63.3 イメージセーフデータビューアとエディタ(ZisviewおよびZisedit)

イメージングブートメディア(PXE、CD、DVD、またはZENworksパーティション)からワークステーションをブートする場合は、Linux bashプロンプトが表示されたときに「zisedit」または「zisview」を入力することにより、そのワークステーションのイメージセーフデータを編集および表示できます。

詳細情報については、以下を参照してください。

メモ:ZENworks Imaging Windows Agent (ziswin.exe)を使って、ワークステーションのイメージセーフデータを表示、編集することもできます。ZENworks Imaging Windows Agentは、ワークステーションのイメージセーフデータを表示できるイメージセーフデータビューア(zisview)の機能と、このデータが編集できるイメージセーフデータエディタ(zisedit)の機能を統合します。詳細については、セクション 63.2, ZENworks Imaging Windows Agent (Ziswin.exe)を参照してください。

63.3.1 イメージセーフデータビューアによって表示される情報

イメージングデバイスからワークステーションをブートする場合は、Linux bashプロンプトが表示されたときに「zisview」を入力することにより、そのワークステーションのイメージセーフデータを表示できます。

イメージセーフデータビューア(zisview)には、ワークステーションに関する次の情報が表示されます。

表 63-3 Zisview情報

Category

情報

イメージセーフデータ

  • [バージョン]: イメージングエージェントのバージョン番号(ziswin)

  • [イメージ作成直後フラグ]: この項目がFalseに設定されている場合には、イメージングエージェント(ziswin.exe)がWindowsレジストリからデータを読み込み、それをイメージセーフデータ保管場所に書き込みます。この項目がTrueに設定されている場合は、イメージングエージェントがイメージセーフデータ保管場所からデータを読み込み、それをWindowsレジストリに書き込みます。

  • [最後に適用されたベースイメージ]: ワークステーションに復元された最後のベースイメージ

  • [最後に適用されたベースイメージの時間]: ワークステーションに復元された直近のベースイメージのタイムスタンプ

  • [最後に適用されたベースイメージのサイズ]: ワークステーションに復元された直近のベースイメージのサイズ

  • [スクリプトイメージフラグ]: このオプションがTrueに設定されている場合、最後のイメージング操作はスクリプトされたイメージでした。このオプションがFalseに設定されている場合、最後のイメージング操作はスクリプトされたイメージではありませんでした。

  • [スクリプトチェックサム]: 最後のスクリプト実行を表すチェックサム値を表します。ZENworksイメージングエンジンは、チェックサムを使用してワークステーションでの同じスクリプトの再実行を防止します。ただし、ConsoleOneで同じスクリプトを再実行することを指定した場合を除きます。

ワークステーションのID情報

  • [ワークステーションのツリー]: このワークステーション用のワークステーションオブジェクトを含むeDirectoryツリー

  • [ワークステーションオブジェクト]: コンピュータのワークステーションの識別名

  • [ワークステーションID]: ワークステーションのID番号

  • [Win 9x Computer Name (Win 9xコンピュータ名)]: ワークステーションのコンピュータ名これはWindows 9.xワークステーションのコンピュータ名を変更する場合にのみ使用されます。Windows 2000またはXPワークステーションのコンピュータ名を変更するには、[DNSホスト名]を使用します。

  • [Windows Workgroup (Windowsワークグループ)]: ワークステーションのMicrosoftネットワークワークグループ

  • [Windows SID]: ワークステーションのWindowsセキュリティIDで、Windows内のこのワークステーションを識別する一意の番号です。

ネットワーク情報

  • [DHCP]: このワークステーションがDHCPを使用してIPアドレスを入手するかどうかを示します。

  • [IP Address]: このワークステーションが使用するスタティックなIPアドレスを表示します。

  • [Subnet Mask]: このワークステーションが使用するサブネットマスクを表示します。

  • [ゲートウェイ]: このワークステーションが使用するゲートウェイを表示します。

  • [DNSサーバ]: DNS名の解決に使用されるDNSネームサーバの数

  • [DNSサフィックス]: ワークステーションのDNSコンテキスト

  • [DNSホスト名]: ワークステーションのDNSローカルホスト名これはWindows 2000またはXPワークステーションのコンピュータ名を変更する場合にも使用されます。

63.3.2 イメージセーフデータビューア

zisviewを使用する場合は、Linux bashプロンプトが表示されたときに、次のいずれかを入力します。

表 63-4 Zisview Bashコマンド

コマンド

説明

zisview

すべてのイメージセーフデータを表示します。

zisview -z field

特定の1つまたは複数のフィールドに関する情報を表示します。fieldには1つまたは複数のフィールド名をスペースで区切りながら指定します。fieldでは大文字と小文字が区別されません。

次のすべてが有効なフィールド名です。コマンドラインに入力できる、対応する最小の名前は、各フィールド名に続けてかっこ内にあります。

  • JustImaged (J)
  • ScriptedImage (SC)
  • LastBaseImage (L)
  • Tree (T)
  • ObjectDN (ObjectDN)
  • NetBIOSName (N)
  • WorkGroup (WorkG)
  • SID (SI)
  • WorkstationID (Works)
  • DHCP (DH)
  • IP (I)
  • Gateway (Gateway)
  • Mask (M)
  • DNSServerCount (DNSServerC)
  • DNSServer (DNSServer)
  • DNSSuffix (DNSSu)
  • DNSHostName (DNSH)

zisview -s

すべてのイメージセーフデータフィールドを含む環境変数の生成に使用できるスクリプトを作成します。

zisview -h

zisviewのヘルプを表示します。

63.3.3 イメージセーフデータエディタ

イメージングデバイスからワークステーションをブートした後は、Linux bashプロンプトが表示されたときに「zisedit」を入力することにより、そのワークステーションのイメージセーフデータの情報を変更、消去、または削除できます。

ziseditを使用する場合は、Linux bashプロンプトが表示されたときに、次のいずれかを入力します。

表 63-5 Zisedit Bashコマンド

コマンド

説明

zisedit

すべてのイメージセーフデータフィールドが記載された画面を表示します。フィールド内の情報はどれでも、追加、変更できます。

zisedit field=new_information

この構文を使用すれば、1つのフィールドの情報を変更できます。fieldには有効なフィールド名を、new_informationにはこのフィールドに含める情報を指定します。fieldでは大文字と小文字が区別されません。

たとえば、「zisedit Mask=255.255.252.0」と入力すると、この情報が[サブネットマスク]フィールドに入力されます。

次のすべてが有効なフィールド名です。コマンドラインに入力できる、対応する最小の名前は、各フィールド名に続けてかっこ内にあります。

  • JustImaged (J)
  • ScriptedImage (SC)
  • LastBaseImage (L)
  • Tree (T)
  • ObjectDN (ObjectDN)
  • NetBIOSName (N)
  • WorkGroup (WorkG)
  • SID (SI)
  • WorkstationID (Works)
  • DHCP (DH)
  • IP (I)
  • Gateway (Gateway)
  • Mask (M)
  • DNSServerCount (DNSServerC)
  • DNSServer1 (DNSServer1)
  • DNSSuffix (DNSSu)
  • DNSHostName (DNSH)
  • PXEWorkRevision (PXEWorkR)
  • PXEWorkObject (PXEWorkO)
  • PXETaskID (PXETaskI)
  • PXETaskState (PXETaskS)
  • PXETaskRetCode (PXETaskR)

zisedit -c

すべてのイメージセーフデータフィールドをクリアします。

zisedit -r

すべてのイメージセーフデータ保管場所を削除します。

zisedit -h

ziseditのヘルプを表示します。