NetWare Remote Managerには、サーバのヘルスおよびステータスを監視するのに役立つツールがいくつか用意されています。サーバの正常なヘルスおよびステータスをよく理解していれば、サーバの問題の診断が簡単になります。
次の作業を実行することによって、サーバのヘルスおよびステータスを詳しく知ることができます。
サーバのヘルスを監視することによって、サーバやサーバのデータにユーザがアクセスできない状態になることを回避できます。
NetWare Remote Managerを使用して、サーバの全体的なヘルスおよび特定の項目のヘルスを監視できます。
サーバの全体的なヘルスは、NetWare Remote Managerのヘッダフレームにあるサーバアイコンの隣に表示される円の色によって示されます。緑は、サーバヘルスが良好であることを示します。黄色は、サーバのヘルスに疑いがあることを示します。赤は、サーバのヘルスが不良であるか、または問題が発生していることを示します。円が黒に変わった場合、またはページを見つけることができないというメッセージが表示された場合は、サーバへの接続が解除されている可能性があります。
サーバの全体的なヘルスは、[Server Health Monitoring]詳細ページの[Include]ボックスで選択した項目によって判断されます。デフォルトでは、すべての項目がオンになっています。
[Include]ボックスで選択した項目のいずれかのステータスが黄(疑いあり)または赤(不良)に変化した場合、ヘッダフレームにあるヘルス状態のインジケータライトが変化し、問題が発生していることを示します。複数の項目が変化した場合は、そのうちで最も悪いステータスがサーバの全体的なステータスを示します。すべての項目のステータスが緑(良好)に変わると、ヘルスのライトインジケータも緑(良好)に戻ります。
ヘルス状態インジケータによって報告されサーバのヘルス状態の更新は5秒ごとに行われますが、インジケータライトが更新を反映するのはステータスが変化した場合だけです。
[Server Health Monitoring]ページにアクセスするには、ヘッダフレームの全体的なヘルス状態のインジケータまたは[Health Monitor]リンクをクリックするか、ナビゲーションフレームの[Health Monitor]リンクをクリックします。
[Server Health Monitoring]ページには、システムに認識されているすべてのコンポーネントのヘルス状態(緑/良好、黄/疑いあり、赤/不良)だけでなく、現在値、ピーク値、および最大値も表示されます。[Include]列でチェックされていない項目については、全体的なヘルス状態を判断する対象にはならず、[Status]、[Current]、[Peak]、[Max]の値は表示されません。
次の項目は、サーバのヘルスの主要なインジケータです。これらのインジケータの[Suspect]および[Critical]のしきい値は変更できます。
サーバにロードされるNLMTMプログラムに応じて、これ以外の項目が[Server Health Monitoring]ページで追跡され、表示される場合があります。
サーバの動作が通常と異なる場合は、[Suspect]および[Critical]のしきい値をデフォルト以外の値に変更できます。
[Suspect](黄/疑いあり)および[Critical](赤/不良)のステータスインジケータの基準を変更するには、次の操作を実行します。
[Server Health Monitoring]ページで、[Configure Health Thresholds]をクリックし、変更する項目に対する[Description]の名前リンクをクリックします。
[Suspect]または[Critical]の新しい値を入力して[OK]をクリックします。
ステータスを手動でチェックする代わりに、サーバのヘルス状態が良好(緑)以外の値に変化したことを通知する電子メールが届くようにNetWare Remote Mangerを設定できます。
項目のステータスに関する通知を受け取りたい場合は、次の操作を実行します。
[Server Health Monitoring]ページで、通知を設定する項目の[Notify]チェックボックスをオンにします。
[Server Health Monitoring]ページの[Mail Control Panel]リンクをクリックします。
[Mail Notification Control]ページで必要な情報を入力したら、[Save]をクリックします。
プライマリサーバおよび通知リストに含む最低1人のユーザを入力する必要があります。
NetWare Remote Managerの環境設定ページから、PORTALプログラムおよびHTTPSTK NLMプログラムを再ロードします。
サーバのヘルス状態が「疑いあり」または「不良」に変化した場合は、次の操作を実行します。
[Server Health Monitoring]ページにアクセスします。
ステータスが変化しているヘルス項目を検索します。
変化した項目の[Info]アイコンをクリックすると、その項目に関する情報が表示されます。
この情報には、そのコンポーネントの緑、黄、赤といったステータスに対する固有のヘルス基準(しきい値)の概要が含まれています。また、インジケータが黄色や赤を示した場合にそのコンポーネントで発生するおそれがある問題の対処法も含まれています。
変化したヘルス項目に対して、推奨される適切な操作を実行します。
NetWare Remote Managerでは、サーバグループを作成して使用することができます。サーバグループを作成するときに、[Health Monitor]と[Group Operations]を選択し、次の作業を行うための[Multiple Server Health Monitor]ページを作成することができます。
[Multiple Server Health Monitor]ページを作成するには、次の操作を実行します。
ナビゲーションフレームの[Build Group]リンクをクリックします。
サーバグループを作成します。
[Server Group Operations]ページで、[Health Monitor]オプションと[Group Operations]オプションを指定します。
オプションの説明については、オンラインヘルプを参照してください。
(オプション)このサーバグループを後で使用する場合は、[Save Group File]ボタンをクリックし、グループのパスとファイル名を入力してグループを保存します。作成したグループの内容を表す名前を使うことをお勧めします。
重要: サーバグループファイルに指定するパスは、最初の要素としてボリューム名を含む、現在のサーバの完全パスである必要があります。次に例を示します。
\SYS\Multiple Health Configuration
VOL1\TEST\HLTHLIST.CFG
[Multiple Server Health Monitor]ボタンをクリックします。
サーバグループの[Multiple Server Health Monitor]ページを後で表示するには、次の操作を実行します。
ナビゲーションフレームの[Load Group File]リンクをクリックします。
[Server Group File]ページで、パスを参照または入力して、前に保存したサーバグループの環境設定ファイルを指定します。
[Build Server Group]ボタンをクリックします。
[Profiling and Debug Information]ページを使うと、アクティブなスレッドおよび一時停止中のスレッドに関する情報(状態、所有しているNetWare Loadable ModuleTM (NLM)プログラム、および実行時間)を表示できます。
[Profiling and Debug Information]ページにアクセスするには、ナビゲーションフレームの[Profile/Debug]リンクをクリックします。
この情報を利用すると、サーバで正常に動作しなくなる可能性があるプロセス(CPU時間を使いすぎるプロセスなど)を識別できます。正常に動作しないプロセスは、サーバの異常終了の原因になる場合があります。場合によっては、問題のあるスレッドとそのペアレントNLMを識別し、NLMのアンロードと再ロードを行うことで、サーバでの高すぎる利用率の問題を一時的に解決することができます。
このページから次の作業を実行できます。
[Profiling and Debug Information]ページにアクセスすると、デフォルトビューの[Execution Profile Data by Thread]テーブルが表示されます。
[Thread Name]列には、実行されているスレッドの名前が示されます。特定のスレッドの詳しい情報を取得するには、そのスレッドのスレッド名リンクをクリックします。
[Thread ID and Thread State]詳細情報は、主にコード開発者がコードの問題の識別およびデバッグを行うために利用します。この情報を管理者レベルで活用できるのは、通常、特定のNLMの問題を識別する場合、またはサーバがハングしたり、サーバの動作が遅くなったりする原因になっているスレッドの問題を識別する場合です。
スレッドが[Abend Recovery]によって一時停止になった場合は、そのときのスレッド状態の詳細がこの情報に含まれます。
スレッドを所有するNLMプログラムに関する情報を取得するには、NLMプログラム名をクリックします。
スレッドがどこで動作時間を消費しているかを調べるには、そのスレッドの[Execution Time]リンクをクリックします。
NLMごとのCPU実行プロファイルデータを表示するには、[Profiling and Debug Information]ページの[Profile CPU Execution by NLM]リンクをクリックします。
このビューには、サーバのオペレーティングシステムが動作しているときの1/2秒のプロファイル、動作している場所、およびプロセッサが時間を消費しているNLMプログラムが表示されます。
特定のNLM内のどこでプロセッサの時間が消費されているかを表示するには、そのNLMの[Execution Time]列内のリンクをクリックします。NLMプログラムの詳細については、プログラムの名前をクリックします。
サーバがアイドル状態にある場合、表示される主なNLMプログラムはLSL.NLMTMとSERVER.NLMです。
これらのテーブルに表示されるパーセンテージ値は、サーバ全体のCPU利用率の詳細を示しています。[Processor 0]の利用率が10%になっている場合、このページの情報はその10%の利用率の詳細を示します。
システムのすべてのスレッドを含むリストを表示するには、[Profiling and Debug Information]ページの[Thread Information]リンクをクリックします。
この情報は通常、特定のNLMの問題を識別する場合、またはサーバがハングしたり、動作が遅くなったりする原因になっているスレッドの問題を識別する場合に役立ちます。
特定のスレッドの詳しい情報を取得するには、そのスレッドのスレッド名リンクをクリックします。
NetWareで動作するモジュールの開発中に追加のデバッグオプションにアクセスする場合は、[Profiling and Debug Information]ページの[Additional Debug Options]リンクをクリックします。
[Additional Debug Options]ページでは、サーバが動作中であっても、特定の場所で次の作業を実行できます。
サーバの環境設定レポートの実行は、2つの異なるサーバの環境設定を比較する場合や、サーバ設定を変更する前に設定を記録する場合に特に便利です。
Novell Technical ServicesSMでも、このレポートを使って、古いNLMプログラムの実行によって発生するおそれのあるサーバの問題を診断します。表示したレポートは、印刷してネットワークマニュアルとして保存することもできます。
このレポートには次の情報が含まれます。
[Server Configuration]レポートを実行および表示するには、ナビゲーションフレームの[Run Config Report]をクリックし、[Server Configuration Report]ページの[View Report]をクリックします。
このレポートを[Server Configuration Report]ページから送信するには、電子メールフィールドに送信先の電子メールアドレスを入力し、[Send Report]をクリックします。
このレポートを電子メールで送信する前に、電子メールサーバを設定し、[Mail Notification Control]ページで必要な情報を入力する必要があります。[Mail Notification Control Page]にアクセスするには、ナビゲーションフレームの[Configure]アイコンをクリックし、[NetWare Remote Manager Configuration Options]ページの[Access Mail Notification Control Page]リンクをクリックします。
このレポートの印刷や保存を行うには、[Server Configuration Report]ページでレポートを表示し、ブラウザの機能を使って結果を印刷または保存します。