサポートされていません。スクリプトの例については、スクリプトの例を参照してください。
このテキストウィンドウを使用して、アプリケーションの配布後に実行するスクリプトコマンドを入力します。スクリプト内で拡張文字を使用しないでください。拡張文字はサポートされていません。スクリプトの例については、スクリプトの例を参照してください。
スクリプトエンジンにより、使用する必要があるスクリプトコマンドとスクリプト言語が決まります。サポートされているNovell Clientログインスクリプトコマンドを参照)。
フィールドでスクリプトエンジンを定義しない場合、Application LauncherはNovell Client™をスクリプトエンジンとして使用します(ワークステーションにNovell Clientがインストールされている場合)。つまり、Novell Clientのほとんどのログインスクリプトコマンドを使用することができます(Novell Client以外のスクリプトエンジンを使用する場合は、その代替スクリプトエンジンを指定します。スクリプトエンジンは、ローカルドライブなど、ユーザが常に使用可能な場所に置く必要があります。スクリプトエンジンをネットワークサーバ上に置くことができるのは、たとえば、Novell ClientやClient for Microsoft Networksを通じて、ユーザがそのサーバにドライブをマッピングできる場合に限られます。Application Launcherがスクリプトエンジンを検出できない場合は、ユーザに対してエラーメッセージが表示され、アプリケーションの配布は失敗します。
スクリプトエンジンとしてWindowsコマンドインタープリタを使用する場合は、次の例に示すように/Cスイッチを含める必要があります。
%*winsysdir%変数および%*windir%変数は、Windowsシステムディレクトリ(たとえばc:\winnt\system32)を指定します。/cスイッチは、コマンドインタープリタに対して、スクリプトを実行した後に停止するように指示します。/cスイッチを使用しない場合、スクリプトは完了しません。
スクリプトの例については、スクリプトの例を参照してください。
ファイル拡張子が必要になるのは、[スクリプトエンジンの場所]フィールドでスクリプトエンジンを指定した場合のみです。
アプリケーションを配布するときに、Application Launcherは、
スクリプトおよび スクリプトの一時スクリプトファイルを作成します。これらのファイルはスクリプトエンジンに渡され、スクリプトエンジンによってスクリプトが実行されます。ファイル拡張子を指定する必要があります。スクリプトエンジンでスクリプトファイルを処理するためにはファイル拡張子が必要です。スクリプトの例については、スクリプトの例を参照してください。
次のスクリプトは、スクリプトエンジンとしてWindows 2000/XPのコマンドインタープリタを使用します。配布の実行前に、c:\ディレクトリのリスティングがテキストファイルに保存され、autoexec.batファイルがバックアップされます。
dir c:\>c:\1.txt copy autoexec.bat autoexec.bak /y
cmd.exe /c
.bat
Application Launcherは、アプリケーションの配布時および起動時に、最大4つの異なるスクリプトを実行できます。
配布スクリプト: [配布前に実行]および[配布後に実行](
タブ> ページ)実行スクリプト:
および ( タブ> ページ)Application Launcherでは、次の順にスクリプトが実行されます。
スクリプトエンジンとしてNovell Clientを使用する場合、次のコマンドを除くすべてのスクリプトコマンドを使用できます。
表 48-1 サポートされているNovell Clientログインスクリプトコマンド
CLS |
INCLUDE |
PCOMPATIBLE |
DISPLAY |
LASTLOGINTIME |
SCRIPT_SERVER |
EXIT |
NO_DEFAULT |
SET_TIME |
FDISPLAY |
NOSWAP |
SWAP |
IF MEMBER OF |
PAUSE |
WRITE |
Application Launcherは、画面に何も表示しません。スクリプトエラーも表示しません。
スクリプトのコマンド、構文、および例については、Novell Documentation WebサイトのNovell Client documentationを参照してください。
[プリインストールスケジュール]プロパティページは、単純なアプリケーション、AOT/AXTアプリケーション、およびMSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。Webアプリケーションおよびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
次の図に示す[プリインストールスケジュール]プロパティページでは、ユーザがはじめてアプリケーションを起動する前に、アプリケーションの部分をワークステーションに配布するように設定できます。配布のタイミングを指定できるので、アプリケーションをオフライン(業務時間外)で配布し、ユーザが配布のために業務を待機しなくてはならない事態を回避することができます。たとえば、翌日の始業時にアプリケーションをすぐに使用できるように、前日の終業後にアプリケーションをインストールしておくことができます。
図 48-13 アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]タブ>[プリインストールスケジュール]ページ
インストールを事前に実行すると、ワークステーションに関連するすべての配布処理(ファイルのコピーや、テキストファイル、.iniファイル、およびワークステーションのレジストリ設定の変更)がアプリケーションの起動前に実行されます。ユーザがアプリケーションを起動すると、ユーザ固有の配布プロセス(ユーザのレジストリキーの変更など)が完了されます。
ワークステーションまたはユーザのいずれかに関連付けられたアプリケーションを事前にインストールできます。
ワークステーションに関連付けられているアプリケーションを事前インストールする場合は、次のことにも注意してください。
このオプションを選択すると、アプリケーションは事前インストールされるようになります。このオプションを選択しない場合、スケジュールを設定した場合であってもアプリケーションは事前インストールされません。
使用するスケジュールの種類を選択します。
、 、または を選択できます。このオプションは、スケジュールを指定しない場合に使用します。アプリケーションは、ユーザまたはワークステーションと関連付けられた時点で事前インストールされます([関連付け]ページ)。
このオプションを使用して、アプリケーションを事前インストールする日付を指定します。指定できる日付の数は、350以下です。
[日付の範囲]: [日付の範囲]リストには、アプリケーションが事前にインストールされる日付がすべて表示されます。日付を追加するには、
をクリックし、日付を選択して をクリックします。すると、リストにその日付が表示されます。[選択された日の時間]: 適用できる開始時刻と終了時刻を選択します。選択した時刻は、
リスト内のすべての日付に適用されます。メモ:時刻は5分単位で増分します。最早開始時刻は00:00(午前12時)、最遅終了時刻は23:55(午後11時55分)です。つまり、午後11時55分から深夜12時までの5分間は、アプリケーションが使用不可能な時間範囲になります。アプリケーションを終日使用可能にする場合は、スケジュールタイプとして日付の範囲を参照してください。
を使用する必要があります。詳細については、[ユーザアクセスの分散期間(分)]:
オプションを使用すると、ユーザのアクセス時間を指定した時間(分単位)に分散できるので、アプリケーションがすべてのユーザに対して同時に使用可能になることを回避できます。アプリケーションが使用可能になったらすぐにすべてのユーザがアプリケーションを起動し、アプリケーションがネットワークから配布または実行されることが予想される場合は、このオプションを使用してネットワークの負荷が過大にならないように設定することができます。たとえば、アプリケーションが配布される適度な数のユーザがいる場合(たとえば100人)、アプリケーションをランダムに配布するために1時間(60分)のブロックの時間(スケジュールされた開始時刻に開始)を指定できます。このようにして、スケジュールされた開始時刻の後の最初の60分の間に、すべてのユーザがアプリケーションへのアクセスを取得します。
アプリケーション配布によるサーバへの負荷を実質的に軽減する場合、または帯域幅の考慮事項がある場合、使用可能な時間にアプリケーション配布をランダムに行うことができます。アプリケーションを使用できる時間全体(
および )にアクセス時間を分散するには、そのアプリケーションに指定された使用可能な時間の合計(分に換算)を使用します。この場合、指定した各日付に対して、最大の時間を使用可能にする必要があります。たとえば、米国の通常の営業日(午前8:00~午後5:00の9時間)に対してアプリケーションが設定されている場合、アプリケーションを使用できる時間の合計を次のように計算します。指定した時間数x1時間ごとに60分=1日当たりの使用可能な時間の合計
この式を使用すると、上記の例は次のような計算になります。
9 x 60 (1時間の分数) = 540分の使用可能時間
この例では、
フィールドに「540分」と入力すると、スケジュールされた日に使用可能にした540分の間中、アプリケーションがランダムに配布されます。これは、アンチウィルスの更新のような定期的に配布される必要があるアプリケーションには適していません。また、これは単なる例です。指定した時間の間、配布をいつでもスケジュールできます。の設定では、最後の5分はスケジュールできません。したがって、アプリケーションのスケジュールがその日の午後11:55に終了する場合は、この5分について考慮する必要があります。
このオプションを使用して、アプリケーションを事前インストールする日付の範囲を選択します。このオプションを使用すると、指定した期間内の特定の曜日に限ってアプリケーションを事前インストールすることもできます。
[日付の範囲]: 日付の範囲を定義するには、開始日と終了日を選択し、指定された期間内で曜日(日曜から土曜まで)を選択します。デフォルトでは、すべての曜日が選択されています。特定の曜日を選択するには、そのボタンをクリックします。
[選択された範囲の時間]: 適用できる開始時刻と終了時刻を選択します。このオプションは、日付の範囲が1日だけか、複数の日付か、7日間すべてであるかによって異なります。日付の範囲が1日から6日間の間の場合(7日間すべてではない場合)、アプリケーションは選択した日付の開始時刻から終了時刻の間で使用できます。たとえば、月曜日の8:00から5:00までアプリケーションを使用可能にした場合、アプリケーションはその時間帯で使用できます。一方、日付の範囲として7日間すべてを選択すると、開始時刻と終了時刻は無視され、アプリケーションは毎日24時間使用可能になります。
[ユーザアクセスの分散期間(分)]:
オプションを使用すると、ユーザのアクセス時間を指定した時間(分単位)に分散できるので、アプリケーションがすべてのユーザに対して同時に使用可能になることを回避できます。アプリケーションが使用可能になったらすぐにすべてのユーザがアプリケーションを起動し、アプリケーションがネットワークから配布または実行されることが予想される場合は、このオプションを使用してネットワークの負荷が過大にならないように設定することができます。たとえば、アプリケーションが配布される適度な数のユーザがいる場合(たとえば100人)、アプリケーションをランダムに配布するために1時間(60分)のブロックの時間(スケジュールされた開始時刻に開始)を指定できます。このようにして、スケジュールされた開始時刻の後の最初の60分の間に、すべてのユーザがアプリケーションへのアクセスを取得します。
サーバ上のアプリケーション配布の負荷を軽減する場合、または帯域幅の考慮事項がある場合、使用可能な時間にアプリケーション配布をランダムに行うことができます。アプリケーションを使用できる時間全体(
および )にアクセス時間を分散するには、そのアプリケーションに指定された使用可能な時間の合計(分に換算)を使用します。たとえば、24時間全体に対してワークステーションに関連するアプリケーションが設定されている場合、3交代の日、そのアプリケーションの使用可能な時間の合計を次のように計算できます。日付範囲の日数 x 1日当たりの使用可能な時間 = 使用可能な時間の合計
この式を使用し、時間を分に変換すると、上記の例の計算は次のようになります。
7 (日) x 24 (時間) = 168時間の使用可能時間
168 x 60 (1時間の分数) = 10,080分の使用可能時間
フィールドに「10800分」と入力すると、使用可能にした10800分の間中アプリケーションがランダムに配布されます。これは、アンチウィルスの更新のような定期的に配布される必要があるアプリケーションには適していません。
[すべてのクライアントでこのスケジュールをGMTで使用する]: スケジュールは、ワークステーションのタイムゾーンに基づいています。複数のタイムゾーンにまたがるネットワークで、アプリケーションの実行を午後1時に設定すると、アプリケーションは各タイムゾーンの午後1時に実行されます。このオプションを選択すると、タイムゾーンが異なる地域のワークステーションで、アプリケーションを同時に実行させることができます(たとえば、ローマ時間の午後1時とロサンゼルス時間の午前4時)。
次の図に示す[配布前にプロセスを終了]プロパティページでは、Application Launcherがワークステーションにアプリケーションを配布する前に終了する実行可能ファイルおよびサービスを指定します。
図 48-14 アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]>[配布前にプロセスを終了]ページ
Application Launcherは、ユーザスペースで実行されているプロセスを終了できます。また、システムスペースで実行されているサービスを終了することもできます(サービスがMicrosoft管理コンソールの[サービス]リストに表示され、そのサービス名を使用する場合)。ただし、システムスペースで実行されている実行可能ファイルは終了できません
Application Launcherは、プロセスの終了時に、指定したファイル名に一致するすべてのプロセスを終了します。たとえば、終了するプロセスの実行可能ファイルとしてnotepad.exeを指定した場合は、notepad.exeのすべてのインスタンスが終了します。要するに、c:\notepad.exeとc:\winnt\notepad.exeが実行されている場合、両方の実行可能ファイルが終了します。プロセスの特定のインスタンスのみ(たとえば、c:\notepad.exeまたはc:\winnt\notepad.exeのみ)を終了することはできません。
このオプションを使用すると、プロセスをリストに追加できます。リストに表示されているプロセスのみが、アプリケーションの配布前に終了されます。
.exe)の名前を入力するか、または(Microsoft管理コンソールの[サービス]リストで定義された)サービス名を入力します。ファイルのフルパスを指定しないでください。指定すると、終了に失敗します。
をクリックして、[プロセスを編集する]ダイアログボックスを表示します。 > ボックスで、実行可能ファイル(プロセスがWindowsサービスの場合は
をクリックし、 をクリックして リストにプロセスを追加します。プロセスの名前とタイプを変更できます。リストでプロセスを選択し、
をクリックします。リストから削除するプロセスを選択し、
をクリックします。リストからプロセスを選択し、上向き矢印をクリックすると、選択したプロセスがリストの上方に移動します。下向き矢印をクリックするとプロセスがリストの下方に移動します。Application Launcherは、リストに表示されている順序(上から下)でプロセスを終了します。
[オプション]プロパティページは、すべてのアプリケーションタイプ(シンプル、AOT/AXT、MSI、Webおよびターミナルサーバ)用のアプリケーションオブジェクトで使用できます。
次の図に示す[オプション]プロパティページでは、ワークステーションにアプリケーションを配布するときにApplication Launcherが使用する一般的なオプションを定義します。
図 48-15 アプリケーションオブジェクト>[配布オプション]タブ>[オプション]ページ
Application Launcherは、アプリケーションの配布を管理するときにアプリケーションのGUIDおよびバージョン番号を使用します。Application Launcherは、ワークステーションにアプリケーションを配布するときに、ワークステーションのWindowsレジストリにGUIDとバージョン番号を追加します。GUIDまたはバージョン番号が変更されると、Application Launcherはアプリケーションを再配布します。
GUIDは、アプリケーションオブジェクトの作成時にランダムに生成されます。通常は、GUIDを変更する必要はありません。ただし、次のような場合にはアプリケーションのGUIDを変更する必要があります。
バージョン番号は0から65535までの一意の番号です(0はアプリケーションオブジェクトを最初に作成したときに割り当てられます)。アプリケーションオブジェクトを更新するたびに、この数値を増分できます。アプリケーションオブジェクトの情報を変更する場合は、バージョン番号を増分し、アプリケーションが再配布されるようにする必要があります。Application Launcherは、新しいバージョン番号がワークステーションのWindowsレジストリにあるバージョン番号より大きい場合にのみ、アプリケーションを再配布します。
これらのオプションを使用すると、アプリケーションの実行時に、Application Launcherによってアプリケーションを常に再配布するかどうかや、配布時にユーザへの確認メッセージを表示するかどうかを指定できます。Webアプリケーションおよびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトの場合、[オプション]フィールドは適用されないため表示されません。
デフォルトでは、Application Launcherは、アプリケーションオブジェクトに関連付けられた配布の変更を次のタイミングで実行します。
アプリケーションを起動するたびにApplication Launcherがそのアプリケーションを再配布するには、
を選択します。このオプションは、アプリケーションを実行するたびに常に最新のアプリケーション設定とファイルを使用する場合に役立ちます。ユーザが各自のローカルコンピュータにNALキャッシュディレクトリを持っている場合、このNALキャッシュディレクトリのファイルと設定が配布されます。ユーザがNALキャッシュディレクトリを持たない場合(ターミナルサーバのクライアントセッションを通じてApplication Launcherを実行している場合など)、またはユーザに対してキャッシュの書き込みが無効に設定されている場合(ユーザオブジェクト>
タブ> ページ> オプション)、アプリケーションファイルと設定はeDirectoryの情報で更新されます。ユーザが各自のローカルコンピュータにNALキャッシュディレクトリを持っている場合でもeDirectoryの情報を配布するようにするには、アプリケーションのバージョン番号を変更するか、または個々のユーザにアプリケーションオブジェクトを右クリックして をクリックさせる必要があります。特定のファイルや設定のみを毎回配布して更新することもできます。たとえば、特定のレジストリキーと値を毎回配布する場合は、その特定のキーと値に対して[レジストリ設定]ページ(
タブ)の オプションを設定することができます。この設定によりすべてのアプリケーションファイルと設定が毎回配布されるようになるため、この設定は[レジストリ]、[INI設定]、[アプリケーションファイル]、[アイコン/ショートカット]、および[テキストファイル]の各ページ([配布オプション]タブ)の オプションよりも優先されます。
配布時にユーザへの確認メッセージを表示する場合は、このオプションを選択します。このメッセージは、ユーザがアプリケーションアイコンを初めてクリックしたときに表示され、それ以降は表示されません。アプリケーションをインストールするべきかどうかをユーザが判断しやすくするために、メッセージには、[配布]ページ(
タブ)に入力したテキストを表示できます。このオプションの機能は、MSIアプリケーションとAOT/単純なアプリケーションの場合で異なります。
[If the Application Is an MSI (アプリケーションがMSIの場合)]: デフォルトではこのオプションは選択されていません。ワークステーションに関連付けられたMSIアプリケーションは、通常ユーザセキュリティスペースで配布されます。つまり、その場合、Application Launcherはユーザのアカウント情報およびファイルシステムアクセス権を使用します。
このオプションを選択すると、ワークステーションセキュリティスペースでアプリケーションを配布するようにApplication Launcherを設定することができます。Application Launcherは配布をNAL Workstation Helperに引き継ぎます。NAL Workstation Helperはシステムスペースで実行され、ワークステーションのアカウント情報を使用します。このオプションを使用すると、1)アプリケーションの業務時間外配布を実行できるようになり、2)ユーザではなくワークステーションがソース.msiファイルにアクセスできるようにすることで、アプリケーションのソース.msiファイルのセキュリティを強化できます。次に例を示します。
Application Launcherはユーザのアカウント情報ではなくワークステーションのアカウント情報を使用してアプリケーションを配布することに留意してください。つまり、ファイルシステムに対する適切な権利をワークステーションに割り当て、ソース.msiファイルが置かれているネットワーク上の場所にワークステーションがアクセスできるようにする必要があります。
このオプションですべてのMSIアプリケーションがインストールされるわけではありません。MSIアプリケーションのなかには、(Windowsレジストリ内のHKCUハイブの読み書きなどのために)ログインユーザへの依存関係を持つものがあります。このような場合は、このオプションを選択解除して、ワークステーションセキュリティスペースではなくユーザセキュリティスペースで配布できるようにします。
メモ:インストール中にアプリケーションの再起動が求められた場合、
グループボックスで または を選択し、 グループボックスで を選択する必要があります。[If the Application Is an AOT or a Simple Application (アプリケーションがAOTまたは簡単なアプリケーションである場合)]: デフォルトではこのオプションが選択されています。ワークステーションに関連付けられたAOTまたは単純なアプリケーションは通常ワークステーションセキュリティスペースで配布されます。つまり、その場合、Application Launcherはワークステーションのアカウント情報およびファイルシステムアクセス権を使用します。
このオプションをオフにすることによって、ユーザセキュリティスペースでアプリケーションを配布するようにApplication Launcherを設定することができます。アプリケーションがワークステーションに関連付けられていても、Application Launcherが、ユーザスペースで実行され、ユーザのアカウント情報を使用してファイルを配布します。
ワークステーションの再起動のタイミングを選択します。使用できるオプションは次のとおりです。
[必要な場合のみ]: Windowsの実行中には反映できない変更が実行された場合(DLLを置換する場合など)に、Application Launcherはワークステーションを再起動します。
[常時]: Application Launcherは、アプリケーションの配布後に必ずワークステーションを再起動します。
[配布しない]: Application Launcherはワークステーションを再起動しません。変更内容はワークステーションを次回再起動したときに有効になります。
NALサービスは、「ユーザ」スペースではなく「システム」スペースで実行され、ワークステーションに関連付けられたアプリケーションをWindows 2000/XPワークステーションで配布します。
オプションを選択した場合は、 オプションが に設定(次を参照)されていても、NALサービスはワークステーションを自動的に再起動します。つまり、NALサービスは の設定を無視します。 を選択した場合に再起動が必要になったときも、同様にNALサービスはワークステーションを自動的に再起動します。ワークステーションの再起動を確認するメッセージを表示するかどうかを選択します。
を選択したが オプション( タブ> ページ)は選択しなかった場合、ユーザには確認メッセージは表示されません(つまり、 を無効にする設定の方が、 オプションを有効にする設定よりも優先されます)。[BITS設定]プロパティページは、単純なアプリケーション、AOT/AXTアプリケーション、およびMSIアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでのみ使用できます。Webアプリケーションおよびターミナルサーバアプリケーション用に作成されたアプリケーションオブジェクトでは使用できません。
[BITS設定]ページでは、アプリケーションをワークステーションに転送する際にBITS (Microsoft Background Intelligent Transfer Service)で使用する設定を指定できます。BITSは、Novell Application LauncherおよびアプリケーションがBITSを使用するように設定されている場合にのみ使われます(セクション 34.0, 高度な配布:BITSを使用したアプリケーションの転送を参照)。
図 48-16 [アプリケーションオブジェクト]>[配布オプション]タブ>[BITS設定]ページ
アプリケーションの転送中にエラーが発生した場合、BITSはエラーを致命的エラーまたは一時的エラーに分類します。BITSは致命的なエラーを回復することはできません。致命的なエラーは管理者が解決する必要があります。BITSは一時的エラーのみ回復可能です。
一時的エラーの発生から、アプリケーションの再転送を行うまでのBITSの最小待ち時間を指定するには、このオプションを使用します。デフォルト値は600秒、つまり10分です。最小設定値は60秒です。最大設定値は2,147,483,647秒です。
一時的エラー発生後に転送が進まない場合、BITSにアプリケーションの転送を継続させる日数を指定するには、このオプションを使用します。
[Use System Setting (Typically 14 Days) (システム設定を使用 (通常は14日))]: Windowsシステムの設定を使用するには、このオプションを選択します。Windowsシステムの設定は、BITSのデフォルト設定(14日)、または(デフォルトでは未定義) Windowsグループポリシー内の[非アクティブなジョブのタイムアウト(日)]設定になります。このオプションを選択する場合、Windowsグループポリシーの設定に値が割り当てられている場合を除き、BITSのデフォルト設定(14日)が使用されます。Windowsグループポリシーエディタ(gpedit.msc)を使用して、Windowsグループポリシー設定を表示および変更できます。
[Use Custom Setting(カスタム設定を使用)]: このオプションを選択すると、手動でタイムアウト期間を入力できます。
タイムアウト期間の間に転送が進んだ場合、カウンタがリセットされます。転送が進まないためにBITSがタイムアウトになると、転送の制御はApplication Launcherに戻り、Application Launcherの標準の配布プロセスを使用してアプリケーションが転送されます。
転送の優先度レベルをアプリケーションに割り当てるには、このオプションを使用します。1つのフォアグラウンド優先度と3つのバックグラウンド優先度(低、標準、高)から選択できます。
フォアグラウンド優先度を選択すると、BITSはアプリケーションをフォアグラウンドで転送します。フォアグラウンド転送の優先度は最高で、他のバックグラウンド転送より先に処理されます。フォアグラウンド転送は他のアプリケーションとネットワーク帯域幅を奪い合うので、ユーザのネットワーク使用の妨げとなることがあります。転送のタイミングが重要であるか、またはユーザが実際に待っている場合を除き、バックグラウンド優先度を使用してください。また、2GBを超えるファイルについては、BITSはフォアグラウンド優先度のみをサポートしています。
3つのバックグラウンド優先度では、優先度のレベルは転送の実行時に、キュー内の他の転送との関連で決定されます。優先度の高い転送の方が優先度の低い転送よりも先に行われます。優先度のレベルが同じ転送は転送時間を共有し合い、大きな転送により転送キューがブロックされるのを防ぎます。優先度の低い転送は、すべての優先度の高い転送が完了またはエラー状態になるまで、転送時間を与えられません。