ZENworks検出技術では、IPベースの検出でさまざまな技術を利用できます。複数の技術を使用する場合、検出エンジンは各技術ごとに検出リクエストを開始します。これは、それぞれのターゲットIPアドレスに対して行われます。たとえば、MACアドレス、SNMP、およびWMIを使用する場合、検出エンジンは各ターゲットIPアドレスに対して3つのリクエストを作成します。リクエストはキューに入れられ、検出エンジンはリクエストがなくなるまで一度に5つのリクエストを処理します。5リクエストはデフォルトです。必要に応じてデフォルトを変更し(セクション 2.1, 検出設定の設定を参照)、検出タスク内の設定を上書きすることができます。
検出されたデバイスに関する情報を複数の技術が返信する場合、情報はマージされます。複数の矛盾する情報がある場合は、検出プロセスが「最善」の情報を選択します。優先度の高い検出技術が成功し、情報が返された場合は、その他の優先度の低い検出技術は、パフォーマンスを向上させるために実行されません。たとえば、WinAPIまたはWMIが成功する場合は、MACアドレスおよびNMAP技術は中断されます。
デフォルトでは、MACアドレス、SSH、WinAPI、およびZENworksの技術が有効になっており、SNMP、WMI、およびNMAPの技術は無効になっています。必要に応じてデフォルトの値を変更できます。セクション 2.1, 検出設定の設定を参照してください。
使用する検出技術が少なければ、検出タスクが完了するまでにかかる時間は短くなりますが、受け取る情報の量も減少することがあります。
IPの検出には、次の情報が必要になります。
検出するデバイスのIPアドレスの範囲。
SSH、WMI、WinAPI、およびSNMP検出技術でデバイスから情報を取得するために必要なアカウント情報。NMAP、MAC Address、およびZENworksの各技術には、アカウント情報は必要ありません。
すべての技術が同じアカウント情報を使用するわけではありません。また、すべてのデバイスに同じアカウント情報があるわけでもありません。したがって、ターゲットデバイスをすべてカバーし、すべての検出技術を活用するには、複数のアカウント情報を指定する必要があります。たとえば、WMIおよびWinAPIではWindowsの資格情報が必要で、SNMPではSNMPの資格情報が必要です。
タスク実行のスケジュール。すぐに実行するか、または指定した日付および時刻に実行するようスケジュールすることができます。オプションで、スケジュールを設定しないよう選択することもできます。この場合、手動でタスクを起動するか、または時刻をスケジュールするまでタスクは実行されません。
タスクを実行するZENworksサーバ。
次のテーブルは、IP検出技術の詳細情報を示しています。
表 1-1 IP検出技術
IP検出技術 |
機能 |
要件 |
前提条件 |
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WMI (Windows Management Instrumentation) |
WMIとは、Windowsベースのオペレーティングシステムにおける管理データおよび操作に関するインフラです。検出では、IPベースの検出タスクによって識別されたデバイス上のWMIサービスへリモート要求を発行して情報を取得します。デバイスのOSの種類とバージョン、MACアドレス、ネットワークアダプタ、CPUの詳細を取得します。 WMIに関する詳細については、MSDN Webサイトを参照してください。 |
WMIはWindows固有の技術なので、Linux上で実行されているZENworksサーバから生成された要求を処理するには、Windowsのプロキシへルーティングする必要があります。詳細については、セクション 2.2, 検出と展開プロキシサーバの指定を参照してください。 |
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WinAPI |
IPベースのディカバリタスクで特定されたデバイスのレジストリに要求を発行し、OSの種類とバージョン、CPUの詳細を取得します。 |
WinAPIはWindows固有の技術なので、Linux上で実行されているZENworksサーバから生成された要求を処理するには、Windowsのプロキシへルーティングする必要があります。詳細については、セクション 2.2, 検出と展開プロキシサーバの指定を参照してください。 |
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MACアドレス |
検出されたデバイスのMACアドレスを取得します。pingおよびarp (Address Resolution Protocol)コマンドを使用して、IPベースの検出タスクによって特定されたデバイスのIPアドレスを、関連するMACアドレスにマッピングします。 MACアドレス検出では、デバイスのMACアドレスのみが取得され、OS情報は提供されません。 |
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NMAP |
NMAP(Network Mapper)を使用して、IPベースのディカバリタスクによって特定されたデバイスのOSの種類とバージョンの詳細を取得します。 |
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ZENworks |
IPベースのディカバリタスクによって特定されたデバイス上のZENworks Adaptive AgentまたはZENworksプレエージェントに対して要求を発行します。デバイスにZENworks Adaptive Agentがある場合、エージェントはOSの種類とバージョン、MACアドレス、ネットワークアダプタ、CPU、管理対象デバイスのGUID、管理ゾーンのGUID、管理ゾーン名、Adaptive Agentのバージョン、ディスク容量、メモリの詳細を応答します。デバイスにZENworksプレエージェントがインストールされている場合、プレエージェントはOSタイプ、CPU、ディスク容量、メモリ、GUIDの詳細を返します。これらの情報は、管理ゾーンでのデバイスの登録に使用されます。 |
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SNMP |
IPベースの検出タスクによって特定されるデバイス上のSNMPサービスに対してリクエストを発行します。SNMPのバージョン2と1がサポートされており、SNMPバージョン2が最初に試されます。OSのタイプとバージョン、MACアドレス、ネットワークアダプタ、CPUの詳細を取得します。 |
検出プロセスはWindowベースのSNMP技術を使用するので、Linux上で実行されているZENworksサーバから生成されたリクエストが処理されるためにはWindowsプロキシへ送信される必要があります。詳細については、セクション 2.2, 検出と展開プロキシサーバの指定を参照してください。 |
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SSH |
IPベースの検出タスクによって特定されるデバイス上のSSHサーバと通信するのにSSHプロトコルを使用します。デバイスのOS(LinuxまたはNetWare®)に応じて、デバイスはOSの種類、OSまたはカーネルのバージョン、CPU、ネットワークアダプタ、メモリの詳細を取得します。 |
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