56.7 デスクトップ管理起動前サービスPXE-on-Diskユーティリティの使用

この節では、ZENworksデスクトップ管理起動前サービスPXE-on-Diskユーティリティを理解し、ワークステーションを環境設定してこのユーティリティを使用するうえで役立つ情報を紹介します。

メモ:古いバージョンのZENworks for DesktopsからZENworks Desktop Managementにアップグレードしている場合は、[スタート]メニューから[ZENworks PXE-on-Disk Manual (ZENworks PXE-on-Diskのマニュアル)]にアクセスできます。ただし、このユーティリティに関する最新の情報を入手する場合は、この『ZENworks 6.5 Desktop Management管理ガイド』を使用してください。

56.7.1 PXE-on-Disk Setupとは

PXE-on-Disk Setupを使用すると、Windowsワークステーション上のPXE非互換ネットワークアダプタがデスクトップ管理起動前サービスサーバと通信できるようにするために必要なすべてのファイルを含む、1.44MBのフロッピーディスクを作成できます。フロッピードライブにPXE-on-Diskディスクを挿入してワークステーションをブートすると、ワークステーションはPXE対応のネットワークアダプタからブートされたときのように機能します。

PXE-on-Disk Setupプログラムは、次のオペレーティングシステムで動作します。

  • Windows 95/98/ME
  • Windows 2000/XP

56.7.2 PXE-on-Diskディスクの作成

この節では、次のトピックについて説明します。

Windowsサーバ環境でのディスクの作成

Windowsサーバにデスクトップ管理起動前サービスコンポーネントをインストールすると、PXE-on-Disk作成プログラムもインストールされ登録されます。WindowsサーバからPXE-on-Diskディスクを作成するには、次の手順に従います。

  1. Windowsデスクトップで、[スタート]>[プログラム]>[ZENworks Preboot Services (ZENworks起動前サービス)]>[PXE-on-Disk]の順にクリックして、[PXE-on-Disk Setup]ウィンドウを表示します。

    または

    ConsoleOneで、[ツール]>[ZENworksユーティリティ]>[イメージング]>[ブートディスクの作成または変更]>[PXEディスクの作成]の順にクリックします。

    [PXE-on-Disk Setup]ウィンドウ。
  2. 空のフォーマット済みの高密度フロッピーディスクをディスクドライブに挿入します。

  3. [OK]をクリックして、PXE互換ネットワークアダプタについての[ドライバ]および[情報]のリストを表示します。

    ディスクドライバと情報のリストが表示された[PXE-on-Disk Setup]ウィンドウ。

    サーバにインストールされているネットワークアダプタ(1つまたは複数)が検出され、その仕様がこのウィンドウの[情報]リストボックスに表示されます。ドライバのタイプによっては、重複して表示されるものもあります。たとえば、Accton En1207dとSMC 1211TXは同じものです。

  4. [Driver List (ドライバリスト)]から、起動前サービスサーバに接続するクライアントワークステーション上にインストールされているネットワークアダプタドライバ(または一番近い同等品)の名前を選択します。

  5. ディスクドライブにフォーマット済みで空の高密度フロッピーディスクを挿入し、[インストール]をクリックしてPXE-on-Diskディスクの作成を開始します。

    インストールが終了すると、フロッピーディスクには対象のクライアントワークステーション用の適切なPXE-on-Disk情報が格納されています。

  6. [閉じる]をクリックして、PXE-on-Diskディスクの作成を完了します。

NetWareサーバ環境でのディスク作成

  1. sys:\public\zenworks\pxeディレクトリからpsetupn.exeを実行し、[PXE-on-Disk Setup]ウィンドウを開きます。

    [PXE-on-Disk Setup]ウィンドウ。
  2. 空のフォーマット済みの高密度フロッピーディスクをディスクドライブに挿入します。

  3. [OK]をクリックして、PXE互換ネットワークアダプタについての[ドライバ]および[情報]のリストを表示します。

    [PXE-on-Disk Setup]ウィンドウ。ドライバと情報のリストの表示。

    使用するコンピュータのネットワークアダプタが検出され、その仕様がこのウィンドウの[情報]リストボックスに表示されます。

  4. [Driver List (ドライバリスト)]から、起動前サービスサーバに接続するクライアントワークステーション上にインストールされているネットワークアダプタドライバ(または一番近い同等品)の名前を選択します。

    ドライバのタイプによっては、重複して表示されるものもあります。たとえば、Accton En1207dとSMC 1211TXは同じものです。

  5. [インストール]をクリックして、PXE-on-Diskディスクの作成を開始します。

    インストールが終了すると、フロッピーディスクには対象のクライアントワークステーション用の適切なPXE-on-Disk情報が格納されています。

  6. [閉じる]をクリックして、PXE-on-Diskディスクの作成を完了します。

56.7.3 PXE-on-Diskディスクを使用したブート

PXE-on-Diskディスクを使用してクライアントワークステーションをブートする前に、デスクトップ管理起動前サービスがネットワークサーバにインストールされていることを確認する必要があります。このサーバは、クライアントワークステーションと通信し、ワークステーションに実行するイメージ作成処理を渡すものです。ZENworksデスクトップ管理起動前サービスをサーバにインストールする方法の詳細については、『Novell ZENworks 7 Desktop Managementインストールガイド』の「Desktop Management Serverのインストール手順」に記載された手順12を参照してください。

デスクトップ管理起動前サービスがサーバにインストールされていることを確認したら、PXE-on-Diskディスクを使用してクライアントワークステーションを再起動します。クライアントワークステーションの再起動中に、次の処理が実行されます。

  • デスクトップ管理起動前サービスサーバとの接続を確立します。
  • 予定されているイメージング処理を実行します。
  • ブートサイクルを継続します。

56.7.4 PXE-on-Diskが正常に動作しない場合

PXE-on-Diskが動作しない場合は、不適切なネットワークアダプタがインストールされているか、ワークステーションのブートに使用するフロッピーディスクにPXE-on-Diskがインストールされていません。この問題を解決するには、PXEが有効なネットワークアダプタをインストールするか、PXE-on-Diskセットアップユーティリティを使用してフロッピーディスクにPXEファイルを再インストールします。PXE-on-Diskディスクの作成を参照してください。