Linux、Solarisシステムでのスキーマの拡張

次のセクションでは、Linux*およびSolaris*システムでのスキーマの拡張について説明します。


ndsschユーティリティを使用して、LinuxまたはSolarisシステム上のスキーマを拡張する

eDirectoryスキーマ拡張ユーティリティndsschを使用して、LinuxまたはSolarisシステム上のスキーマを拡張できます。ツリーのスキーマの変更処理では、スキーマファイル(.SCH)に指定された属性とクラスが使用されます。.SCH ファイルの指定内容に従って、属性とクラスの関連付けが作成されます。

スキーマを拡張するには、次を実行します。

  1. 次の構文を使用します。

    ndssch [-h <hostname>[:<port>]] [-t tree_nameadmin-FDN schemafile...

    ndssch [-h <hostname>[:<port>]] [-t tree_name] [-d] admin_FDN schemafile [schema_description]...


表 22. ndsschのパラメータ

ndsschのパラメータ 説明

-h hostname

スキーマを拡張するサーバの名前またはIPアドレス。指定したサーバが属しているツリーのスキーマが拡張されます。スキーマを拡張するホスト上にツリーがある場合、このパラメータの指定は任意で、それ以外の場合、このパラメータの指定は必須です。

port

サーバのポートを指定します。

-t tree_name

スキーマを拡張するツリーの名前。このパラメータの指定は任意です。/etc/nds.confファイルに指定された値がデフォルトのツリー名として使用されます。詳細については、「nds.confファイルを使用して、Novell eDirectoryを設定する」を参照してください。

admin-FDN

Treeに対するeDirectory管理権を持つユーザのフルコンテキスト付きの名前。

schemafile

拡張するスキーマについての情報が入力されたファイルの名前。

-d, schema_description

このオプションが使用されている場合、各スキーマファイルはスキーマファイルの説明を伴っています。


RFC 2307スキーマを拡張する

RFC 2307に定義されている属性とオブジェクトクラスは、ユーザまたはグループ関連、およびNIS関連のものです。ユーザまたはグループ関連の定義は、/usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-usergroup.schファイルにコンパイルされます。NIS関連の定義は、/usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-nis.schファイルにコンパイルされます。それぞれに対応するLDIF形式のファイルもあります(ユーザ/グループ関連は/usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-usergroup.ldif、eDirectory関連は/usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-nis.ldif)。

RFC 2307スキーマを拡張するには、ndsschユーティリティまたはldapmodifyツールを使用します。

ndsschユーティリティを使用してスキーマを拡張するには、次を実行します。

  1. 次のコマンドを入力します。

    ndssch -t /usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-usergroup.sch

    または

    ndssch -t /usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-nis.sch


表 23. ndsschのパラメータ

ndsschのパラメータ 説明

-t

スキーマを拡張するツリーの名前。このパラメータの指定は任意です。このパラメータが指定されていない場合、/etc/nds.confファイルに指定されたツリー名が使用されます。

ldapmodifyユーティリティを使用してスキーマを拡張するには、次を実行します。

  1. 次のコマンドを入力します。

    ldapmodify -h -D -w -f /usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-usergroup.ldif

    または

    ldapmodify -h -D -w -f /usr/lib/nds-modules/schema/rfc2307-nis.ldif


    表 24. ldapmodifyのパラメータ

    ldapmodifyのパラメータ 説明

    -h ldaphost

    LDAPサーバが動作している代替ホストを指定します。

    -D binddn

    binddnを使用してX.500ディレクトリにバインドします。binddnには、RFC 1779に定義されている文字列表現のDNを指定します。

    -w passwd

    通常の認証のパスワードとして、passwdに指定されたパスワードを使用します。

    -f file

    標準入力ではなくファイルから、エントリ変更情報を読み込みます。