NetWareでのバックアップサービスおよび復元サービスの使用
ツリー全体ではなく、特定のサーバでeDirectoryのバックアップおよび復元を行う場合の詳細な説明については、「NetWareでのハードウェアのアップグレードまたは交換 」および「ハードウェア障害後のNetWare上のeDirectoryの復元 」を参照してください。
SMS対応バックアップ/復元ユーティリティを使用すると、テープデバイス、ターゲットサービス、バックアップオプション、および復元オプションを制御できます。NetWareサーバでeDirectoryのバックアップと復元を実行するには、次のコンポーネントが必要です。
- SME(Storage Management Engine)は、バックアップ/復元要求を処理するバックエンドエンジンです。SBCON.NLMは、Novell for NetWare 6で提供される基本SMEです。すでにNetWareベースのSMS対応バックアップエンジンを使用している場合は、引き続きこのエンジンを使用します。SBCONを使用する場合は、SBCONで生成されるバックアップおよび復元ジョブの管理に使用するQMAN.NLMをあらかじめロードしておく必要があります。
- SMDR(Storage Management Data Requester)は、SMEとTSA(Target Service Agent)ソフトウェアとの間の通信を行います。ディレクトリ内のサーバに初めてSMDR.NLMがロードされたときに、ディレクトリツリー内でSMDRオブジェクトを設定するためのオプションを含む、いくつかの環境設定オプションを設定するためのプロンプトが表示されます。
SMEとTSAは、2つの異なるコンピュータ上に存在する場合と、同一コンピュータ上に存在する場合があります。SMEとTSAが異なるコンピュータに存在する場合は、両方のコンピュータにSMDRが必要です。SMEは、NetWare、Windows NT、およびWindowsに対応しています。SME on NetWareは、テープにバックアップを作成します。
- TSANDS(Target Service Agents for NDS)は、SMDRとeDirectoryデータベースの間で要求とコマンドの受け渡しを行い、SME用のデータを作成します。バックアップを作成するには、eDirectoryツリー内のサーバにTSANDS.NLMをロードする必要があります。
- 記憶デバイスインタフェースは、SMEと記憶デバイスとの間の通信を行います。
- デバイスドライバは、記憶デバイスの動作を制御します。
- TSAProxyは、ホストサーバにワークステーションを登録します。
重要: アップグレードや他の重要なディレクトリ操作の前には、バックアップを実行することをお勧めします。ただし、eDirectoryのアップグレード時には、SMS対応バックアップ/復元は必要ありません。