74.9 インベントリ同期サービスの理解

インベントリ同期サービスは、インベントリサービスマネージャによりロードされるサービスです。インベントリ対象ワークステーションが接続されている全インベントリサーバ上で実行され、ワークステーションのインベントリ情報がeDirectoryから削除済みの場合は、接続されているインベントリデータベースからその情報を削除します。

インベントリ同期サービスのスケジュールは、ワークステーションインベントリのインストール後に自動的に作成されません。インベントリ同期サービスのスケジュールを設定するには

  1. ConsoleOne®で、指定されたインベントリサーバのインベントリサービスオブジェクト(Inventory Service_server_name)を右クリックし、[プロパティ]をクリックします。

  2. [インベントリサービスオブジェクト]タブをクリックし、[インベントリサービス同期スケジュール]サブオプションを選択します。

  3. インベントリ同期サービスのスケジュールを設定するために、設定を変更します。

  4. [適用]>[閉じる]の順にクリックします。

インベントリ同期スケジューラ(Inventory Sync Scheduler)は、インベントリサービスの同期スケジュールを読み込み、指定時間にインベントリ同期サービスをトリガします。インベントリ同期サービスは、インベントリサービスマネージャにより起動されますが、インベントリサービスSync Schedulerにより有効になります。

インベントリ同期サービスは次の処理を実行します。

  1. インベントリ同期サービスは、そのインベントリサーバに接続されているすべてのインベントリ対象ワークステーションのDNリストを管理します。インベントリ同期サービスはそのリストを読み込み、各インベントリ対象ワークステーションがeDirectoryに登録されているかどうかを確認します。
  2. インベントリ対象ワークステーションがeDirectoryにない場合、インベントリ同期サービスはscandirディレクトリにインベントリ対象ワークステーションのdelete strファイルを作成します。
  3. セレクタは、delete strファイルを検証し、dbdirディレクトリとentmergedirディレクトリにそのファイルをコピーします。
  4. Storerは、dbdirディレクトリのdelete strファイルを読み込み、接続されているインベントリデータベースからインベントリ対象ワークステーションを削除します。
  5. インベントリ展開でサーバ間でインベントリ情報をロールアップする場合、delete strファイルも次のレベルのインベントリサーバにロールアップされます。

    インベントリ対象ワークステーションは、インベントリサーバツリー階層の全レベルでインベントリデータベースから削除されます。

メモ:インベントリデータベースのバックアップを復元すると、データベースにはeDirectoryから削除したワークステーションが含まれます。インベントリサービスでは、これらのワークステーションは削除されません。ワークステーションを削除するには、インベントリ削除サービスを実行する必要があります。詳細については、セクション 76.7, 重複するインベントリ対象ワークステーションのインベントリデータベースからの削除を参照してください。