第4章

リンクの操作

この章では、ワークフロープロセスで使用できるリンクについて説明します。この章には、次のトピックが含まれています。

For more information ワークフローにリンクを追加する詳細については、を参照してください。

リンクについて

次に示すような明示的なリンクのタイプは、ワークフロー内でサポートされています。

単純なリンク
条件リンク

リンクは、優先順位で評価されます。アクティビティが複数のほかのアクティビティにリンクした場合、ワークフローエンジンは「優先順位」を使用してどのリンクに従うか決定します。各リンクには、関連付けられた優先番号があります。複数のリンク式がtrueに評価された場合、エンジンはtrueを返した最初のリンクから順にリンクを優先順位で評価します。

すべてのリンク式がfalseを返した場合の処理あるリンクに「デフォルト」パスとして印を付けることによって、特定のアクティビティを実行することができます。すべてのリンク式がfalseと評価された場合、ワークフローエンジンは、デフォルトのリンクに従います。

スコープパスについて「スコープパス」は、ワークフローモデラーで視覚的に選択することができるアプリケーションデータへのポインタです。スコープパスを使用することによって、リンク式のテスト値を選択したり、アクティビティのプライマリプロパティのパスを指定することができます。また、リンクの実行後にスコープパスをコピーすることもできます。

For more information 詳細については、『exteNd Directorアプリケーションの開発』のスコープパスの操作に関する章を参照してください。

単純なリンク

tbSimpleLink

「単純なリンク」は、あるアクティビティから別のアクティビティへの一定のパスを表します。単純なリンクを使用すると、trueまたはfalseに評価される式を指定できます。単純なリンクの式がtrueに評価された場合、リンクは次のアクティビティに従います。式がfalseに評価された場合、パスは従いません。

単純なリンクでは、複数のターゲットアクティビティから簡単に選択する方法を提供します。アクティビティの処理が終了したら、式を単純なリンクに使用して次に実行するアクティビティを決定することができます。

たとえば、次のワークフローでLink 2およびLink 3の式を使用して、Javaアクティビティ1またはJavaアクティビティ2をユーザアクティビティ1の後に実行するかどうか決定できます。

LinkExample1

式を単純なリンクに指定しない場合は、ソースアクティビティが終了するとワークフローエンジンは自動的にターゲットアクティビティに移動します。たとえば、次のワークフローでLink 2に式は必要ありません。というのも、ユーザアクティビティ1には出力リンクが1つしかないからです。 LinkExample2

単純なリンクには、次のプロパティがあります。

［プロパティインスペクタ］タブ	プロパティ名	説明
リンク	名前	このリンクへの固有の参照で、フローでアクセスできます。
	説明	ワークフローモデラーユーザを対象としたアクティビティの説明。
	スコープパスをコピーする	スコープデータを別のスコープにコピーするのに使用します。スコープは、リンクが評価された後およびターゲットアクティビティが実行される前にコピーできます。詳細については、スコープパスの使用を参照してください。
	デフォルト	このパスがデフォルトになるように選択します。アクティビティへのリンクまたはアクティビティからのリンクが複数ある場合に使用します。デフォルトは、trueと評価されるパスが他にない場合に使用されるパスです。
	式	trueまたはfalseに評価する論理式を作成するのに使用します。式を作成しない場合は、パスはtrueに評価されて実行されます。詳細については、リンク式の作成を参照してください。
	優先順位	このリンクが評価されるように順序を指定します。アクティビティへのリンクまたはアクティビティからのリンクが複数ある場合に使用します。
UIの設計	［UIの設計］プロパティは、リンクの設計時の外観を制御します。詳細については、オブジェクト表示プロパティの設定を参照してください。

条件リンク

tbConditionLink

単純なリンクと同じように、「条件リンク」は、あるアクティビティから別のアクティビティへの一定のパスを表します。ただし、条件リンクには、直接関連付けられている式はありません。代わりに、ルールエディタで作成された条件マクロを実行します。条件マクロは、再利用が可能なビジネスロジックを含んだ条件のセットを実行します。

ConditionLinkExample

条件リンクは、trueまたはfalseに評価されます。条件リンクがtrueに評価された場合、リンクは次のアクティビティに従います。条件リンクがfalseに評価された場合、パスは従いません。

条件リンクには、次のプロパティがあります。

［プロパティインスペクタ］タブ	プロパティ名	説明
条件リンク	名前	このリンクへの固有の参照で、フローでアクセスできます。
	説明	ワークフローモデラーユーザを対象としたリンクの説明。
	スコープパスをコピーする	スコープデータを別のスコープにコピーするのに使用します。スコープは、リンクが評価された後およびターゲットアクティビティが実行される前にコピーできます。詳細については、スコープパスの使用を参照してください。
	デフォルト	このパスがデフォルトになるように選択します。アクティビティへのリンクまたはアクティビティからのリンクが複数ある場合に使用します。デフォルトは、trueと評価されるパスが他にない場合に使用されるパスです。
	条件マクロID	ルールエディタで指定した、条件マクロXML記述子の名前。詳細については、『ルールガイド』のルールエディタとマクロエディタに関する章を参照してください。
	優先順位	このリンクが評価されるように順序を指定します。アクティビティへのリンクまたはアクティビティからのリンクが複数ある場合に使用します。
UIの設計	［UIの設計］プロパティは、リンクの設計時の外観を制御します。詳細については、オブジェクト表示プロパティの設定を参照してください。