49.1 アプリケーションオブジェクトマクロ

アプリケーションオブジェクトマクロは、アプリケーションオブジェクトの[マクロ]ページで定義され、アプリケーションオブジェクトでのみ使用することができます。このマクロは、次の2つの例に示すように、関連付けられた値を持つ変数です。

変数

SOURCE_PATH

\\server1\sys\public\zen\word

TARGET_PATH

c:\program files\word

この例では、SOURCE_PATHは、Novell Application Launcher™がユーザのワークステーションに配布するアプリケーションの格納元であるネットワーク上の場所を定義します。TARGET_PATHは、Application Launcherが配布するファイルのコピー先になるワークステーションの場所を定義します。

管理者が割り当てたデフォルト値をユーザがそのまま使用するか、別の値を入力するかの選択をユーザに促すマクロを作成することもできます。たとえば、ユーザに対してデフォルトになっているインストールドライブ(c:など)の使用を促すが、ユーザが別のドライブ(d:など)に変更することも可能にするマクロを使用することができます。

次の節では、アプリケーションオブジェクトマクロに別のマクロをネストする操作、およびアプリケーションオブジェクトマクロを定義する手順について説明します。

49.1.1 マクロのネスト

アプリケーションオブジェクトマクロを定義するときに、その定義に別のマクロを埋め込むことができます。次の例では、TARGET_PATHマクロを定義するときに特別なWindowsマクロ、*WINDISKを使用しています。

%*WINDISK%\Program Files

アプリケーションオブジェクトのプロパティフィールドでTARGET_PATHマクロを使用するときに、Application Launcherは現在のワークステーションのWindowsドライブ文字を%*WINDISK%(c:\tempなど)で置き換えます。

文字列に別のマクロを埋め込むときは、この例のように、マクロを%文字で囲む必要があります。特別なWindowsマクロ、eDirectory属性マクロ、環境変数マクロ、ログインスクリプトマクロ、およびその他のアプリケーションオブジェクトマクロを埋め込むことができます。

49.1.2 アプリケーションオブジェクトマクロの定義

  1. ConsoleOneで、マクロを定義する対象のアプリケーションオブジェクトを右クリックし、[プロパティ]をクリックします。

  2. [共通]タブ>[マクロ]の順にクリックします。[マクロ]ページが表示されます。

  3. 変数名と値で構成されたマクロ(文字列の値マクロ)を定義する場合は、文字列の値(プロンプトなし)マクロの定義に進みます。

    または

    デフォルト値をそのまま使用するか、別の値を入力するかの選択をユーザに促すマクロを定義する場合は、プロンプトマクロの定義に進みます。

文字列の値(プロンプトなし)マクロの定義

  1. [マクロ]ページで、[追加]>[文字列の値]の順にクリックします。[文字列値の編集]ダイアログボックスが表示されます。

  2. [値の名前]ボックスに、マクロ変数の名前を入力します(TARGET_PATHなど)。この名前にはスペースを使用しないでください。

  3. [値のデータ]ボックスに、マクロ変数の値を入力します(c:\program files\wordなど)。

  4. [OK]をクリックして、このマクロを[マクロ]リストに追加します。

有効なアプリケーションオブジェクトのプロパティでマクロを使用する方法については、セクション 49.8, マクロを使用できるアプリケーションオブジェクトのプロパティを参照してください。

プロンプトマクロの定義

プロンプトマクロは、MSIアプリケーションには適用されません。MSIアプリケーション以外のすべてのアプリケーションでは、Application Launcherによってインストールプロセスが制御されるためプロンプトを提供できます。MSIアプリケーションでは、Application LauncherではなくWindows Installerによってアプリケーションがインストールされるため、Application Launcherがプロンプトを表示する機会はありません。

  1. [マクロ]ページで、[追加]>[要求]>[ドライブ]の順にクリックし、ユーザにドライブの指定を促すマクロを作成します。または、[追加]>[要求]>[文字列]の順にクリックし、ユーザにテキストの入力を促すマクロを作成します。

  2. 次の各フィールドに情報を入力します。

    [マクロ名]: マクロの内容を表す名前を指定します。この名前にはスペースを使用しないでください。

    [プロンプト表示するテキスト]: ユーザに表示するテキストを指定します。たとえば、インストールドライブを要求する場合、「このアプリケーションはC:ドライブにインストールされます。必要な場合は、別のドライブ文字を入力してください。」

    [デフォルト値]: ドライブについてのプロンプトを表示するマクロの場合は、デフォルトのドライブとして表示するドライブを選択します。文字列についてのプロンプトを表示するマクロの場合は、デフォルトのテキストとして表示するテキストを指定します。

    [最小空きディスク容量(MB)]: ディスクに必要な最小空き容量を指定します。ユーザは、最小空きディスク容量の要件を満たしていないドライブにはインストールできません。

    [Maximum String Length in Chars (Prompted String Macro Only)(文字列の最大の長さ(文字列の要求マクロのみ))]: 文字列についてのプロンプトに対してユーザが入力できる最大文字数を指定します。

  3. [OK]をクリックして、このマクロを[マクロ]リストに追加します。

有効なアプリケーションオブジェクトのプロパティでマクロを使用する方法については、セクション 49.8, マクロを使用できるアプリケーションオブジェクトのプロパティを参照してください。