OESのファイルサービスには、次のコンポーネントがあります。
FTPサービス: OES 2サーバとセキュアにファイル転送を実行できます。
Native File Access Protocols: Linux、Macintosh、UNIX、Windowsの各ユーザが、ネイティブのファイルアクセス方法でOES 2 NetWareサーバのファイルにアクセスし、ファイルを保存できるようにします。
NetWare Core Protocol: NCP™ (NetWare Core Protocol™ )で、NetWareサーバに、またOES 2 Linuxサーバパーティションで定義するNCPボリューム(NSSボリュームを含む)にアクセスできるようにします。
NetStorage: Linux、NetWare、Windowsの各種ファイルサービスへのネットワークアクセスとWebアクセスを提供します。
NetStorageサーバは、実際はファイルおよびフォルダの保存は行いません。むしろ、ネイティブのTCP/IPプロトコルをサポートするOES 2 LinuxサーバやOES 2 NetWareサーバの他のファイルサービスへのアクセスを提供します。
Novell iFolder 3.6: ローカルでアクセスできるOES 2サーバ上のファイルのマスタコピーを保存する、Webベースおよびネットワークベースのリポジトリ(Novell iFolderサーバ)を提供します。
Novell Samba: OES 2 Linuxサーバのファイルシステムに保存されているファイルにWindows (CIFSおよびHTTP-WebDAV)からアクセスできるようにします。
OESファイルサービスの各コンポーネントは互換性があり、同じOES 2サーバに1つ以上のコンポーネントをインストールできます。
次の節の各概要図で、OESファイルサービスの各コンポーネントについて説明します。基本的な概念の理解に図が役立つ場合は、次の概要に進んでください。概要をスキップする場合は、セクション 17.2, ファイルサービスの計画に進んでください。
OES 2 NetWareには、NetWareボリュームとのセキュアなファイル転送を提供するFTPサーバがあります。また、NetWare FTP Serverを使用してeDirectory™にログインすれば、どのFTPクライアントからでもファイル転送を実行できます。詳細については、『OES 2 : Novell FTP for NetWare Administration Guide』を参照してください。
OES 2 Linuxは、ユーザがeDirectoryにFTPによるサーバへのアクセスの認証を与えることができる、eDirectoryとPure-FTP間の統合のレベルを提供します。OES 2 Linuxのインストールで、[LUM対応」で、使用する必要のあるサーバの領域に対してアクセス権を持っている必要があることに注意してください。また、既存のFTPサーバの設定を、NetWareサーバからOES 2 Linuxサーバに移行することもできます。
]パターンを選択するだけです。アクセスが必要なユーザが「マイグレーションの処理手順および簡単なFAQについては、『OES 2 : Novell FTP for NetWare Administration Guide』のMigrating From NetWare to OES 2 Linux
を参照してください。
Pure-FTPのヘルプについては、Pure-FTP Webサイトを参照してください。
NFAP (Novell Native File Access Protocols)製品を使用すると、Macintosh、Windows、UNIXの各ワークステーションでは、Novell Client™などのソフトウェアを新たにインストールしなくても、OES 2 NetWareサーバ上のファイルにアクセスして保存できるようにします(図 17-1を参照)。
図 17-1 NetWareのNative File Access Protocolのサポート
次の表で、図 17-1に示されている情報について説明します。
NCP (NetWare Core Protocol)は、ネットワークサービス(NetWareが有名)の基礎となる技術です。
OES 2では、NCPはLinuxでも使用できます。Novell NCP Server for Linuxでは、Novell の定評ある豊富なファイルサービスが提供されます。現在、Novell Clientソフトウェアを実行するWindowsおよびLinuxユーザは、NetWareサーバの場合と同じ方法でデータへのアクセス、ファイルやフォルダの管理、ドライブのマッピングなどを行うことができます。
図 17-2は、NCPファイルサービスの基礎を示しています。NCPでネットワークリソースへのアクセスを管理できるようにする方法の詳細については、アクセス制御と認証を参照してください。
図 17-2 LinuxとNetWareのNCPサービス
次の表で、図 17-2に示されている情報について説明します。
NetStorageは、ネットワークファイルをいつでもどこでも使用できるようにします。
ネットワークファイルアクセスを利用すると、多くの場合、図 17-3に示すようにユーザは混乱して不満を抱きます。
図 17-3 ネットワークファイルストレージの一般的な問題
次の表で、図 17-3に示されている情報について説明します。
LinuxのNetStorageでは、Novell Clientがなくても多くのシステムのファイルにローカルに、またWeb経由でアクセスできます(図 17-4を参照)。
図 17-4 OES 2 LinuxでのNetStorageの動作
次の表で、図 17-4に示されている情報について説明します。
アクセス方法 |
Authentication |
NetStorageサーバ |
ターゲットサーバ |
---|---|---|---|
ユーザは、次の要素からファイルに読み取りと書き込みでアクセスできます。
アクセスは、ログインスクリプトドライブマッピング(NCPサーバが必要)を介して、または保存場所オブジェクトを介して行われます。 |
ファイルサービスアクセスは、eDirectory LDAPサーバを介したLDAPベースの認証によって制御されます。 別々に表示されていますが、eDirectoryはOES 2サーバで実行できます。 |
NetStorageサーバは、接続要求を受信して処理し、ネットワーク上の各種サーバのストレージにアクセスできるようにします。 |
LinuxのNetStorageにより、eDirectoryユーザは、次の場所に保存されているファイルやフォルダにアクセスできます。
Linuxボリュームは、NCPボリュームとして使用可能にすることもできます。 NetStrageを介したOES 2 Linux上のNSSボリュームの管理では、サーバへのSSHアクセスが必要です。詳細については、SSHアクセスが必要なときについてを参照してください。 |
NetWareのNetStorageでは、Novell ClientソフトウェアがなくてもNetWareやLinuxのファイルにローカルに、またWeb経由でアクセスできます(図 17-5を参照)。
図 17-5 OES 2 NetWareでのNetStorageの動作
次の表で、図 17-5に示されている情報について説明します。
Novell iFolder 3.6は、ユーザ、ユーザ制御の共有、およびファイルのストレージおよびセキュアな配布のための集中化ネットワークサーバをサポートします(図 17-6を参照)。
図 17-6 Novell iFolderの動作
次の表で、図 17-6に示されている情報について説明します。
追加の概要情報は、『Novell iFolder 3.6 Administration Guide』のOverview of Novell iFolder 3.6
を参照してください。
OES 2 LinuxサーバのSambaは、OES 2サーバに保存されているファイルにWindows (CIFSおよびHTTP-WebDAV)からアクセスできるようにします(図 17-7を参照)。
図 17-7 OESのSambaの動作
次の表で、図 17-7に示されている情報について説明します。
Sambaは、オープンソースのソフトウェアです。Linuxのサポートのほかに、Sambaイニシアチブでは、他のプラットフォーム(Apple* Computerのオペレーティングシステムなど)をサポートします。Webに詳細があります。『OES 2: Samba Administration Guide』のWeb Links
を参照してください。