NetWare Accelerated Upgradeを実行するには、次の作業を行います。
次のセクション「設置サーバを準備する」に進んでください。
設置サーバには、NetWare 6オペレーティングシステムCDに含まれるファイルのコピーが保持されます。この1つの場所から、すべてのターゲットサーバをアップグレードできます。設置サーバには、アップグレードを予定しているサーバおよびNetWare Accelerated Upgradeを実行するクライアントワークステーションを除く、任意のサーバを使用できます。
次のいずれかを実行します。
(状況によって実行)NICIがインストールされていないターゲットサーバをアップグレードする場合は、NetWare 6 NICIファイルをターゲットサーバにコピーします。次のいずれかを実行します。
(オプション)ディスクドライバを手動で指定します。
推奨されてはいませんが、NetWare 6オペレーティングシステムCDに含まれていないディスクドライバをロードしたり、NetWare Accelerated Upgradeの実行中に行われるハードウェアの自動検出をスキップしたりできます。詳細については、「ディスクドライバの手動指定」を参照してください。
(オプション)NetWare Accelerated Upgradeスクリプトファイルをカスタマイズします。
警告: インストールプロセスをカスタマイズすると、NetWare 6のインストールに影響が出る可能性があります。その結果、アップグレードが失敗し、サーバが使用できなくなる場合があります。
スクリプトファイルをカスタマイズすることにより、メニューオプションを追加したり、NetWare 6インストールの標準機能ではない追加のソフトウェアやパッチをインストールしたりできます。
スクリプトファイルの使い方の詳細については、Novell Developer NetのWebサイトの「Upgrading an Enterprise Using the NetWare Accelerated Upgrade」(AppNotes、1999年4月)を参照してください。
ソースサーバの準備ができたら、次のセクション「ターゲットサーバを準備する」に進みます。
ターゲットサーバは、NetWare 6にアップグレードするNetWare 4またはNetWare 5のサーバです。ターゲットサーバが次に示す最低要件を満たしていることを確認してください。
警告: ツリー内の最初のサーバをNetWare 6にアップグレードする場合は、NetWare Accelerated Upgradeを使用しないでください。NetWare Accelerated Upgradeを使用するには、NetWare 6が動作しているサーバがツリー内にすでに存在する必要があります。NetWare 6が動作しているサーバがない場合は、ツリー内の1つのサーバに対してインプレースアップグレードを実行してから、NetWare Accelerated Upgradeを使用してツリー内の他のサーバをアップグレードします。
ヒント: 180MBは最低要件です。アップグレード後に追加の製品をインストールする予定がある場合は、それらの製品のための追加のメモリ要件も考慮する必要があります。
Policy and Distribution Servicesを停止するには、次の操作を実行します。
NetWare 4またはNetWare 5からのアップグレードに関して、NetWare Accelerated Upgradeがサポートしていない手順を次の表に示します。
表: 1. NetWare 4またはNetWare 5のターゲットサーバをアップグレードするときにサポートされていない手順
アップグレード時にサポートされていない手順 | 推奨される手順 |
---|---|
アップグレード時のIPプロトコルの追加 |
INETCFGなどのNetWare 6ユーティリティを使用してアップグレード後にIPプロトコルを追加するか、またはNetWare 6インストールプログラムを使用してアップグレードします。 |
ハードウェア要件が満たされている場合は、次の手順を実行してターゲットサーバをアップグレード用に準備します。
最新のNetWare Support Packを使用してターゲットサーバを更新します。
Support Packは、NovellのサポートWebサイトで入手できます。
(状況によって実行)NSSボリュームを使用してNDS(R) 7が動作しているマルチサーバツリー内のサーバをアップグレードする場合は、次の操作を実行します。
(状況によって実行)クラスタリングされたマルチサーバツリー内のサーバをアップグレードする場合は、次の操作を実行します。
ターゲットサーバのサーバコンソールで[DSREPAIR]>[Time Synchronization]を実行します。NDS(R)同期エラーが発生した場合は、処理を続ける前にエラーを解決してください。
すべてのボリュームをマウントします。
以前にディスクエラーが発生したことがある場合は、サーバ上のすべてのボリュームでVREPAIRを実行して、エラーがないことを確認する必要があります。
ターゲットサーバが設置サーバおよびクライアントワークステーションと通信できることを確認します。
重要: クライアントワークステーション、ターゲットサーバ、および設置サーバが同じプロトコル(IPXTMまたはIP)を共有していることを確認します。
ここで問題が発生した場合は、「サーバからサーバへの接続のトラブルシューティング」を参照してください。
ターゲットサーバを含むコンテナに対してスーパバイザ権を持っていることを確認します。
ターゲットサーバの準備ができたら、次のセクション「ネットワークを準備する」に進みます。
マルチサーバツリーに属するサーバをNetWare 6にアップグレードする場合、最初にアップグレードするサーバにはNetWare Accelerated Upgradeを使用できないため、ツリーに属する1台のサーバでインプレースアップグレードを実行する必要があります。ツリー内にNetWare 6が動作しているサーバが1台あれば、残りのサーバはNetWare Accelerated Upgradeを利用して安全にアップグレードできます。
インプレースアップグレードの方法については、『NetWare 6概要とインストールガイド』の第3章「NetWare 6へのアップグレード」を参照してください。
シングルサーバツリーに属するサーバをNetWare 6にアップグレードする場合は、NetWare Accelerated Upgradeを利用できます。ただし、アップグレード後に手動でNDSスキーマを拡張する必要があります。NDSスキーマを自動的にアップデートしたい場合には、インプレースアップグレードを行うことをお勧めします。
次のセクション「NetWare Accelerated Upgradeを実行する」に進んでください。
ワークステーションから設置サーバにログインし、NetWare 6オペレーティングシステムCDのルートディレクトリにあるNetWare Accelerated Upgrade実行ファイル(ACCUPG.EXE)をダブルクリックします。
[Welcome]画面の説明を読み、右矢印をクリックします。
設置サーバにコピーまたはマウントしたNetWare 6ファイルの場所を入力し、右矢印をクリックします。
設置サーバへのパスワードを入力し(設置サーバにはNetWare 6 CDのファイルがコピーされています)、[OK]をクリックします。
リストからターゲットサーバを選択し、右矢印をクリックします。
プロンプトが表示されたら、ユーザ名、パスワード、ツリー名、そしてターゲットサーバのコンテキストを入力し、[OK]をクリックします。
右矢印をクリックします。
ここでNetWare Accelerated Upgradeは、選択したサーバがNetWare 6のソフトウェアおよびハードウェア要件を満たしているかどうか確認するために、ターゲットサーバのチェックを実行します。この処理には数分かかる場合があります。
重要要件画面をよく見て、ターゲットサーバがNetWare 6のサーバ要件を満たしていることを確認します。
注: 「ターゲットサーバを準備する」のリストにあるサポートパックが適用されていれば、サーバ要件は問題なく満たされます。
リストの項目には、重要でない要件もあります。しかし次の要件については、先に進む前に満たされていることを必ず確認してください。
ターゲットサーバが重要な最低要件を満たしていない場合、そのサーバプロパティは赤く表示されます。重要な最低要件をすべて満たさなければ、NetWare Accelerated Upgradeは次のステップに進みません。
重要: NICIファイルをアップデートするように指示された場合は、次に進む前にステップ: 2の指示に従ってください。
アップグレードの際にNetWare Accelerated Upgradeに自動的に実行させたいオプションをすべてオンにし、右矢印をクリックします。
このオプションをオンにしても、ファイルのコピーが完了した後に手動でターゲットサーバを再起動する必要が生じる場合もあります。
自動検出の間、STARTUP.NCFファイルはSTARTUP.AUPにリネームされています。そのためNetWare Accelerated Upgradeは元のSTARTUP.NCFファイルを復元した後に、NetWare 6でサポートされる適切な.HAMおよび.CDMドライバをロードします。 元のSTARTUP.NCFファイルやAUTOEXEC.NCFファイルに、現在ロードされているデバイスのデバイスドライバがない場合、ファイル中のLOAD行は削除されるか新しいファイルにコピーされた後、コメントアウトされます。 警告: ターゲットサーバにNetWare 6と互換性のないディスクドライバがあった場合、ハードウェア自動検出プロセスでこのドライバを更新できないため、サーバをアップグレードできなくなります。これを避けるには、アップグレードを完了する前にNetWare 6と互換性のないドライバをすべてアンロードしてください。NetWare Accelerated Upgradeは、NetWare 6をサポートしないドライバを自動的に検出し、適切な処置をするように警告します。
NetWare Accelerated Upgradeによりインストールされる製品のリストを確認し、右矢印をクリックします。
矢印をクリックした後、[Progress]画面が現れるまで数分間かかることもあります。
[Progress]画面を監視し、NetWare 6オペレーティングシステムのファイルがターゲットサーバにコピーされたら、[Close]をクリックします。
ターゲットサーバはNetWare 6サーバにアップグレードされました。NetWare Accelerated Upgradeでは、アップグレードの際に他のネットワーク製品はインストールされません。他のネットワーク製品をインストールするには、「他のネットワーク製品をインストールする」を参照してください。
「アップグレード後の作業を完了する」に進みます。
NetWare Accelerated Upgradeユーティリティはライセンス許可証をインストールしないため、NetWare Web Manager経由でiManageを使用し、新しくNetWare 6にアップグレードしたサーバにライセンス許可証をインストールします。
注: ライセンス許可証をNDSツリーの[ROOT]にインストールしているか、ユーザがMLAアカウントを持っている場合、ライセンスを新しくインストールする必要はありません。
Webブラウザに次のURLを入力し、NetWare Web Managerを表示させます。
https://nw6serveripaddress:portnumber
iManageアイコンをクリックします。
[License Management]>[Install Licenses]の順にクリックします。
画面上の指示に従います。
NetWare Accelerated Upgradeでは、他のネットワーク製品はインストールされません。ネットワーク製品を追加してインストールするには、次の2つの方法があります。