このセクションでは、ログインの無効化、接続の解除、リソース割り当ての制御、メッセージの送信、およびウォッチドッグパケットの操作を行うためのユーティリティとコマンドの使用方法について説明します。次のセクションを参照してください。
NetWare Remote ManagerまたはMONITORを使用すると、次の作業を実行できます。
システムコンソールプロンプトでCLEAR STATION nまたはCLEAR STATION ALLを使用することもできます。これらのコマンドの詳細については、『Utilities Reference』の「CLEAR STATION」を参照してください。
NetWare Remote Managerは、サーバへのワークステーション接続を監視する最も効果的なツールです。NetWare Remote Managerを使ってサーバへのワークステーション接続を監視する方法については、『NetWare Remote Manager管理ガイド』の「Monitoring Connections to the Server」を参照してください。
サーバコンソールでユーティリティを使って、サーバへの接続を監視するには、次の表に示す操作を実行します。
目的 | 操作 |
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アクティブなサーバ接続のリストを表示する。 ログインしているユーザを判別する。 |
アスタリスク(*)が付いていない項目は、ログインユーザを表します。 アスタリスク(*)が付いている項目は、ライセンスが許諾されていない接続です(サーバの総ライセンス数にカウントされません)。これらの接続はeDirectoryの認証を受けていますが、ログインはされていません。 |
接続に関する情報を表示する。
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接続が開いているファイルのリストを表示する。 クラッシュしたワークステーションのファイルが、サーバ上で開いたまま残されているかどうかを確認する場合に、この手順を使用します。 |
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1つまたは複数の接続を終了する。 ワークステーションがクラッシュし、サーバ上にファイルが開いたまま残されている場合は、この手順を使って接続を解除します。 注意:ワークステーションがクラッシュし、サーバ上にファイルが開いたまま残されている場合は、トランザクション監視機能(TTS)によって、サーバ上に格納されているデータベースレコードまたはファイルが自動的にバックアウトされます。ファイルにトランザクション(T)ファイル属性が設定されている場合も、ファイルは保護されます。 |
「ワークステーション接続を解除する」を参照してください。 |
1つまたは複数のワークステーションにメッセージを送信する。 サーバを停止する前にユーザに対してログアウトを警告する必要がある場合は、この手順を使用します。 |
「コンソールメッセージをワークステーションに送信する」を参照してください。 |
NetWare Remote Managerを使って、サーバコンソールからすべてのワークステーションまたは1人のユーザにメッセージを送信するには、『NetWare Remote Manager管理ガイド』の「ユーザにメッセージを送信する」を参照してください。
MONITORを使って、サーバコンソールからすべてのワークステーションまたは1人のユーザにメッセージを送信するには、次の操作を実行します。
[Available Options]メニューの[Connections]を選択します。
<F8>を押して、タスクバーにオプションを表示します。
[Active Connections]リストから、メッセージの送信先のユーザに対応する接続を選択します(新たな受信者にマークを付けるには<F5>を押します)。
[Active Connections]リストで、アスタリスク(*)が付いていない項目は、ログインユーザを表します。
メッセージ入力ボックスを表示するには、<F4>を押します。
メッセージボックスにメッセージを入力し、<Enter>を押して送信します。
確認ボックスが表示されます。
メッセージを直ちに送信することも、<Esc>を押してメッセージを破棄することもできます。
詳細については、『Utilities Reference』の「MONITOR」を参照してください。ワークステーションにおけるメッセージの受信とクリアの詳細については、クライアントのNetWareマニュアルを参照してください。
ワークステーションがクラッシュし、サーバ上にファイルが開いたまま残されたときにクライアント接続を解除するには、次のいずれかを実行します。
重要: ワークステーションがトランザクションを実行中、またはファイルを更新中に接続を解除すると、正しくないデータがファイルに保存される可能性があります。
MONITORで、[Available Options]メニューの[Connections]を選択します。
[Active Connections]リストが表示されます。
(状況によって実行)ワークステーションのオープンファイルを表示するには、ワークステーションの接続を選択します。
ファイルを表示したら、<Esc>を押して[Active Connections]リストに戻ります。
1つまたは複数の接続を解除します。
削除した接続は、[Active Connections]リストから除かれます。
詳細については、『Utilities Reference』の「MONITOR」を参照してください。
接続番号がわかっている場合は、システムコンソールプロンプトで次のコマンドを入力することによって、特定の接続を終了できます。
CLEAR STATION n
nには、ワークステーションの接続番号を指定します。
すべての接続を解除するには、システムコンソールプロンプトで次のコマンドを入力します。
CLEAR STATION ALL
重要: CLEAR STATION ALLコマンドを実行すると、NLMプログラムによる接続も含めて、ログインされていないすべての接続が解除されます。バックアップNLMプログラムによっては、サーバの初期化プロセス時に接続を確立しておいて、ログインしてプロセスを実行する必要が生じるまで、サーバへのログインされていない接続を保持することがあるので、NLMベースの接続を解除する場合は注意が必要です。このようなタイプのNLMベースの接続は、サーバでNLMをアンロードし、再ロードしない限り、サーバへの接続を再確立できません。
詳細については、『Utilities Reference』の「CLEAR STATION」参照してください。
サーバを修復する必要がある場合は、システムコンソールプロンプトで次のコマンドを入力することによって、ユーザのログインを防ぐことができます。
DISABLE LOGIN
このコマンドは、ネットワークにすでにログインしているユーザには影響しません。ただし、ENABLE LOGINコマンドを実行しない限り、ログアウトしたユーザは再びログインできません。
ユーザが再びログインできるようにするには、システムコンソールプロンプトで次のコマンドを入力します。
ENABLE LOGIN
ENABLE LOGINコマンドを使用すると、侵入者検出機能によってロックされたSUPERVISORアカウントを有効にすることもできます。
詳細については、『Utilities Reference』の「DISABLE LOGIN」および「ENABLE LOGIN」を参照してください。
Novell ClientTMは自動再接続機能を備えており、ネットワーク障害が発生しても、ユーザ環境を完全に復元できます。デフォルトで自動再接続が有効になっているので、サーバ上で何らかの操作を実行する場合は、ワークステーションが再接続しないようにする必要があります。
Novell Clientは、クライアントサイドのファイルキャッシングもサポートします。これによって、ファイルは、サーバとの間で読み込みや書き込みが行われるときにキャッシュに格納されます。Auto Reconnect LevelパラメータとFile Cache Levelパラメータのデフォルト設定では、Novell Clientは、ワークステーション接続が解除される(またはサーバが停止する)前の実際の状態に、すべてのファイルを復元します。
ワークステーションモニタには次のメッセージが表示されます。
Client32:Please wait while Application retries request to servername.To stop waiting, press Enter.NetWare will then return an error and try to reconnect in the background.
コンソールコマンドを組み合わせて使用することで、サーバ上での操作を完了するまで、クライアントが再接続できないようにすることができます。
ヒント: ワークステーション接続を解除せずに通信障害が発生した場合(ネットワークケーブルが切断したりプラグが外れた場合)、問題が修復されるとワークステーションは自動的に再接続できます。
ロックは、ファイルやレコードが一度に複数のユーザによって更新されることを防ぐものです。ワークステーションやサーバで使用可能なファイルとレコードのロック数を制御することによって、ファイルとレコードへのアクセスを制御できます。
クライアントがファイルを開けない場合は、ロック数を増やします。ファイルリソースの使い過ぎを防ぐには、ロック数を制限します。
ファイルリソースを使い果たしそうな場合は、次のSETパラメータ(Traditional File Systemカテゴリ)を使って、サーバと各接続のロック数を制限します。
ファイルロックとレコードロックを制限する前に、ワークステーションに、必要なファイルとレコードにアクセスできるだけの適切な数のロックがあることを確認します。必要なロックを制限してしまうと、アプリケーションがエラーを発生する原因になります。
サーバの場合は、次のパラメータ値を減少することで、使用可能なファイルロックとレコードロックの総数を制限します。
Maximum Record Locks
Maximum File Locks
各クライアントの場合は、次のパラメータ値を減少することで、使用可能なファイルロックとレコードロックの総数を制限します。
Maximum Record Locks Per Connection
Maximum File Locks Per Connection
パラメータ値の変更は直ちに反映され、持続します。
クライアントが十分な量のファイルを開けない、または使用できるレコードロックが十分でないという理由でアプリケーションに異常が生じる場合は、ファイルレコードロックを増やすために、次の操作を実行します。
次のパラメータ(Traditional File Systemカテゴリ)の値を増加して、サーバで使用できるファイルロックとレコードロックの数を増やします。
Maximum Record Locks
Maximum File Locks
パラメータ値の変更は直ちに反映され、持続します。
次のパラメータ(Traditional File Systemカテゴリ)の値を増加して、各ワークステーションで使用できるファイルロックとレコードロックの数を増やします。
Maximum Record Locks Per Connection
Maximum File Locks Per Connection
パラメータ値の変更は直ちに反映され、持続します。