ガジェットは、[NetWare WebAccess]ページから特定のコンテンツへのウィンドウまたはリンクを表します。[NetWare WebAccess]ページでガジェットをクリックすると、そのガジェットによって表されるアプリケーションまたはサービスに対してあらかじめ設定されているWebページにリンクします。
たとえば、NetWare WebAccessには、Novell NetStorage用のガジェットがあります。NetStorageガジェットをクリックすると、NetStorageサービスに接続されます。Novell NetStorageでは、ファイルストレージにインターネット経由で簡単にアクセスすることができ、ユーザはインターネット上の任意の場所から安全にファイルにアクセスできます。ユーザのワークステーションでダウンロードまたはインストールするものはありません。
NetWare WebAccessのガジェットには、アプリケーションまたはサービスへのシングルサインオンのための手段が用意されてます。つまり、ユーザがeDirectoryで認証を受け、NetWare WebAccessを起動した場合は、NetWare WebAccessを通じてアクセスするアプリケーションまたはサービスの多くに対して、アクセスするたびにユーザ名を提供する必要がなくなります。
次のガジェットは、あらかじめ設定されており、NetWare WebAccessに付属しています。
表 1. NetWare WebAccessのガジェットの説明
NetWare WebAccessでは、含まれているガジェットに対して簡単な設定変更しかできません。NetWare WebAccessでサポートされているガジェットの設定変更は、サービスまたはアプリケーションへのURLの編集、およびメインの[NetWare WebAccess]Webページに対するガジェットの追加と削除だけです。他のガジェットが必要な場合、またはガジェットを作成またはカスタマイズする機能が必要な場合は、Novell Portal Servicesを購入する必要があります。
ガジェットは、eDirectoryではガジェットオブジェクトとして表され、NetWare WebAccessのインストール時に作成されます。ConsoleOneでガジェットの設定を変更する必要があります。
ガジェットの設定を変更するには、次を実行します。
ConsoleOneで、NetWare WebAccessオブジェクトを参照し、選択します。
ConsoleOneウィンドウの右側で、WebAccess_portalgroupオブジェクトを右クリックし、[Properties]を選択します。
[Property]ページが表示され、NetWare WebAccessの各ガジェットの現在の設定が表示されます。
[Configure]ボタンをクリックして、[Next]をクリックします。
NetWare WebAccessのガジェットの設定を順に行うためのウィザードが起動されます。
また、[Clear Configuration]ボタンをクリックして、各ガジェットの現在の設定をクリアすることもできます。
ガジェットごとにチェックボックスをオンまたはオフにして、それぞれのNetWare WebAccessサービスを有効または無効にします。
チェックボックスがオフの場合、そのガジェットはメインの[NetWare WebAccess]ページに表示されないので、ユーザがNetWare WebAccessを通じてそのサービスにアクセスすることはありません。
ウィザードの指示に従って、手順4で選択した各サービスに対して、URLやその他の必要な設定情報を指定します。
各ガジェットのガジェットURLやその他の必要な設定情報の詳細については、「ガジェットのその他の設定」を参照してください。
Address BookガジェットおよびChange Passwordガジェットの場合、URLまたはその他の設定は必要ありません。
[Summary]画面で情報を確認し、[Finish]をクリックしてガジェットの設定変更を保存します。
また、[Back]ボタンをクリックして、ウィザードの前の手順に戻り、各ガジェットの設定を変更することもできます。
NetWare 6サーバのコンソールで「tomcat33 -stop」と入力してTomcatサーブレットエンジンを停止し、「tomcat33」と入力して再起動します。
ガジェットの設定の変更が有効になるには、NetWare WebAccessが稼働中のNetWare 6サーバでTomcatサーブレットエンジンをいったん停止し、再起動する必要があります。
Tomcatサーブレットエンジンの停止して再起動すると、対象サーバでTomcatサーブレットエンジンを使用中のWebサービスが中断される可能性があります。
NetWare WebAccessのガジェットが適切に機能するには、正しく設定されている必要があります。NetWare WebAccessの大部分のガジェットではURLを正しく設定する必要があり、URLの他にもいくつか設定が必要なガジェットも少しあります。
ユーザがログインし、NetWare WebAccessにアクセスするときに表示されるホームページのURLを指定します。このページは、NetWare WebAccessのURLにリンクしたときに、ガジェットと共に表示されます。会社のロゴが入った独自のカスタムページを作成したり、NetWare WebAccessで提供されるホームページを使用することができます。NetWare WebAccessのデフォルトホームページはhome.htmであり、SYS:WEBAPPS\WEBACCESS\HTMLにあります。
Novell iPrintアクセスページのURLを指定します。サーバのIPアドレスまたはDNS名、およびIPP.HTMファイルのパスでもかまいません。
このガジェットを設定する前に、NDPSとNovell iPrintをインストールし、設定しておく必要があります。Novell iPrintについては、『iPrint管理ガイド』を参照してください。
Novell NetStorageにアクセスするためのURLを指定します。このURLは、NetStorageがインストールされているサーバのIPアドレスまたはDNS名であるか、あるいはNetWare 6のインストール時にApacheベースのサービスに対して選択したIPアドレスです。NetWare 6のインストール時にApacheベースのサービスに対してポート80以外のポート番号を指定した場合は、そのポート番号も指定する必要があります。
たとえば、NetStorageサーバのIPアドレスが「127.0.0.1」で、ポート番号が「51080」である場合、フィールドに「127.0.0.1:51080」を追加します。
NetStorageのパスはoneNet/NetStorageです。このパスは変更できず、NetWare WebAccessによってNetStorageのURLに自動的に追加されます。
[Default Username]フィールドには、2つのオプションがあります。「%cn%」を入力するか、または何も入力しないでおくことができます。
%cn% オプションを使用すると、NetWare WebAccessがユーザのeDirectoryユーザ名を取得し、NetStorageログイン画面のユーザ名フィールドに自動的に追加します。これにより、ユーザはユーザ名を入力する必要がなくなりますが、パスワードの入力は求められます。
フィールドに何も入力しない場合、ユーザはユーザ名とパスワードの両方の入力を求められます。
このガジェットを設定する前に、NetStorageをインストールし、設定しておく必要があります。NetStorageの詳細については、Novell NetStorageの『NetStorage概要とインストール』を参照してください。
GroupWise(R) WebAccessのURLを指定します。URLは、http://IP_AddressまたはDNS Name/servlet/webaccのようになります。GroupWise WebAccessが稼動しているWebサーバのIPアドレスまたはDNS名に置き換えます。
[Default Username]フィールドには、2つのオプションがあります。「%cn%」を入力するか、または何も入力しないでおくことができます。
ユーザのGroupWiseユーザ名がeDirectoryユーザ名と同じ場合、%cn% オプションは便利です。%cn% を使用すると、NetWare WebAccessがユーザのeDirectoryユーザ名を取得し、GroupWise WebAccessのユーザ名フィールドに自動的に追加します。これにより、ユーザはGroupWiseユーザ名を入力する必要がなくなりますが、パスワードの入力は求められます。
フィールドに何も入力しない場合、ユーザはユーザ名とパスワードの両方の入力を求められます。ユーザのGroupWiseユーザ名とeDirectoryユーザ名が異なる場合は、このオプションを使用します。
NetWare WebAccessがGroupWise WebAccessと共に適切に機能するには、いくつかその他の設定が必要になります。ネットワークにNetWare WebAccessとGroupWise WebAccessの両方をインストールした後に、次を実行します。
NetWare WebAccessをインストールしたサーバのSYS:WEBAPPS\WEBACCESS\TEMPLATESフォルダから、すべてのNetWare WebAccessテンプレート(.HTT ファイル)を、GroupWise WebAccessが稼働中のサーバ上のテンプレートがインストールされているディレクトリにコピーします。
GroupWise WebAccessで使用されるアプリケーションサーバがTomcatである場合、ファイルのコピー先のパスは、SYS:TOMCAT\33\WEBAPPS\ROOT\WEB-INF\CLASSES\COM\NOVELL\WEBACCESS\TEMPLATES\TEMPLATES\FRAMESです。
2. GroupWise WebAccessが稼動しているサーバで、WEBACC.CFGファイルを編集して、Security.UseClientIP.enable=true行を
Security.UseClientIP.enable=falseと
置き換えます。
通常、WEBACC.CFGファイルは、SYS:NOVELL\WEBACCESSディレクトリにあります。
GroupWise WebAccessのインストールと設定の詳細については、NovellマニュアルのWebサイトを参照してください。
NIMSサーバのURLを指定します。このURLは、NIMSをインストールし、設定したときに作成されています。
[Default Username]フィールドには、2つのオプションがあります。「%cn%」を入力するか、または何も入力しないでおくことができます。
ユーザのNIMSユーザ名がeDirectoryユーザ名と同じ場合、%cn% オプションは便利です。%cn%を 使用すると、NetWare WebAccessがユーザのeDirectoryユーザ名を取得し、NIMSのユーザ名フィールドに自動的に追加します。これにより、ユーザはNIMSユーザ名を入力する必要がなくなりますが、パスワードの入力は求められます。
フィールドに何も入力しない場合、ユーザはユーザ名とパスワードの両方の入力を求められます。ユーザのNIMSユーザ名とeDirectoryユーザ名が異なる場合は、何も入力しないようにします。
NIMSのインストールと設定の詳細については、NovellマニュアルのWebサイトを参照してください。
IMAPサーバまたはPOP3サーバのセットアップ時に割り当てたDNS名またはIPアドレスを指定します。また、SMTPサーバのDNS名またはIPアドレスを指定し、Webベースの電子メールシステムでIMAPプロトコルとPOP3プロトコルのどちらを使用するように設定されているかを指定します。
[Default Username]フィールドには、2つのオプションがあります。「%cn%」を入力するか、または何も入力しないでおくことができます。
ユーザのWebベースの電子メールのユーザ名がeDirectoryユーザ名と同じ場合、%cn% オプションは便利です。%cn% を使用すると、NetWare WebAccessがユーザのeDirectoryユーザ名を取得し、電子メールのログイン画面のユーザ名フィールドに自動的に追加します。これにより、ユーザは電子メールのユーザ名を入力する必要がなくなりますが、パスワードの入力は求められます。
フィールドに何も入力しない場合、ユーザはユーザ名とパスワードの両方の入力を求められます。ユーザの電子メールのユーザ名とeDirectoryユーザ名が異なる場合は、何も入力しないようにします。
Webベースの電子メールのインストールと設定の詳細については、使用している電子メールシステムのマニュアルを参照してください。
NotesサーバにアクセスするためのURLを指定します。Notesへのアクセスに使用するプロトコル(HTTPSでのNotesへのアクセスはセキュリティで保護されますが、HTTPでは保護されません)、およびNotesの認証タイプ(基本またはフォーム)を指定する必要もあります。
[Default Username]フィールドには、2つのオプションがあります。「%cn%」を入力するか、または何も入力しないでおくことができます。
ユーザのNotesのユーザ名がeDirectoryユーザ名と同じ場合、%cn% オプションは便利です。%cn% を使用すると、NetWare WebAccessがユーザのeDirectoryユーザ名を取得し、Notesのユーザ名フィールドに自動的に追加します。これにより、ユーザはNotesのユーザ名を入力する必要がなくなりますが、パスワードの入力は求められます。
フィールドに何も入力しない場合、ユーザはユーザ名とパスワードの両方の入力を求められます。ユーザのNotesのユーザ名とeDirectoryユーザ名が異なる場合は、何も入力しないようにします。
Notesのインストールと設定の詳細については、Notesのマニュアルを参照してください。
ExchangeサーバにアクセスするためのURLを指定します。
[Default Username]フィールドには、2つのオプションがあります。「%cn%」を入力するか、または何も入力しないでおくことができます。
ユーザのExchangeユーザ名がeDirectoryユーザ名と同じ場合、%cn% オプションは便利です。%cn% を使用すると、NetWare WebAccessがユーザのeDirectoryユーザ名を取得し、Exchangeのユーザ名フィールドに自動的に追加します。これにより、ユーザはExchangeのユーザ名を入力する必要がなくなりますが、パスワードの入力は求められます。
フィールドに何も入力しない場合、ユーザはユーザ名とパスワードの両方の入力を求められます。ユーザのExchangeユーザ名とeDirectoryユーザ名が異なる場合は、何も入力しないようにします。
Exchangeのインストールと設定の詳細については、Exchangeのマニュアルを参照してください。
NetWare WebAccessをインストールすると、NetWare 6サーバの起動時にNetWare WebAccessも自動的に起動します。NetWare WebAccessにアクセスできないか、または実行されていない場合は、NetWare WebAccessがインストールされたNetWare 6サーバを再起動します。
NetWare WebAccessにアクセスして使用するには、次を実行します。
ブラウザを起動し、NetWare WebAccessのURLを入力します。
URLは、http://server_ip_address/webaccess/のようになります。server_ip_addressは、NetWare WebAccessをインストールしたNetWare 6サーバのIPアドレスか、またはNetWare 6のインストール時にApacheベースのサービスに対して選択したIPアドレスに置き換えます。
NetWare 6のインストール時にApacheベースのサービスに対してポート80以外のポート番号を指定した場合は、URLと共にそのポート番号も指定する必要があります。
たとえば、NetWare WebAccessのIPアドレスが「127.1.1.1」で、ポート番号が「51080」である場合、「127.1.1.1:51080/webaccess/」を指定します。
ユーザ名およびパスワードを入力します。
NetWare WebAccessでは、eDirectoryのユーザ名とパスワードが使用されるので、別のユーザ名やパスワードを思い出したり、使用したりする必要はありません。
ガジェットのいずれかをクリックして、そのガジェットで表されるサービスまたはアプリケーションにアクセスします。