このセクションでは、次の作業について説明します。
データのバックアップを毎日取ることは、データのセキュリティを守る上できわめて重要です。
NetWareに含まれているバックアップソフトウェアの詳細については、『Storage Management Services Administration Guide』を参照してください。
エラーがないと確信している場合でも、1週間に少なくとも1回は、サーバのエラーログを確認します。問題は、早く見つかるほど簡単に解決できます。サーバコンソールでEDIT(コマンドライン)またはEditor(GUI)を使って、またはワークステーションでテキストエディタを使って、エラーログを表示します。
必要に応じて、SYS:SYSTEMに次のエラーログが作成されます。
BOOT$LOG.ERR サーバ起動時に発生したエラーが記録されます。
SYS$LOG.ERR システムメッセージ、アラート、セキュリティ違反など、サーバエラーが記録されます。
VOL$LOG.ERR ボリュームエラーが記録されます。
TTS$LOG.ERR トランザクショントラッキングシステムによってバックアウトされたデータが記録されます。
ABEND.LOG 異常終了プロセスによって生成された情報が記録されます。このファイルは、異常終了後にサーバが起動すると同時にSYS:SYSTEMに移動します。
1週間に1回はストレージデバイスの統計情報をチェックして、各ディスクの動作状態がアクティブであることを確認します。この操作を行うには、MONITORまたはNetWare Remote Managerの中で、ナビゲーションフレームの[View Statistics]リンクをクリックし、目的のドライブを選択します。
サーバのディスクドライブをほとんど使用しない場合は、1年に2回ほどドライブをテストして、これが正しく動作することを確認します。
サーバメモリの監視と最適化の詳細については、『Server Memory Administration Guide』の「Optimizing Server Memory」を参照してください。
サーバにおけるNovell Storage Managementの使用については、『Novell Storage Services管理ガイド』の「キャッシュバッファの設定」を参照してください。
従来のファイルシステムを使用しているサーバの場合は、次の操作を実行します。
従来のファイルサーバキャッシュ統計情報を毎週調べます。
統計情報は、NetWare Remote Managerの[System Memory Information]ページまたは[MONITOR]の[General Information]画面に表示されます。
Total Cache Buffersの値をOriginal Cache Buffersの値で割り、使用可能なキャッシュのパーセンテージを判断します。
理想としては、ファイルサーバキャッシュがキャッシュ全体の70%以上であることが望まれます。
パーセンテージが50%を下回る場合は、サーバにメモリを追加します。
サーバディスクとボリュームを毎週チェックして、空き容量が十分にあることを確認します。
空き容量を判断するには、MONITORをロードして[Volumes]を選択します。[Mounted Volumes]画面に、マウントされているすべてのボリューム、容量、およびボリュームの使用率が一覧されます。
どのディスクについても、15〜20%以上の空き容量を確保します。
SYS:ボリュームについては20%以上、他のボリュームについては10%以上の空き容量を確保します。SYS:ボリュームがいっぱいになると、サーバがハングします。
空き容量が推奨値を下回る場合は、ボリュームのサイズを増やすか、不要なファイルやディレクトリを削除します。
NSS論理ボリュームではREBUILDを使用し、従来のボリュームではVREPAIRを使用できます。『Utilities Reference』の「VREPAIR」または「REBUILD」を参照してください。
1ヶ月に1回、ネットワーク上のすべてのユーザとオブジェクトを調べて、侵入者、古いアカウント、または不正なアカウントがないことを確認します。
システムを使用しなくなったすべてのユーザのアカウントを閉じます。
ネットワークが無停電電源装置(UPS)を備えている場合は、1年に2回、装置が正しく動作することを確認します。ネットワークにログインしているユーザがいない時間帯を選んでテストします。
サーバを停止してDOSに戻ります。ただし、コンピュータの電源は切りません。
コンピュータが稼動している状態で、プラグを引き抜きます。
UPSシステムが正しく動作している場合は、コンピュータはそのまま稼動します。
サーバの電源が切れる場合は、UPSのバッテリが低下しているか、切れています。調べて交換します。
ネットワークに関する記録を残すことは重要です。ネットワークのレイアウト、ハードウェアとソフトウェアの詳細、環境設定、修復、およびバックアップスケジュールの記録を残すことで、ネットワークの一部を再構築または置換する場合、新しい機器の使用を認める場合、または障害の後にネットワークを復元する場合に、時間と労力を省くことができます。この情報の多くは、Novellテクニカルサポートに連絡しなければならない場合にも必要となるものです。記録は手帳に残しても、データベースでオンライン管理してもかまいません。
重要: ネットワークの記録を手帳に残す場合もデータベースに残す場合も、複数のコピーを作成し、定期的に更新します。常に、1つまたは複数のコピーを、バックアップテープと一緒にオフサイトで保管します。大きな災害でネットワーク自体と共に記録が壊れてしてまっては、役に立ちません。
ネットワークの記録には、次の情報が含まれます。
バージョン番号、シリアル番号、保証情報、購入日、ライセンス情報など。
AUTOEXEC.BAT、NET.CFG (DOSクライアントとWindows 3.1xクライアントの場合)、またはレジストリ(Windows 95/98およびWindows NT/2000の場合)。 標準のディレクトリ構造。
NetWare Remote Managerで、ナビゲーションフレームの[Run Config Report]をクリックします。[View Report]ボタンをクリックします。次に、レポートを印刷し、保存します。このレポートには、次の情報が含まれています。
次の情報も収集する必要があります。 プリンタの設置場所のマップ、NLMプログラムのバージョン、プリントドライバの日付とバージョン。 ConsoleOneまたはiMonitorからeDirectory構造を印刷します。レプリカとパーティションを記録に残します。 ログインプロセスおよびバックアッププロシージャ。最も重要なのは、バックアップからシステムを復元するプロシージャです。 バックアップメディア、ラベリングシステム、バックアップオペレータの名前と電話番号、およびバックアップディスクとテープの保管場所の定期スケジュール。 ログインスクリプトと特別なメニュー。 修復の記録とレシート、サービスコールのログ、同じ問題が再び発生した場合の解決法。 サーバ、ワークステーション、プリンタ、ルータ、ハブなどの設置場所、各要素の名前、ケーブルと接続の種類。 ネットワークまたはそのコンポーネントの更新内容。