補助クラスの定義と使用

補助クラスとは、オブジェクトのクラス全体ではなく特定のeDirectoryオブジェクトインスタンスに追加されるプロパティ(属性)のセットのことです。たとえば、電子メールアプリケーションの場合、eDirectoryツリーのスキーマを拡張して電子メールプロパティという補助クラスを含むことにより、個々のオブジェクトを必要に応じてそのプロパティで拡張できます。スキーママネージャを使用すると、独自の補助クラスを定義することができます。補助クラスを定義した後で、ConsoleOneメインウィンドウを使用し、その補助クラスに定義されているプロパティに基づいて個々のオブジェクトを拡張できます。

このセクションでは、次の項目について説明します。

• 補助クラスを定義する
• 補助クラスのプロパティでオブジェクトを拡張する
• 補助クラスのプロパティで複数のオブジェクトを同時に拡張する
• オブジェクトの補助プロパティを変更する
• オブジェクトから補助プロパティを削除する
• 複数のオブジェクトから補助プロパティを同時に削除する

補助クラスを定義する

1. スキーマを拡張するeDirectoryツリー内の任意の場所をクリックします。

2. ［ツール］>［スキーママネージャ］の順にクリックします。

3. ［クラス］タブの［作成］をクリックします。

4. ウィザードの指示に従って、補助クラスを定義します。

   クラスフラグの設定では、［補助クラス］を選択してください。補助クラスに追加する独自のプロパティを定義する場合は、クラス作成ウィザードをキャンセルし、先に独自のプロパティを定義します。詳細については、独自のオブジェクトクラスとプロパティの定義を参照してください。

補助クラスのプロパティでオブジェクトを拡張する

1. ConsoleOneのメインウィンドウで目的のオブジェクトを右クリックし、［このオブジェクトの拡張］をクリックします。

2. 使用する補助クラスが［現在の補助クラスの拡張］の下にすでに表示されているかどうかに応じて、適切な操作を実行します。

   補助クラスがリストに表示されている	操作
   はい	この手順を終了します。 その代わりに、オブジェクトの補助プロパティを変更するを参照してください。
   いいえ	［拡張の追加］をクリックし、補助クラスを選択して、［OK］をクリックします。

3. 汎用エディタが使用されるというメッセージが表示されたら、［OK］をクリックします。

4. 表示された画面で、必要なプロパティの値を設定します。

   使用する画面に応じて、次の点に注意してください。

   画面	注意点
   ［拡張］タブ(［プロパティ］ダイアログボックス)	補助クラスの必須プロパティおよびオプションプロパティの両方がリストに表示されます。 特定のプロパティの詳細については、［ヘルプ］をクリックしてください。
   ［新規作成］ダイアログボックス	補助クラスの必須プロパティだけがリストに表示されます。 正しく設定するためには、各プロパティのシンタックスについて理解している必要があります。詳細については、『Novell eDirectory管理ガイド』の「レプリカ」を参照してください。 必須のプロパティを設定した後で、オプションのプロパティを設定できます。詳細については、オブジェクトの補助プロパティを変更するを参照してください。

5. ［OK］をクリックします。

補助クラスのプロパティで複数のオブジェクトを同時に拡張する

1. ConsoleOneの右側の画面で、<Shift>または<Ctrl>を押しながら各オブジェクトをクリックして、選択します。

   選択するオブジェクトは、同じタイプである必要はありません。

2. 選択したオブジェクトを右クリックし、［複数オブジェクトの拡張］をクリックします。

3. 使用する補助クラスが［現在の補助クラスの拡張］の下にすでに表示されているかどうかに応じて、適切な操作を実行します。

   ﾋﾝﾄ:  選択したすべてのオブジェクトに共通する拡張だけがリストに表示されます。各オブジェクトに固有の拡張は表示されません。

   補助クラスがリストに表示されている	操作
   はい	この手順を終了します。 その代わりに、オブジェクトの補助プロパティを変更するを参照してください。各オブジェクトは、1度に1つしか変更できません。
   いいえ	［拡張の追加］をクリックし、補助クラスを選択して、［OK］をクリックします。

4. 汎用エディタが使用されるというメッセージが表示されたら、［OK］をクリックします。

5. 表示された画面で、必要なプロパティの値を設定します。

   重要:  設定する各プロパティ値は、選択したオブジェクトのそれぞれに適用されます。目的のオブジェクトにすでに同じプロパティが存在し、そのプロパティが単一の値だけを取る場合は、既存の値が新しい値に置き換わります。目的のオブジェクトにすでに同じプロパティが存在し、そのプロパティが複数の値を取る場合は、既存の値に新しい値が追加されます。

   使用する画面に応じて、次の点に注意してください。

   画面	注意点
   ［拡張］タブ	補助クラスの必須プロパティおよびオプションプロパティの両方がリストに表示されます。 特定のプロパティの詳細については、［ヘルプ］をクリックしてください。
   ［新規作成］ダイアログボックス	補助クラスの必須プロパティだけがリストに表示されます。 正しく設定するためには、各プロパティのシンタックスについて理解している必要があります。詳細については、『Novell eDirectory管理ガイド』の「スキーマ」を参照してください。 必須プロパティを設定した後で、次のセクションの説明に従ってオプションプロパティを設定することができます。各オブジェクトは、1度に1つしか変更できません。

6. ［OK］をクリックします。

オブジェクトの補助プロパティを変更する

1. ConsoleOneのメインウィンドウでオブジェクトを右クリックし、［プロパティ］をクリックします。

2. ［拡張］タブで、補助クラスを基にした名前が付いているプロパティページを選択します。補助クラスがリストに表示されていない場合、あるいは［拡張］タブがない場合は、［その他］一般ページを使用してください。

3. 表示された画面で、必要なプロパティの値を設定します。使用する画面に応じて、次の点に注意してください。

   画面	注意点
   ［拡張］タブ	補助クラスの必須プロパティおよびオプションプロパティの両方がリストに表示されます。 特定のプロパティの詳細については、［ヘルプ］をクリックしてください。
   ［その他］タブ	補助クラスの設定済みプロパティだけがリストに表示されます。［追加］をクリックし、追加のプロパティを設定します。 正しく設定するためには、各プロパティのシンタックスについて理解している必要があります。詳細については、『Novell eDirectory管理ガイド』の「スキーマ」を参照してください。

4. ［OK］をクリックします。

オブジェクトから補助プロパティを削除する

1. ConsoleOneのメインウィンドウで目的のオブジェクトを右クリックし、［このオブジェクトの拡張］をクリックします。

2. ［現在の補助クラスの拡張］のリストから、削除するプロパティが定義されている補助クラスを選択します。

3. ［拡張の削除］>［はい］の順にクリックします。

   これにより、オブジェクトに最初から定義されていたプロパティを除き、補助クラスによって追加されたすべてのプロパティが削除されます。

複数のオブジェクトから補助プロパティを同時に削除する

1. ConsoleOneの右側の画面で、<Shift>または<Ctrl>を押しながら各オブジェクトをクリックして、選択します。

   選択するオブジェクトは、同じタイプである必要はありません。

2. 選択したオブジェクトを右クリックし、［複数オブジェクトの拡張］をクリックします。

3. プロパティを削除する補助クラスが［現在の補助クラスの拡張］の下に表示されているかどうかに応じて、適切な操作を実行します。

   ﾋﾝﾄ:  選択したすべてのオブジェクトに共通する拡張だけがリストに表示されます。各オブジェクトに固有の拡張は表示されません。

   補助クラスがリストに表示されている	操作
   はい	補助クラスを選択し、［拡張の削除］>［はい］の順にクリックします。 これにより、オブジェクトに最初から定義されていたプロパティを除き、補助クラスによって追加されたすべてのプロパティが削除されます。
   いいえ	ダイアログボックスを閉じます。 補助クラスは、各オブジェクトから1度に1つずつしか削除できません。オブジェクトから補助プロパティを削除するを参照してください。