複数のルートサーバを展開し、Oracle 9.2.0.6インベントリデータベースに直接インベントリデータを格納することで、Inventory Storerのスループットを向上させることができるようになりました。
次の各節では、詳細について説明します。
ネットワークトポロジ: 同じLAN内にルートサーバとデータベースサーバを配置する必要があります。
インベントリサーバによって取得されるスキャンの頻度: 短時間で多数のスキャンを処理することになります。たとえば、毎日25,000台のワークステーションをスキャンする、などです。
スキャンの種類: 初回のストレージのFULLスキャンでは、以降の複数回のDELTAスキャンよりも時間がかかる場合があります。
ルートサーバの総数: スキャンファイルのサイズが小さい場合は、最大6~8台のルートサーバを展開しても十分なスループットを得られるでしょう。しかし、9台以上のサーバを展開すると、スループットは低下します。展開するすべてのサーバで、ほぼ同じ回数のスキャンが実行されるようにする必要があります。
インベントリデータベースの移行が正常に完了していることを確認します。
インベントリサービスとインベントリデータベースを停止します。
Oracle 9.2.0.6インベントリデータベースへインベントリデータを格納するための、最少2、最大8のルートサーバを設定します。
データベースサーバが次の要件を満たすことを確認します。
たとえばWindows環境で、ディスク1にCドライブ、ディスク2にEドライブ、ディスク3にFドライブがあるとします。また、Fドライブに、データベースファイルが保存されているとします。
3つのすべてのドライブで、データベースファイル用の次のディレクトリ構造を作成します。
drive_name\zenworks\inventory\oracle\database
例:
c:\zenworks\inventory\oracle\database\
f:\zenworks\inventory\oracle\database\
e:\zenworks\inventory\oracle\database\
すべてのインベントリデータベースファイルが、f:\zenworks\inventory\oracle\databaseにあるとします。
次の説明に従って、次のデータベースファイルをf:\zenworks\inventory\oracle\databaseから移動します。
f:\zenworks\inventory\oracle\database\init.oraファイルを開いて編集し、次のようにパラメータの値を設定します。
db_cache_size=700000000 or above
shared_pool_size = 300000000 or above
pga_aggregate_target=300000000 or above
sort_area_size=10000000 or above
log_buffer = 1024000 or above
compatible=8.1.6.0.0 or above
open_cursors=2048
session_cached_cursors=2048
processes=200
プラットフォーム固有のatlasperf_alterctrl.sqlをZENworks_installation_directory\zenworks\inv\server\wminv\ properties\sql.zipから抽出します。
WindowsでOracleを実行している場合は、sql.zip内のoracle\winntspecificディレクトリからatlasperf_alterctrl.sqlを抽出します。
UnixでOracleを実行している場合は、sql.zip内のoracle\unixspecificディレクトリからatlasperf_alterctrl.sqlを抽出します。
必要に応じて、atlasperf_alterctrl.sqlを変更し、SQLPLUSプロンプトでatlasperf_alterctrl.sqlを実行します。
インベントリデータベースを開始します。
\oracle\common\atlasperf_alterfreelist.sqlファイルをZENworks_installation_directory\zenworks\inv\server\wminv\ properties\sql.zipから抽出し、SQLPLUSプロンプトでatlasperf_alterfreelist.sqlを実行します。
Oracle Enterprise Managerのコンソールを開き、次の表のすべてのインデックスと主キー制約で、ParallelオプションのDegreeがデフォルトに、NOLOGGINGモード、Free Listsが10に設定されていることを確認します。
すべてのインベントリサーバで、ZENworks_installation_directory\zenworks\inv\server\wminv\ properties\storerdebug.propertiesを編集し、次のようにパラメータを設定します。
filebatchupdate=true
cursorclosedelay=500
このデータベースに接続されているすべてのインベントリサーバでインベントリサービスを開始します。