Novell® iPrintポリシーを使用すると、ワークステーションに配置できるNovell iPrintクライアントを設定できます。Novell iPrintクライアントを使用すると、プリンタの物理的な位置にかかわらず、ユーザはほかのプリンタとまったく同じ要領で、インターネットを利用してiPrintプリンタに印刷できます。
メモ:Novell iPrintポリシーは、ユーザパッケージとワークステーションパッケージの両方に含まれています。この節の情報は両方のパッケージに適用されますが、この2つのパッケージには違いがあります。ユーザパッケージに収録されているNovell iPrintポリシーを設定すると、このポリシーは、ユーザが使用するワークステーションに関係なく、すべての関連ユーザに適用されます。ワークステーションパッケージ内のNovell iPrintポリシーを設定すると、ポリシーは関連するワークステーションにログインしているすべてのユーザに適用されます。
重要:NetWare 6.5 SP2以降を実行していない場合は、最新のNovell iPrintユーティリティファイルをTID 2968629からダウンロードする必要があります。詳細については、ステップ 4を参照してください。
Novell iPrintは、NetWare 6 (Support Pack 2以降)およびOpen Enterprise Server Linuxに付属していますが、別途購入することもできます。Novell iPrintは、NetWare 5.1 (Support Pack 5以降)でも動作します。Desktop ManagementのNovell iPrintポリシーによって、以前のZENworksプリンタポリシーはすべて置き換えられます。ZENworks for Desktopsの旧バージョンからアップグレードする場合で、以前のプリンタポリシーを実行する場合、Desktop Managementではそのプリンタポリシーがサポートされます。iPrintの詳細については、iPrint製品のWebページを参照してください。
Novell iPrintポリシーを使用する場合は、次のことに注意してください。
NetWareサーバ: iPrintクライアントを使用するには、1つ以上のNetWareサーバがシステムに必要です。iPrintクライアントを使用しないことを選択する場合でも、依然としてDesktop Management外の従来のMicrosoftの印刷設定を使用できます。
デスクトップ管理エージェント: iPrintクライアントを実行するワークステーションごとにデスクトップ管理エージェントをインストールする必要もあります。Novell Clientのみを使用するワークステーション上では、ポリシーが動作しないためです。
ユーザパッケージに含まれるWindows NT/2000/XPプラットフォーム用Novell iPrintポリシー: Windows NT/2000/XPワークステーションに配布されるユーザパッケージの一部としてNovell iPrintポリシーを設定する場合、iprint.iniファイル(iprint.iniファイルのデフォルトの場所については、ステップ 4を参照)の の値をそのデフォルト値である0から1に変更する必要があります。
Novell iPrintポリシーと、ダイナミックローカルユーザポリシーまたはWindowsデスクトップ初期設定ポリシーを共に使用: ダイナミックローカルユーザまたはWindowsデスクトップ初期設定ポリシーを使用してユーザプロファイルを管理する場合は、WindowsネイティブのMicrosoft Internet Print Provider (inetpp.dll)レジストリ参照の名前を変更する必要があります。このレジストリ参照を変更すると、ユーザがログアウトしたときにユーザプロファイルが適切に閉じられたり、削除されたりします。ユーザプロファイルが開いた状態でユーザがワークステーションに再びログインすると、ユーザプロファイルがロックされているため、複数のユーザアカウントが作成されます。
この問題を回避するには、次のレジストリ値を変更します。
HKEY_Local_Machine\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Print\Providers\Internet Print Provider\Name
inetpp.dllをinetpp.oldに変更します。
iPrintクライアントをユーザのワークステーションに配布するには、ZENworksアプリケーション管理を使用することもできます。詳細については、セクション 28.0, [配布]:単純なアプリケーションを参照してください。単純なアプリケーションオブジェクトでiPrintクライアントを配布する場合は、ステップ 4の「Novell iPrintクライアントのインストールパス」で説明されている手順に従い、iPrintクライアントインストールファイル(nipp-s.exe)がサーバの独自のディレクトリにあることを確認します。
Novell iPrintポリシーをセットアップするには
ConsoleOneで、ユーザパッケージまたはワークステーションパッケージを右クリックし、プラットフォームページをクリックします。
をクリックして、該当するメモ:Windows NTプラットフォームでのDesktop Managementのサポートに関する詳細については、『Novell ZENworks 7 Desktop Managementインストールガイド』の「Windows NT 4ワークステーションとの相互運用性」を参照してください。
列の下にある、Novell iPrintポリシーのチェックボックスを選択します。
この操作により、ポリシーが選択されると同時に有効になります。
をクリックして[Clientインストール]ページを表示します。
次のフィールドに情報を入力します。
[Novell iPrintクライアントのインストールパス]: iPrintクライアントのインストールファイル(nipp-s.exe)へのパスを指定します。このファイルは、サーバ独自のディレクトリの場所にある唯一のファイルである必要があります。ユーザがこのディレクトリに対する権利を持っていることを確認します。
NetWare 6.5 SP2以降を実行していない場合は、最新のNovell iPrintクライアントインストールファイルをNovell KnowledgebaseのTID 2968629からダウンロードする必要があります。
ダウンロード可能なiPrintクライアントインストールファイルは、自己解凍ユーティリティであり、nipp-s.exeファイルとその他のファイルを、そのファイルが実行されるディレクトリに配置します。
最新のnipp.exeを解凍した後に、ユーザが権限を所有する空のディレクトリにnipp-s.exeをコピーします(NetWare 6.5 SP 2ではsys:\apache2\htdocs\ippdocsに解凍済み)。たとえば、sys:\loginの下にiprintディレクトリを作成して、ファイルをsys:\login\iprint\にコピーします。
[使用言語]: ドロップダウンリストから言語を選択します。最新のNovell iPrintクライアントインストールファイルを使用している場合は、インストールされる言語が、ワークステーションの設定に基づいて自動的に検出されます。デフォルトは英語です。iPrintクライアントがワークステーションに配布され、そのワークステーションがローカライズされていない言語に設定されている場合(たとえば日本語など)、iPrintの英語版がインストールされます。
[バージョン]: このiPrintポリシーのバージョン番号を指定します。このフィールドに入力するバージョン番号は、iPrintクライアントの実際のバージョンを反映したものではありません。iPrintクライアントをアップグレードするワークステーションまたはユーザに新しいiPrintポリシーを強制する場合は、バージョン番号を増やす必要があります(たとえば1から2に増やします)。このバージョン番号はWindowsレジストリに保存されます。
チェックボックスを選択した場合は、レジストリに保存されたバージョン番号が フィールドの番号より小さいと、iPrintクライアントがインストールされます。[バージョンがこれ以上の場合クライアントを再インストールする]: このチェックボックスを選択すると、
に一覧表示されたiPrintクライアントの方がワークステーションにインストールされたiPrintクライアントよりも新しい場合に、iPrintクライアントが再インストールされます。[再起動を強制する]: iPrintクライアントのインストール後に各ワークステーションの再起動を強制する場合は、このオプションを有効にします。このオプションでは、デフォルトの設定(有効)を使用することをお勧めします。勤務時間後にサイレントインストールを実行する場合は、デフォルトの設定を使用する必要があります。ワークステーションからiPrintクライアントをアンインストールする場合、またはワークステーションにiPrintクライアントを再インストールする場合にも、エラーの発生を回避するためにデフォルトの設定を使用する必要があります。
タブの下向き矢印をクリックし、 をクリックします。
をクリックし、 リストボックスに追加するプリンタを参照します。
または
リストボックスから削除するプリンタを選択し、 をクリックします。
ユーザのドライバ署名設定によっては、プリンタをインストールすると、「このドライバにはデジタル署名がありません」というメッセージが表示されることがあります。ユーザに対してこのメッセージが表示されないようにし、同時にユーザがドライバを必ずインストールするようにするには、各ワークステーションの[コントロールパネル]でこの設定を変更するか(
)、またはDesktop ManagementのWindowsグループポリシーを使用してこの設定を変更します。デフォルトのプリンタを選択するには、
リストボックスでプリンタを選択して、 をクリックします。ユーザは、別のプリンタを選択してデフォルトとして使用することもできます。
デフォルトプリンタの選択を強制する場合は、
チェックボックスを選択します。ユーザがデフォルトプリンタを変更している場合には、スケジュールに従ってこのポリシーを実行するたびに、選択したデフォルトプリンタがデフォルトとして設定されます。
プリンタ設定を適用できるのは、ユーザがログインしている場合に限られます。システムの起動時に実行するようにポリシーがスケジュールされている場合、この設定は機能しません。
(省略可能)
チェックボックスを選択します。手順ステップ 4で チェックボックスを選択した場合、Novell iPrintポリシーの旧バージョンによってワークステーションに配布されたすべてのiPrintプリンタは、 リストボックスに表示されていない限り削除されます。
チェックボックスの使用に関する次のプラットフォーム固有の情報について注意してください。
ユーザパッケージに含まれるWindows NT/2000/XPおよびWindows 2000/2003 Terminal Serverプラットフォーム: Windows NT/2000/XPプラットフォームおよびWindows 2000/2003 Terminal Serverでは、ユーザパッケージに格納されているNovell iPrintポリシーを設定する場合、このオプションを有効にすると、ユーザパッケージのNovell iPrintポリシーによってワークステーションまたはターミナルサーバに配布されていたiPrintプリンタのみが削除されます。
ワークステーションパッケージに含まれるWindows NT/2000/XPプラットフォーム: Windows NT/2000/XPプラットフォームでは、ワークステーションパッケージに格納されているNovell iPrintポリシーを設定する場合、このオプションを有効にすると、ワークステーションパッケージのNovell iPrintポリシーによってワークステーションに配布されていたiPrintプリンタのみが削除されます。これに加えて、ワークステーションパッケージに格納されているNovell iPrintポリシーでこのオプションを有効にし、そのワークステーションのユーザが制約を受けている場合、このユーザにはそのiPrintプリンタを削除する十分な権利が与えられません。
ユーザまたはワークステーションパッケージに含まれるWindows 9xプラットフォーム: Windows 9xプラットフォームでは、ユーザパッケージまたはワークステーションパッケージに格納されているNovell iPrintポリシーを設定する場合、プリンタは、そのインストール元になるパッケージの種類にかかわらず、ワークステーションプリンタとしてインストールされます。このオプションをオンにすると、いずれのパッケージのNovell iPrintポリシーを使用して配布されたかに関係なく、すべてiPrintプリンタが削除されます。
(省略可能)ワークステーションが物理的にファイアウォールの外側にある場合は、
フィールドを使用して、プロキシ、ファイアウォール、ネットワークアドレス変換(NAT)のいずれかのアドレスを指定して、その後にコロン(:)とポート番号を指定します。Novell iPrintプリンタを使用するワークステーションがファイアウォールの外側にある場合は、ポート631を開く必要があります。Novell iPrintプリンタ以外の安全なプリンタを使用するワークステーションがファイアウォールの外側にある場合は、ポート443(安全なプリンタがファイアウォールを通過する標準のポート番号)を開く必要があります。
ワークステーションがファイアウォールの外側に置かれていない場合、このフィールドは空のままにしておいてください。
NetWare 6.5を使用する場合、ワークステーションがファイウォールの外側にあるときは、Novell iPrintポリシーを使用するためにサーバプロキシを設定する必要があります。
(省略可能)[ポリシースケジュール]ページをクリックして、Novell iPrintポリシーのスケジュールを設定します。
ワークステーションパッケージの一部としてNovell iPrintポリシーを設定し、そのパッケージをシステム起動時に実行するようにスケジュールした場合、システム起動時にiPrintポリシーが実行しますが、プリンタを配布することはできません。プリンタをワークステーションに配布するには、ワークステーションにユーザがログインしていることが必要です。このことは、ユーザパッケージの一部としてNovell iPrintポリシーを設定する場合は、問題にはなりません。これは、ユーザパッケージポリシーをシステム起動時に実行するようにスケジュールできないためです。
通常はシステム起動時に実行するようにワークステーションパッケージをスケジュールする場合、ユーザがワークステーションにログインしたとき、またはユーザがワークステーションにログインしているその他の時点でiPrintポリシーを実行するスケジュールを作成する必要があります。ワークステーションパッケージのiPrintポリシーがユーザのログイン時に実行されるようにこのポリシーのスケジュールを設定する場合は、
の設定がデフォルトのまま、つまり ( )であることを確認してください。iPrintポリシーをユーザのログイン時に実行するよう設定した場合、対話ユーザだとiPrintポリシーの実行は失敗します。をクリックしてポリシーを保存します。
このパッケージの全ポリシーの設定が終了したら、セクション 15.13, ユーザパッケージまたはワークステーションパッケージの関連付けの手順を実行し、ポリシーパッケージを関連付けます。
メモ:Windows98では、iPrintクライアントのインストールがワークステーションのすべてのユーザプロファイルに適用されます。Windows 98ワークステーション上でiPrintクライアントをインストールする前に別のユーザプロファイルがセットアップされている場合、ログインユーザの[スタート]メニューではなく、デフォルトユーザの[スタート]メニューに
]が表示されます。このような理由があるために、Windows 98ワークステーションから[スタート]メニューの オプションを使用してiPrintクライアントをアンインストールする場合、デフォルトユーザとしてログインする必要があります。Windows NT/2000/XPワークステーションでは、iPrintクライアントをインストールした後、ログインユーザの[スタート]メニューに が表示されます。