B.4 Desktop Managementコンポーネントのインストール

Novell Cluster Servicesで構成されたネットワークにZENworks Desktop Managementをインストールするには

  1. 適切なNovell Clientで設定されたネットワーク上のワークステーションから、クラスタが存在するディレクトリツリーに管理者としてログインします。

    重要:ZENworks Desktop Managementのインストールプログラムを実行している間は、このワークステーションおよび他のすべての管理ワークステーションでConsoleOneを実行しないようにしてください。

  2. Windows 2000/XPワークステーション(またはWindows 2000/2003サーバ)を選択して、Desktop Management Serverのインストールプログラムを実行します。このワークステーションまたはサーバは、インストールするワークステーションの要件を満たしている必要があります。詳細については、インストールを実行するワークステーションの前提条件を参照してください。

  3. インストールするワークステーションで、Novell ZENworks 7 Desktop Management CDを挿入します。

    winsetup.exeプログラムが自動的に実行されます。 プログラムが自動的に実行されない場合は、CDのルートから手動で実行します。

    一般的なインストールオプションが表示される、ZENworksインストールプログラムの最初のページ。[デスクトップ管理]オプションが選択されます。
  4. [デスクトップ管理]をクリックして、さまざまな言語でインストールするオプションがあるページを表示します。

  5. [日本語]をクリックし、Desktop Managementインストールオプションのページを表示します。

    ZENworksインストールウィザードの[ZENworks Desktop Management]ページ。このページには、スキーマの拡張と製品のライセンス契約、デスクトップ管理サービス、Middle Tier Server、デスクトップ管理エージェント、およびマニュアルのオプションが表示されます。
  6. 最初のインストールページで、インストールプログラムの実行に関する詳細を読み、[次へ]をクリックします。

  7. ライセンス契約書を読み、条項に同意する場合は[受諾]をクリックします。

    使用許諾契約の条項に同意されない場合は、ソフトウェアをインストールしないでください。

  8. [インストール要件]ページで、Desktop Management Serverのインストール要件の一覧を読み、インストール先のサーバが要件を満たしていることを確認して[次へ]をクリックします。

  9. [ツリー選択]ページで、Desktop Management ServerをインストールするNovell eDirectory™ツリーの名前を入力または参照します。 このインストールのスキーマをまだ拡張していない場合は(ステップ 1を参照)、[eDirectoryスキーマの拡張]を選択し、ZENworks Desktop Management Serverをインストールするツリーのスキーマを拡張して、[次へ]をクリックします。

    メモ:ZENworks Desktop Management Serverを複数のツリーに同時にインストールすることはできません。

    ZENworks Desktop Management Serverインストールウィザードの[ツリー選択]ページ。

    ツリーでスキーマを拡張する必要があるのは1度だけです。 [ログイン]ボタンをクリックし、適切な権限を持つユーザIDとパスワードを入力してログインすれば、ツリーに認証されます。

  10. [ZENworks Desktop Managementライセンス]ページで、SmartCert製品登録パッケージの一部として電子メールで送信されたライセンスコードを指定します。次に[終了]をクリックします。

    Desktop Management Serverインストールウィザードの[ZENworks Desktop Managementライセンス]ページ。

    このページでライセンスコードを入力しなければ、このZENworks Desktop Managementのインストールは評価版と見なされます。評価用にインストールした場合は、製品のライセンスを取得するように通知するメッセージが定期的に表示されます。 90日経つと、評価版は機能しなくなります。

  11. [サーバ選択]ページで、[サーバの追加]をクリックし、Desktop Management Serverソフトウェアをインストールする仮想サーバオブジェクトを参照します。

    ZENworks Desktop Management Serverインストールウィザードの[サーバ選択]ページ。
  12. [サーバの追加]ダイアログボックスでは、eDirectoryのツリー名ごとに仮想サーバを一覧表示できます。 前に選択したツリーからのみ仮想サーバを選択できます。

    ツリー構造に仮想サーバオブジェクトが表示された[サーバの追加]ダイアログボックス。

    仮想サーバオブジェクトにインストールするには、[eDirectoryツリー]を選択し、インストール先の仮想サーバオブジェクトの名前を参照してクリックします。右方向矢印ボタンをクリックして、選択した仮想サーバオブジェクトを[選択されたサーバ]ペインに移動し、[OK]をクリックします。

    [選択されたサーバ]リストに仮想サーバオブジェクトが追加された[サーバの追加]ダイアログボックス。

    重要:仮想サーバオブジェクトを選択する場合は、オブジェクトが属する個々のクラスタノードサーバは選択しないようにしてください。 仮想サーバオブジェクトは、インストールプログラムによって検出されます。 クラスタにインストールする際は、必要に応じてクラスタ化されていないサーバも選択できます。

  13. この[サーバ選択]ページで、クラスタにインストールするデスクトップ管理サービスを指定できます。次に、[次へ]をクリックして、設定を保存します。

    ZENworksデスクトップ管理サービスインストールウィザードの[サーバ選択]ページ。利用可能なDesktop Managementのコンポーネントが、インストールオプションとして表示されます。

    次のサービスがリストに表示されます。

    [ローカルワークステーション]: ConsoleOne 1.3.6のインストールプログラムでは、ConsoleOneファイルがローカルハードドライブにインストールされますが、デスクトップ管理サービススナップインはインストールされません。

    必要に応じて、ローカルワークステーション名の下にある[デスクトップ管理サービススナップイン]オプションを選択すると、ローカルワークステーションにデスクトップ管理サービススナップインをインストールできます。 スナップインを追加するには、ConsoleOneをワークステーションにインストールしておく必要があります。

    [デスクトップ管理サービス]: デスクトップ管理サービス(「Desktop Management Server」は総称です)は、ワークステーションのアプリケーションとポリシーを設定し配布できるファイルおよびプログラムであり、一般的に使用されます。デスクトップ管理サービスを使用すると、Windowsのアプリケーション、ユーザとワークステーションの設定、プロセス、および動作を自動的に管理できます。

    • [アプリケーション管理]: アプリケーション、更新、およびパッチの配布や修復、トラッキングの自動化を有効にするソフトウェアをインストールする場合は、このオプションを選択します。

    • [ワークステーション管理共通コンポーネント]: ユーザをワークステーションおよびネットワークに対して認証したり、環境設定情報をeDirectoryとの間で送受信するために使用するワークステーション常駐モジュールをインストールする場合は、このオプションを選択します。

    • [リモート管理]: ZENworks 7 Desktop Managementは、仮想サーバオブジェクトへのこのコンポーネントのインストールをサポートしていません。

    [追加オプション]: デスクトップ管理サービスの展開をカスタマイズする場合は、その目的に応じて次の中からサービスを選択します。

    • [デスクトップ管理データベース]: 発生したアプリケーションのイベント(インストール、起動、キャッシュなど)に関するデータのリポジトリとして、Novell Application Launcher™で使用するネットワークデータベースをインストールする場合は、このオプションを選択します。

    • [インベントリデータベース]: インベントリ対象ワークステーションから収集したハードウェアおよびソフトウェアのインベントリ情報のリポジトリとして、ワークステーションインベントリで使用するネットワークデータベースをインストールする場合は、このオプションを選択します。

      重要:Inventoryデータベースを既存のOracleまたはMS SQLのセットアップと共に使用する場合は、Server Inventoryのインストール時にこのオプションを選択しないでください。 『Novell ZENworks 7 Desktop Management管理ガイド』の手順に従います。

    • [インベントリサーバ]: 管理されたワークステーションのハードウェアおよびソフトウェアのインベントリ情報の収集と表示を有効にするファイルおよびプログラムをインストールする場合は、このオプションを選択します。

      選択したサーバに、ZENworks for Servers 3.0.2以前のサーバインベントリコンポーネントがインストールされている場合、そのコンポーネントをZENworks 7 Server Managementにアップグレードする必要があります。 Server Managementのアップグレードに関する詳細については、『Novell ZENworks 7 Server Managementインストールガイド』の「アップグレード」にある「サーバインベントリ」を参照してください。

    • [インベントリプロキシサーバ]: このオプションを選択すると、ネットワークファイアウォールを経由してインベントリスキャンデータをインベントリサーバにロールアップするためのプロキシサーバがインストールされます。 選択したサーバに、ZENworks for Servers 3.0.2以前のインベントリコンポーネントがインストールされていないことを確認してください。

    • [イメージングサーバ]: ワークステーションにワークステーションイメージファイルを作成、保存、送信、または復元するために使用するLinuxイメージング環境をインストールする場合は、このオプションを選択します。

    • [PXEサーバ]: Preboot Execution Environment(PXE)が有効なワークステーションと通信し、そのワークステーションにイメージングタスクを送信できるようにするために、サーバで使用するPXEプロトコルおよびプログラムをインストールする場合は、このオプションを選択します。

      メモ:起動前サービス(Preboot Services)をインストールすると、インストールされるコンポーネントにプロキシDHCPサーバが含まれます。標準のDHCPサーバが置かれているサーバ上にプロキシDHCPサーバをインストールする場合は、DHCPサービスでオプションタグ60を設定する必要があります。

    • [ワークステーションのインポート/削除サーバ]: ワークステーションオブジェクトをeDirectoryに追加する(すでに追加されている場合は削除する)ファイルおよびプログラムをインストールする場合は、このオプションを選択します。ワークステーションオブジェクトは、アプリケーションまたはコンピュータの設定を受信するためにeDirectoryで管理されます。

    • [デスクトップ管理サービススナップイン]: デスクトップ管理ツールおよびユーティリティを起動し、eDirectoryでデスクトップ管理オブジェクトのプロパティページを表示して、これらのオブジェクトを参照したり設定できるように、ConsoleOneに追加機能をインストールする場合は、このオプションを選択します。

    アップグレード時やZENworksコンポーネントの追加時など、最初のインストール以降再度インストールプログラムを実行する場合は、リストのチェックボックスの一部が、選択されている場合でもグレーになっている場合があります。これは、この一般的なカテゴリのコンポーネントが前回のインストールで選択されておらず、今回インストールできることを示しています。階層構造を展開してカテゴリ内のコンポーネントを一覧表示し、該当するコンポーネントのチェックボックスを選択してインストールできます。

    また、以降のインストールで、コンポーネント階層構造の項目とラベルテキストがグレー表示される場合があります。これは、このコンポーネントが以前にインストールされたことを示しています。コンポーネントが再インストールされないようにそのコンポーネントの選択を解除するには、項目をダブルクリックする必要があります。選択を解除しても、その項目がアンインストールされることはありません。チェックボックスを選択すると、インストールプログラムによって古いコンポーネントが上書きされます。

  14. (オプション)デフォルトでは、[前提条件チェック]チェックボックスが選択されています。 インストールプログラムで、仮想サーバオブジェクトがZENworksデスクトップ管理サービスのインストール要件を満たしているかどうかを確認する場合は、選択されたままにします。 インストールプログラムでは、オブジェクトのネットワークオペレーティングシステムのバージョン(必要なサービスまたはサポートパックを含む)、インストールするワークステーション上のNovell Client (4.9 SP1)の有無とバージョン、ConsoleOne (1.3.6)の有無とバージョン、および仮想サーバオブジェクトのJVM (1.4.1)のバージョンをチェックします。

    サーバのオペレーティングシステムとサポート/サービスパックが適切なバージョンでない場合、警告メッセージが表示されますが、インストールは続行できます。 他の要件が満たされていない場合には警告が表示され、必要なソフトウェアがインストールされて検出されるまでインストールは続行されません。

  15. [次へ]をクリックします。

  16. (オプション)ワークステーションインベントリまたはリモート管理のインストールを選択すると、[ファイルのインストール先]ページが表示されます。

    [ファイルのインストール先]ページ
    1. [選択されたサーバ]リストから1つまたは複数のターゲットサーバを選択し、ワークステーションインベントリ、またはリモート管理の各ファイルをインストールするクラスタ共有ボリュームを参照するか入力します。

      ZENworks 7のワークステーションインベントリまたはリモート管理コンポーネントの以前のインストールがコンピュータで検出されると、既存のパスが淡色表示されます。 今回のインストールでは、すべてのファイルがその既存のパスにインストールされます。

    2. [次へ]をクリックします。

  17. (オプション)インベントリデータベースまたはデスクトップ管理データベースのインストールを選択すると、[Database Location Installation(データベースロケーションのインストール)]ページが表示されます。

    1. 左のペインで、以前に指定したNetWareクラスタサーバを選択します。

    2. [データベースへのパス]フィールドで、データベースファイルをインストールするクラスタ共有ボリュームの名前を参照して選択するか、指定します。

      データベースサーバごとに別のボリュームを指定できます。たとえば、NetWareクラスタサーバごとにボリューム名が異なっていても構いません。ただし、同一のサーバにデータベースファイルの複数のインスタンスを設定することはできません。各サーバで実行できるデータベースエンジンのインスタンスは1つだけです。 NetWareクラスタサーバの場合、このパスに2バイト文字を指定することはできません。

    3. [次へ]をクリックします。

  18. (オプション)同じNetWareクラスタサーバへのインベントリサーバとインベントリデータベースのインストールを選択すると、[インベントリのスタンドアロンの設定]ページが表示されます。

    [インベントリのスタンドアロンの設定]ページ。

    インストールプログラムで、サーバパッケージ内にサーバパッケージおよびデータベースの場所ポリシーを自動的に作成し、サーバでインベントリサービスを開始する場合は、[インベントリのスタンドアロンの設定]ページで次の設定を行います。

    1. [スタンドアロンの設定]チェックボックスを選択します。

    2. データベースの場所に関して共通の検索ポリシーを参照させるサーバを選択します。

    3. このポリシーを含むサーバパッケージを作成、設定するツリーコンテナの名前を入力するか、参照して選択します。

    4. [次へ]をクリックします。

  19. (オプション)[インベントリプロキシサービスの設定]ページで、XMLRPC要求をインベントリプロキシサービスに渡すためのポートを持つ1つまたは複数のNetWareクラスタサーバを選択します。次に、[プロキシポート]フィールドで、使用するポートを指定します。

    すべてのサーバを選択して共通のポート番号を設定するか、サーバを個別に選択してサーバごとに異なるポート番号を定義することができます。デフォルトのポート65000を変更する場合は、0~65535の値を指定します。そのポート番号がサーバ上の他のサービスで使用されていないことを確認してください。

  20. [次へ]をクリックして[概要]ページを表示します。

    [インストール概要]ページ。
  21. [概要]ページで、インストールするコンポーネントとパーツのリストを見直します。 概要が正しければ、[完了]をクリックしてインストールプログラムを起動します。

  22. ConsoleOneで、Desktop Management Serverソフトウェアをインストールしたツリーを選択し、[LDAPグループ]を右クリックします。次に、[プロパティ][一般]の順にクリックし、[クリアテキストパスワードを許可]を選択します。

    ConsoleOne 1.3.6を使用している場合、ZENworks Middle Tier Serverの認証ドメインとして機能する各サーバのLDAPグループオブジェクトで、[TLSにパスワードの単純なバインドを要求する]の選択が解除されている必要があります。Desktop Management Serverのインストール後にこのパラメータを設定する場合は、設定の変更後にZENworks Middle Tier Serverを必ずリブートしてください。

    Active Directoryドメイン内のWindowsサーバにインストールする場合、Active Directoryではポート389と636を使用するため、認証ドメインとして使用するサーバのLDAPグループオブジェクトを代替ポート番号を使用するように設定します。

    ZENworks Middle Tier Serverをすでにインストールしている場合は、そのMiddle Tier Serverをリセットして、Desktop Management ServerでLDAPクリアテキストパスワードの変更を認識させる必要があります。 この操作は、サーバを再起動することで実行できます。