重要:サポートパッケージがリリースされている場合、新たにいくつか注意事項があります。OES Readmeを参照して、各サポートパッケージ特有の項目を確認してください。
この節では、次のインストール/マイグレーションに関する注意事項について記述しています
クラスタへLinuxノードを追加した後で、NetWareノードをさらに追加することはできません。詳細については、 OES 2: Novell Cluster Services 1.8.4 for Linux Administration Guide
の Converting a NetWare Cluster to Linux を参照してください。
OES 2 Linuxのインストールの途中で、rootに最低1ユーザの作成を促すプロンプトが表示され、このプロンプトをバイパスするかどうか聞かれます。
OES 2におけるユーザ管理は全体的にeDirectoryが管理しているため、OES 2 Linux上でローカルユーザを作成することはお勧めしません。サーバ上に必要なローカルユーザは、rootユーザのみです。その他のローカルユーザを作成すると、不必要な混乱と、問題判別が難しい運用サービス上の問題を引き起こす場合があります。
eDirectoryユーザは、OES 2 LinuxサーバごとにデフォルトでインストールされているLinux User Management (LUM)を介して、POSIX*アクセスが有効となります。
また、すべてのOESサービスが、LUMが有効なユーザを必要としているのではないことに注意してください。Novell Clientは、たとえば、追加の設定なしで、NetWare上で行っているように、OES 2 Linuxサーバ上のNCPボリュームおよびNSSボリュームにアクセスできます。
この項目の詳細については、セクション 15.2, LUM (Linux User Management): eDirectoryユーザのためのLinuxへのアクセスを参照してください。
ユーザをSamba使用可能にすると、そのユーザのSSHアクセスは自動的に無効になります。ただし、このデフォルトの設定は変更できます。詳細については、セクション 11.4, OES 2 Linux上のSSHサービスを参照してください。
Novell Cluster Serviceは、OES 2 NetWare上とOES 2 Linux上では違いがあるため、それらを混在ノードクラスタに結合する前に考慮すべき重要な事項があり、その事項について次の項目で説明しています。
クロスプラットフォームでフェールオーバ可能な唯一のクラスタ対応サービス(OES 2 LinuxまたはOES 2 NetWareのいずれかで実行)は、クラスタ対応NSSプールです。その他のすべてのサービス(iPrintやiFolderなど)は、同じプラットフォームのサーバ間においてのみ、フェールオーバできます。たとえば、OES 2 Linuxサーバ上で実行しているiPrintサービスは、そのクラスタの他のOES 2 Linuxサーバにフェールオーバできますが、OES 2 NetWareサーバにはフェールオーバできません。
NetWareクラスタおよびOES Linuxクラスタの混在を処理するためには、次の点が重要です。
クラスタ全体がLinuxに移行されるまで、EVMSGUIを使用して、クラスタリソースとしてLinuxの従来型ファイルシステムを作成するこはできません。
Linuxの従来型ファイルシステムのクラスタリソースを、NetWareクラスタノードに移行またはフェールオーバすることはできません。
LinuxノードとNetWareノード間でフェールオーバできるのは、NetWareクラスタノードで作成されたNSSプールクラスタのリソースのみです。
NetWareからLinuxへのフェールオーバでは、LinuxノードがNSS用に設定されている必要があり、そのNSSバージョンが、NSSメディアフォーマットおよびNSSプールクラスタのリソースが使用している機能をサポートしている必要があります。
OES 2の新しいNSSメディアフォーマットは、OES 1 SP2 Linux以前のリリースでは使用できません。ボリュームを新しいメディアフォーマットにアップグレードすると、それをOES 1 SP2 Linuxまたはそれ以前のリリースが稼動しているノードにはフェールオーバできなくなります。
CIFSサービスのダイレクトマイグレーションは、OESでは提供されません。OESをインストールする前に、サービスの手動マイグレーションの計画を立ててください。
たとえば、NetWareサーバ上のCIFS (Windows)ファイルサービスを、OES 2 Linux上で稼動するOES Sambaと置き換えたい場合、現在のCIFSサービスをシャットダウンする前に、Sambaサービスの導入を計画する必要があります。Sambaの実装に関する情報については、『OES 2: Samba Administration Guide』を参照してください。
AFPは現在開発中で、OES 2 SP1でリリースする予定です。
OES 2サービスをLinuxまたはNetWareにインストールする作業は簡単ですが、インストールプロセスはプラットフォームごとに異なります。つまり、使用するメディアとインストール用プログラムが異なります。
以降の節で示されているリンクを使って、選択したプラットフォームにOESをインストールする方法を確認してください。
『Novell iFolder 3.6 Administration Guide』の Deploying iFolder Server in a Multi-server Environment以降の節に記載されている説明を理解し、その手順に従ってください。iFolder 3.6データボリュームでのNSSの使用を計画している場合は、特に重要です。
iFolder 3.6 データボリューム用NSSを利用することを計画している場合は、この手順に従うことが特に重要です。
eDirectory™ヘルスおよび時刻同期に関連した大量のインストールインシデントが、Novellサポートから報告されています。こうした問題を避けるために、OESをインストールする前に次のことを行ってください。
既存のeDirectoryツリーに新しいOES 2サーバをインストールする場合は、 OES 2: NetWare Installation Guide
のInstalling the Server into an Existing eDirectory Treeを読み、その手順に従ってください。
Novell eDirectory 8.8 Administration Guide
のKeeping eDirectory Healthyを確認し、ガイドラインに従ってください。
OES 2 LinuxサーバおよびOES 2 NetWareサーバは、既存のeDirectoryサーバまたはNTP時刻ソースのいずれかから、ネットワーク時刻を受信できます。ツリー全体が、同じ時刻ソースに同期していることが重要です。たとえば、ツリー全体がある同一のNTPソースに同期していない限り、新しいOES 2サーバでは、そのNTPソースから時刻を受け取るように設定しないでください。
OES時刻同期に関する詳しい説明については、セクション 12.3, [時刻同期]を参照してください。
Novell SLP (NetWare)とOpenSLP (Linux)は共存可能ですが、使用するサービスを決める前に、あるいは既存のSLPサービスの設定を変更する前に、両方のサービスの違いを理解しておいてください。詳細については、セクション 12.5, SLPを参照してください。
デフォルトでは、NetWareのライセンスは、NetWareサーバと同じeDirectoryコンテナにインストールされます。NetWareのライセンスはユーザ接続にも適用されるため、ライセンスをサーバとユーザの両方がある場所、またはそれより上位の場所にインストールすることが重要です。
たとえば、ツリー内で同等であるSERVERSとUSERSという名前のコンテナが、ツリーにある場合、ライセンスはこのコンテナの上のペアレントかあるいはそれより上のコンテナにインストールする必要があります。
OES 2 Linuxは従来型のNovell Licensing Services (セクション 4.4, ライセンシング)を使用しません。その結果、OES Linuxサーバでは、サーバインストールの一部としてeDirectoryにライセンスコンテナを作成する必要もなければ、作成することもしません。
そのため、ツリーにNetWareサーバを最初にインストールするときは、ライセンスコンテナを追加する必要があります。ライセンスコンテナを追加するためには、サーバ上にeDirectoryにアクセス可能な読み書き可能レプリカが必要です。NetWareサーバがツリーにインストールされる2つ目または3つ目のいずれかのサーバの場合、自動的にレプリカが追加されます。そうでない場合(1~3つ目のサーバでない)、レプリカは追加されず、ライセンスコンテナをインストール時に作成できず、ライセンスをインストールすることができません。
ライセンスのないNetWareサーバでは、2つのユーザ接続しか許可されません。サーバを正しく使用するためには、90日間の評価版または正規にご購入いただいたライセンスのいずれかが必要です。
次の手順に従って、ライセンスをインストールしてください。
NetWareサーバにiManagerをインストールするか、またはiManagerワークステーションを使用します。
Novell iManager 2.7 Installation Guide
のInstalling iManagerで説明しているように、初期インストールの最中あるいはインストール後にiManagerをインストールできます。
Novell eDirectory 8.8 Administration Guide
の Adding a Replica の説明に従って、サーバに読み書き可能レプリカを追加します。
OES 2: Licensing Services for NetWare Administration Guide
の Installing and Removing License Certificates の説明にしたがって、NetWareライセンスをインストールします。
iManagerライセンシングプラグインはOES 2 Linuxではインストールされません。役割ベースサービスを設定している場合は、プラグインがインストールされていて、RBSコレクションに追加されていることを確認してください。詳細については、 Novell iManager 2.7 Installation Guide
の Upgrading iManager を参照してください。
メモ:これは、ツリー内の最初のNetWareサーバにのみ必要な要件です。コンテナが存在している場合は、必要に応じて追加のライセンスをインストールできます。
OES 2 LinuxサーバをNetWare 6.5サーバを含むツリーにインストールする場合は、OES 2 Linuxをインストールする前に、すべてのNetWare eDirectoryマスタサーバおよびレプリカサーバが、SP6以降にアップデートされていることを確認してください。
NDPS®クライアントはLinuxではサポートされません。そのため、プリントサービスをOES 2 Linuxに移行する前に、すべてのNDPSクライアントをiPrintに移行してください。詳細については、 OES 2: iPrint Administration Guide for NetWare
の Migrating NDPS Printers to iPrint を参照してください。
OES 2 NSSボリュームでの新しいメディアのハードリンクは、OES 1 SP2 Linuxおよびそれ以前ではサポートされず、NetWare 6.5 SP4およびOES 1 NetWare SP1およびそれ以降では、サポートされるようになりました。
ボリュームのメディアフォーマットをすでにアップグレードしている場合は、OES 1 SP2 Linuxが稼動しているノードをOES 2 Linuxにアップグレードするまで、そのノードにはフェールオーバできません。
CDとDVDメディアおよびイメージファイルは、LinuxのNSSボリュームとしてマウントできません。それらのメディアは、Linuxの従来型ファイルシステムとしてマウントします。
NSSの互換性の詳細については、 OES 2: NSS File System Administration Guide
の Cross-Platform Issues for NSS Volumes を参照してください。