17.1 Windows Middle Tier ServerのSSLおよび証明書の設定

Windows 2000コンピュータでMiddle Tier ServerのSSLをセットアップすると、すべての管理がインターネットサービスマネージャおよびConsoleOne®によって行われます。セットアップの主な手順は、次のとおりです。

17.1.1 証明書の署名要求の生成

Windows 2000にインストールされているMiddle Tier Serverで証明書要求を生成するには

  1. サーバのデスクトップで、[プログラム]>[管理ツール]>[インターネット サービス マネージャ]>[インターネット インフォメーション サービス]の順にクリックして、[インターネット インフォメーション サービス]ウィンドウを開きます。

  2. Middle Tier Serverアイコンの「+」記号をクリックして階層を展開します。

  3. [既定のWebサイト]を右クリックし、[プロパティ]をクリックして、[Default Web Site Properties (既定のWebサイトのプロパティ)]ダイアログボックスを開きます。

    SSL証明書がまだ設定されていない場合、[SSL Port(SSLポート)]フィールドが淡色表示されます。

  4. [Directory Security (ディレクトリのセキュリティ)]をクリックして、[Directory Security (ディレクトリのセキュリティ)]ページを開きます。

  5. [Server Certificate (サーバの証明書)]をクリックして、Webサービス証明書ウィザードを開始します。

    1. ウィザードの初期ページで[次へ]をクリックして、[Server Certificate (サーバの証明書)]ページを開きます。

    2. [Server Certificate (サーバの証明書)]ページで、[Create a New Certificate (新規証明書の作成)]をクリックして、[次へ]をクリックします。

    3. ウィザードの[Delayed or Immediate (後で、または今すぐ実行)]ページで、[Prepare the Request Now, But Send it Later (今すぐ要求を準備するが、後で送信する)]を選択して、[次へ]をクリックします。

    4. [Name and Security Setting (名前とセキュリティの設定)]ページで、証明書の名前(「DaveMiddleTier Web Site」など)を指定し、ビット長を1024に変更して、[次へ]をクリックします。

    5. ウィザードの[Organization Information (組織情報)]ページで組織の名前を指定し、[組織]および[部門]フィールドで部門を指定して、[次へ]をクリックします。

    6. ウィザードの[Your Site's Common Name (ユーザサイトの共通名)]ページで、DNS表を使用している場合は完全なDNS名(zztop1.zenworks.provo.novell.comなど)を指定して、[次へ]をクリックします。

      IPアドレスが静的で、すべてのアクセスがIPアドレスを使用して行われる場合は、IPアドレスを指定することもできます。

      サーバがファイアウォールの背後にある場合は、サーバを外部に認識させるDNS名を指定します。

    7. ウィザードの[Geographical Information (地域情報)]ページで、[国][都道府県][市町村]の各フィールドに正しい情報を入力して、[次へ]をクリックします。

    8. ウィザードの[Certificate Request File Name (証明書要求ファイル名)]ページで、アクセス可能な場所にある証明書要求を保存して、[次へ]をクリックします。

      この要求は、信頼される認証局(CA)に署名のために送信されるファイルです。

    9. ウィザードの[Request File Summary (要求ファイル概要)]ページで、すべての情報を確認します。必要に応じて、[戻る]ボタンを使用して、該当するページを変更することもできます。[次へ]をクリックします。

    10. ウィザードの[Completing the Web Services Certificate Wizard (Webサービス証明書ウィザードの完了)]ページで、[完了]をクリックします。

  6. 信頼される適切な認証局に証明書要求を送信します。信頼されるCAが証明書を発行したら、IISで保留中の証明書要求の処理で説明する手順に進みます。

17.1.2 eDirectoryルートCAによる証明書の発行

eDirectoryルートCAを使用して、有効なCSR (Certificate Signing Request)の証明書を発行します。この方法を使用する場合、ルートは信頼されるルートではありません。詳細については、ステップ 4を参照してください。

このコンピュータには、Novell Client™ 4.83以降、ConsoleOne 1.3.3以降、およびNovell International Cryptographic Infrastructure (NICI)クライアント2.4.0以降がインストールされている必要があります。

  1. サーバのデスクトップで、ConsoleOneを起動します。

  2. サーバオブジェクトが存在するツリーで、コンテナを選択します。

  3. [ツール]>[証明書の発行]の順に選択して、証明書の発行ウィザードを開始します。

    1. [ファイル名]フィールドで、証明書要求を含むファイルの名前を指定して、[次へ]をクリックします。

    2. [Organizational Certificate Authority (組織の証明書認証)]ページで、[次へ]をクリックします。

    3. [SSL or TLS (SSLまたはTLS)]ページで、[次へ]をクリックします。

    4. ウィザードの次のページで[次へ]をクリックして、デフォルトをそのまま使用します。

    5. [Save Certificate (証明書の保存)]ページで、ファイルをデフォルト(.der形式)で保存します。

  4. 認証局から自己署名付きの証明書をエクスポートします。

    ルートは信頼されるルートではないため、Middle Tier Serverに接続されるすべてのワークステーションに、ルートCAから自己署名付き証明書をインポートする必要があります。この自己署名付き証明書がインポートされなかった場合、このCAによって発行されたすべての証明書の検証が失敗します。

    1. ConsoleOneで、ツリーのセキュリティコンテナを参照します。セキュリティコンテナは、鍵アイコンで識別されます。

    2. [Server Name Organizational CA (サーバ名の組織CA)]を右クリックして、[プロパティ]を選択します。

    3. [Certificates (証明書)]をクリックして、[Self Signed Certificate (自己署名証明書)]を選択します。

    4. [エクスポート]をクリックします。

    5. 特定の場所への保存が必要になるまで、後続のページでデフォルトをそのまま使用します。

17.1.3 Middle Tier ServerでのルートCAのインストール

信頼されないCA(eDirectoryルートCAなど)が証明書要求に署名した場合は、Middle Tier Server上のCAから自己署名付き証明書をインストールする必要があります。

  1. CAから自己署名付き証明書を含むファイルを検索して、ダブルクリックします。

  2. [Certificate (証明書)]ページで[Install Certificate (証明書のインストール)]をクリックして、ウィザードを開始します。

    1. ウィザードの最初のページで、[次へ]をクリックします。

    2. ウィザードの2番目のページで、「Automatically select the certificate store (証明書の保管場所を自動的に選択)」というメッセージが表示されたら、[次へ]をクリックします。

    3. ウィザードの3番目のページで、[完了]をクリックします。

    4. [Root Certificate Store (ルート証明書を保管)]メッセージボックスで、[はい]を選択します。

    5. [Successful Import (インポートの完了)]ダイアログボックスで、[OK]をクリックします。

      「The import was successful (インポートに成功しました)」というメッセージが表示されます。

17.1.4 IISで保留中の証明書要求の処理

信頼されるCAが証明書を発行した場合、インターネットサービスマネージャを使用して、その要求を処理できます。

  1. サーバのデスクトップで、[プログラム]>[管理ツール]>[インターネット サービス マネージャ]>[インターネット インフォメーション サービス]の順にクリックして、[インターネット インフォメーション サービス]ウィンドウを開きます。

  2. Middle Tier Serverアイコンの「+」記号をクリックして階層を展開します。

  3. [既定のWebサイト]を右クリックし、[プロパティ]をクリックして、[Default Web Site Properties (既定のWebサイトのプロパティ)]ダイアログボックスを開きます。

  4. [Directory Security (ディレクトリのセキュリティ)]をクリックして、[Directory Security (ディレクトリのセキュリティ)]ページを開きます。

  5. [Server Certificate (サーバの証明書)]をクリックして、Webサービス証明書ウィザードを開始します。

  6. Webサービス証明書ウィザードを使用して、証明書要求を処理します。

    1. 初期ページで、[次へ]をクリックします。

    2. [Server Certificate (サーバの証明書)]ページで、[Process the Pending Request and Install the Certificate (保留中の要求を処理して証明書をインストール)]を選択して、[次へ]をクリックします。

    3. 次のページで、認証局から受け取った署名付き証明書のフルパスを入力します。

      これは、認証局で使用される命名規則によって、.der または.cerファイル、あるいは他の拡張子が付いたファイルになります。

    4. 次のウィザードページで、[次へ]をクリックします。

    5. 最後のウィザードページで、[完了]をクリックします。

  7. [プロパティ]ページを閉じます。

  8. ツリー内のサーバアイコンを右クリックして、[Restart IIS (IISの再起動)]を選択します。

  9. IISが再起動したら、[既定のWebサイト]のプロパティを開いて、SSLポートが使用可能になっていることを確認します。