第1章
この章では、exteNd Directorポータルアプリケーションの概要について説明します。この章の節は次のとおりです。
exteNd Directorプロジェクト全般についての詳細については、exteNd Directorアプリケーションの開発のプロジェクトの操作に関する章を参照してください。
exteNd Directorアプリケーションには通常、ポータルのWebサイトが含まれています。 ポータルは、アプリケーション用のプレゼンテーション層で、ポートレットによって生成されたWebコンテンツにアクセスし操作する際にユーザが利用するインタフェースを提供します。
この機能を実装するため、exteNd Directorでは次の内容を実行できるPortalサブシステムを提供しています。
Portalサブシステムでは認証、許可、およびユーザプロファイルを処理するDirectoryサブシステム、Securityサブシステム、およびUserサブシステムとの完全統合も提供しています。
ポータルコンポーネントは推奨されていません exteNd Directorは製品の以前のバージョンで作成されたポータルコンポーネントのランタイムサポートを提供しています。 ただし、新しい開発にはすべてポートレット技術を使用してください。
Portalサブシステムは、次のWebプレゼンテーションサービスを実装します。
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ポータルサービス |
説明 |
|---|---|
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ポータルアグリゲータ |
ポータル要求に次のように対応します。 |
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ページマネージャ |
PIDページのページ情報とページカテゴリを管理します。 |
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ポータルパーソナライザ |
パーソナルページを作成しポータル全体にテーマを適用するためのグラフィカルインタフェースを提供します。
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ポータル管理ツール |
ポータル管理者がコンテナページと共有ページの作成、ページアクセスの許可の割り当て、およびポータルの管理を行うためのグラフィカルインタフェースを提供します。
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Portalサブシステムは、次の目的のためにAPIを提供します。
ポータルページにコンテンツを生成したり、JSPページやサーブレットにコンテンツの生成をディスパッチしたりするJava Portlet 1.0互換ポートレットの開発。
レイアウトAPIの操作の節で説明されているページレイアウトの操作。
ポータル修飾子の操作に関する章で説明されている、ポートレットレベルの修飾子と修飾子サービスの実装。
ポータルオプションAPIの操作の節で説明されているポータルオプションの操作。
テーマAPIの操作の節で説明されているポータルテーマの操作。
ページカテゴリの操作の章で説明されているポータルカテゴリの操作。
この節では、exteNd Directorのポータルアプリケーションの主な機能の要素について説明します。
exteNd Directorのポータルアプリケーションにはそれぞれ EboPortalAggregationServletと呼ばれるベースサーブレットがあり、すべてのポータル要求とポートレット要求を制御しています。
このサーブレットはweb.xmlのPortalPathEntryPointKey記述子に指定されたキー「portal」が含まれる要求URLを待機します。
<context-param> <param-name>PortalPathEntryPointKey</param-name> <param-value>portal</param-value> </context-param>
このサーブレットは、次の種類のアプリケーション要求に応答します。
exteNd Directorの各ポータルアプリケーションは、「リソース」と呼ばれるサーブレットも含みます。 このサーブレットにより、ポータルアプリケーションと関連付けられたリソースセットのリソースはどれでも提供することができます。 ポータルリソースパスは、web.xmlで次のように定義されています。
<context-param> <param-name>PortalResourcePath</param-name> <param-value>$CONTEXT_URL$/resource</param-value> <description> Path at which resource set resources are served up from the controller. </description> </context-param>
たとえば、次のURLを使用して、サーバlocalhostで実行されているexteNd DirectorWARプロジェクトMyWAR用のリソースセットのイメージファイルMyImage.jpgにアクセスできます。
http://localhost/MyWAR/resource/images/MyImage.jpg
ポータルアプリケーションには、ポータルWeb階層を含めることができ、エンドユーザとポータル管理者がポータルを操作できる機能があります。 ポータルWeb階層は、ログイン、ポータルページのカスタマイズ、および新しいユーザ作成のためのツールを含んでいます。 独自のアプリケーションの出発点となります。
exteNd Directorには、ポータルWeb階層が含まれたポータルアプリケーションExpress Portalが付属しています。
Express Portalの詳細については、を参照してください。
ポータルWeb階層をエンドユーザが操作する方法については、ポータルのパーソナライズに関する章を参照してください。
ポータルWeb階層をポータル管理者が使用する方法については、ポータルの管理に関する章を参照してください。
ポータルアプリケーションにはexteNd Directorリソースセットを含めることができ、これによりexteNd Directorサブシステムによって使用される次のようなリソースを整理できます。
リソースセットの主な機能は、開発中にこれらのリソースのダイナミックローディングを可能にし、頻繁な再展開を未然に防いでテストサイクルを高速化することです。
リソースセットについての詳細は、『exteNd Directorアプリケーションの開発』のアプリケーションリソースの管理に関する節を参照してください。
ポータルアプリケーションでは、exteNd DirectorのサービスをJARファイルおよびクラスにまとめた共有ライブラリを使用できます。 共有ライブラリ環境ではJARやクラスがアプリケーションサーバにインストールされるため、そのサーバで展開されるすべてのWebアプリケーションでJARやクラスを共有できます。 ただし、共有ライブラリ環境でアプリケーションサーバに展開できるポータルアプリケーションは1つだけであることに注意してください。
共有ライブラリの詳細については、『exteNd Directorアプリケーションの開発』の共有ライブラリ設定に関する節を参照してください。
exteNd Directorポータルアプリケーションには、標準J2EEリソースに加えて、機能を拡張する追加のリソースを含めることができます。
J2EEリソース J2EEリソースには次の内容が含まれます。
追加のリソース exteNd Directorの追加のリソースには次の内容が含まれます。
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リソース |
説明 |
|---|---|
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ポートレット |
ポータルページおよびPIDページでダイナミックコンテンツを生成するJavaクラス。 ポートレットはJava Portlet 1.0仕様で規定されています。 ランタイム時にポータルページが要求されると、ポータルアグリゲータはそのページのすべてのポートレットのコンテンツを集約し表示します。 |
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ポータルページ |
コンテンツがポートレットによって生成されたカスタマイズ可能なページ。exteNd Directorではポータル管理者やエンドユーザがポータルページを作成するためのグラフィカルな設計ツールが用意されています。 ポータルアプリケーションには、3つのタイプのポータルページを含めることができます。 注記: このテーブルでリストされている他のリソースとは異なり、ポータルページは設計時にexteNd Directorの開発環境では定義されません。 代わりに、実行されているポータルアプリケーションでランタイム時に作成されます。
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PIDページ |
exteNd Directorポートレットおよびコンポーネント(s3コンポーネントタグにより定義)を含み、したがってポータルアグリゲータによる処理が必要なHTMLページまたはXMLページ。 |
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スタティックページ |
スタティックコンテンツを含むHTMLページ。 |
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スタイルシート(XSL) |
XMLページをHTML(または他の出力形式)に変換するスタイルシート。XSLは、同じXML要素を使用するあらゆるページに再使用できます。 |
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テーマ |
exteNd Directorポータルアプリケーション全体にグローバルに適用される視覚的な特性。 これらの設定は、ポータルページ、PIDページ、JSPページ、およびポートレットの外観を変える可能性があります。テーマは、ポータルアプリケーション全体を通して一貫した外観を確保する簡単な方法を提供します。 |
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レイアウト |
選択されたポートレットのセットがページに表示される方法を定義するテンプレート。 exteNd Directorポータルアプリケーションの各パーソナルページ、共有ページ、およびコンテナページは、ポータルレイアウトを使用して、選択されたポートレットとコンポーネントがページに配置される方法を指定します。 |
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修飾子 |
ポートレットに生成されたダイナミックコンテンツを修飾するJavaクラス。 修飾子は、ポートレットのタイトルバー、本文、およびフッタの外観を制御します。 ポートレットデータ(ダイナミックコンテンツ)は、ポートレットの本文に挿入されます。 |
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ポータルオプション |
ポートレットのタイトルバーに表示されるイメージまたはテキストのリンク。 ユーザはこれらのコントロールを操作して実行時にポートレットの動作を変更できます。exteNd Directorには、事前定義された複数のポータルオプションが付属しています。 独自のカスタムオプションを追加することもできます。 |
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メディア |
アプリケーションに必要なイメージ、サウンド、および他のメディアファイル。 |
ポータルを含むプロジェクトを作成するには、『exteNd Directorアプリケーションの開発』のexteNd Directorプロジェクトの作成に関する章を参照してください。
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