パーティションの移動

パーティションの移動により、ディレクトリツリー内のサブツリーを移動できます。ルートパーティションオブジェクト(コンテナオブジェクト)にサブオーディネートパーティションがない場合にのみ、このオブジェクトを移動できます。「図 25」を参照してください。

図 25
パーティションの移動前と移動後

パーティションを移動する場合、eDirectory包含規則に従ってください。たとえば、部門は現在のツリーの下に移動できません。これは、ルートの包含規則により移動が許されているのが、地域、カントリ、または組織であるためです。

パーティションを移動すると、eDirectoryは、ルートパーティションオブジェクトへの参照すべてを変更します。オブジェクトの共通名は変更されませんが、コンテナ(およびそのサブオーディネートコンテナすべて)の完全識別名は変更されます。

パーティションを移動するときに、オプションを選択して、移動するコンテナの代わりに別名オブジェクトを作成することもできます。これにより、ユーザは引き続きネットワークにログインでき、元のディレクトリ位置にオブジェクトを見つけられます。

作成した別名オブジェクトは、移動したコンテナと同じ共通名を持ち、そのコンテナの新しい完全識別名を参照します。

重要:  パーティションを移動したときに、移動したパーティションの代わりとなる別名オブジェクトを作成しないと、パーティションの新しい位置を知らないユーザは元のディレクトリ位置でオブジェクトを見つけようとし、ディレクトリツリーにあるパーティションオブジェクトを見つけることが難しくなります。

また、ワークステーションのNAME CONTEXTパラメータがディレクトリツリーコンテナのオリジナルの位置に設定されている場合、これにより、クライアントワークステーションがログインできないという問題が起きるおそれがあります。

オブジェクトを移動すると、オブジェクトのネームコンテキストが変更されるため、移動したオブジェクトを参照するネームコンテキストのユーザは、NAME CONTEXTパラメータを更新する必要があります。これにより、ネームコンテキストは、オブジェクトの新しい名前を参照するようになります。

コンテナオブジェクトの移動の後に、ユーザのNAME CONTEXTパラメータを自動的に更新するには、NCUPDATEユーティリティを使用します。

移動したパーティションをパーティションとして使用しない場合は、それをペアレントパーティションとマージします。

パーティションを移動する前に、ディレクトリツリーが正しく同期していることを確認します。移動元パーティションと移動先パーティションのどちらかで同期のエラーが生じた場合は、パーティションの移動操作を実行しないでください。実行する前に、同期エラーを解決します。

詳細については、『ConsoleOneユーザガイド』の「パーティションを移動する」を参照してください。